武田双雲、ついネガティブになる人への「この上ない助言」とは

2020.12.17 LIFE

いつだって機嫌よく、できれば幸せに生きていきたいと思っていても気分が落ち込んだり、ネガティブな思考に心を支配されたり。そんなときはどうしたら? いつも上機嫌な武田双雲さん、教えて!

 

「今」の幸せを味わう! 心を整える技術

「幸せを呼び込みたい」と願うならば、いつか(=目に見えない将来)を思い描くより今(=目の前にある現実)をウキウキ・ワクワクで満たすことが大事。

 

「そのために必要なのが、ネガティブの連鎖に陥らないための知識と技術です。心を整えるトレーニングを重ねていれば、不安にのみ込まれてしまうこともありません。ネガティブ対策として僕が実践している技術をいくつかご紹介しましょう」

 

気づいたことを数えていく

「自分はダメだ」「どうせ私なんて」と思っている人は、できないことばかり数えています。でも、目の前のことを一つひとつ数えてみたらどうでしょう? 朝になったら「太陽が昇っている」、目が覚めたら「目が開いた」「声が出た」「呼吸ができる」。ドアが開いた、トイレの便座が温かい、靴がはけた、歩けた……気づいたことを数えると無限にありますよね。

まだ起きていないことに意識が向いてしまうから不安になるわけですが、ひとつずつその瞬間を数えてみると、「今あるもの」に意識が向きます。そして一つひとつに目を向けてみると、日頃、あって当たり前、できて当たり前と見過ごしていること、いずれもが貴重なことと気づく。有り難い=ありがたいのです。

 

まずは1日10個だけでもいいから数えてみてください。今まで1日100回ネガティブなことを考えていたとしたら、1割減らせる! その分、ネガティブになる時間も減ります。お金もかからないし、意外と時間もかからない。やり放題でやったもん勝ちのトレーニングです。

撮影/橋本 哲

 

目指すのではなく、楽しむ

ラッキーの波に乗るためには、物事にあまり執着しないことが大事です。といって執着を敵視して撲滅運動をする必要はありません。

 

年齢を重ねるほど、持っているものを手放したくなくなる気持ちもわかります。お金も友達も、健康も……。執着の大きな要因は不安や恐怖です。ゆうゆう世代の皆さんが先々のことを考えて不安を強めるのは仕方のないことかもしれません。

 

では、どうすればいいか。執着の逆はリラックスです。リラックスとは緩やかな気持ちで深い呼吸ができ、体の力が抜けている状態。1日1回でもリラックスする時間をもってみてください。たとえば丁寧にシャンプーする、幸せな気分で髪を乾かす、そういうときは執着を手放しているはずです。

 

「執着して当然」くらいの気持ちで、丁寧に過ごす時間や楽しい時間を増やせばOK。レストランのランチで「おいしい~」といった、無邪気に喜べる時間を増やすのもいいですね。その間は執着が減ります。力を抜いて、ゆるゆると楽しみましょう。

撮影/橋本哲

 

気分転換でこまめなチューニング

湘南暮らしの僕はステイホーム期間中、気分転換に散歩ばかりしていました。気分転換ってばかにされがちですが、すごく重要。「今日は落ち込んでいるな」「最近クヨクヨぎみだな」と思ったら、気分転換して早めに気持ちを切り替える。これがネガティブ対策になります。

 

病気もケガも、軽いうちなら治るものも、重症化すると回復するのが大変ですよね。僕が胆嚢炎という病気になったときは2年間ほど苦しみました。もっと早めに対処すればよかったと思いましたが、後悔先に立たず、でした。

 

僕はギターが好きなのですが、ギターってチューニングが大事なんです。こまめにチューニングしていれば音程もズレず、ラクに弾けます。人間も同じで、ネガティブになりすぎないように、こまめにチューニングすることが大切。これは人間関係も同じです。

 

僕の場合でいうと、年に1回妻にプレゼントするよりも、小さい感謝を1日10回して微調整。大きくズレてしまった関係を1回のプレゼントで元に戻すのは無理ですからね(笑)。

*****

気になる「『今』の幸せを味わう! 心を整える技術」の全編は発売中の『ゆうゆう』2021年1月号(こちら)に掲載されております。

 

ゆうゆうは親子で楽しめる雑誌です。お母様へのプレゼントとしても是非ゆうゆうをご活用下さい。

【プロフィール】

たけだ・そううん●1975年生まれ、熊本県出身。3歳から書家である母・武田双葉さんに師事。東京理科大学卒業後、NTTに入社し、約3年間の勤務を経て書道家として独立。映画『北の零年』、NHK大河ドラマ「天地人」など数多くの題字やロゴを手がける他、独自の創作活動で注目を集める。書道教室は2020年3月末で閉講に。『ラッキー道』(光文社)他、著書多数。

 

撮影/橋本 哲 取材・文/本木頼子

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