【40代編集部長の婚活記#258】復縁なの?それとも…? 元カレと再会して話したこと
それは私も同じ
ドキドキが最高潮に達していたそのとき、オーダーしたドリンクが運ばれてきた。
店員「お待たせいたしました」
ハッと我に返り、乾杯する。けれど、彼は私の手に手を重ねたまま。そして私の手を撫でながら話し始めた。ちょっと恥ずかしいけど、周囲の目をあまり気にしないのが彼のスタンダードだ。
ジェントル「あの時は本当にごめんね。僕がどうかしてた」
アサミ「いえ、私のほうこそ、自分勝手だったと思います」
ジェントル「アサミさんは僕のことを理解しようと努力してくれた。自分勝手だったのは僕のほうです」
アサミ「そんな……」
「僕がどうかしてた」と言うけれど
どちらがというのではなく、お互いに自分勝手だったのかもしれない。
ジェントル「病気のことも、子供のことも、複雑な僕の事情をわかったうえでやさしく接してくれていたのに。あの時は自分の状況にパニックになっていて、あなたの気持ちをまったく考えていなかった」
アサミ「仕方ないことです。私があなたの立場だったら、同じように思ったかもしれない」
ジェントル「アサミさんを傷つけてしまいました。悲しませてしまいました」
アサミ「いいんです」
ジェントル「本当に、本当にごめんなさい。許してもらえますか?」
許すも何も……
両手を合わせて、ちょっと困ったような表情を見せながら謝るところも、やっぱりチャーミング。こういうのを「可愛げ」っていうのだろうか。年上の男性であり、社会的立場も確立しているけれど、可愛げがあるところが彼の魅力の一つかもしれない。
アサミ「許すも何も」
ジェントル「怒っていませんか?」
アサミ「いいえ」
そもそも、怒ってなんていないもの。悲しかったけれど、怒りの感情はゼロだった。
ジェントル「ひどい男だと思っていませんか?」
アサミ「そんなことないです」
10年ぶりくらいに恋をしたと実感するくらい、好きだったから。
ジェントル「本当に?」
アサミ「本当に」
何度も念を押してくる彼。
スポンサーリンク