【モデル稲沢朋子】離婚➡ガン発覚。ハードな状況を乗り越える”逆境力”の源

2021.11.07 LIFE

アラフォー向けのファッション雑誌「S T O R Y」のカバーモデルを務めていた、“イナトモ”こと稲沢朋子さんが登場! 飾らない笑顔、気さくな人柄で多くの支持を集めるモデルさんですが、実はモデルを始めたのは30代後半から。そして、2人のお子さんをもつ、シングルマザーでもあります。そんな同世代モデル“イナトモ”さんに、家族のこと、年齢のこと、健康のことなどなど、率直な今の思いを語っていただきました。3回目は病気のこと、イナトモ流の笑って乗り越える逆境力!をお届けします。

Profile
1974年2月27日生まれ。25才の長女、23才の長男がいる。
38才のときに雑誌「STORY(ストーリィ)」の読者モデルとしてデビュー。
その後、持ち前の明るい笑顔に人気が集まり、専属モデルへ。

2016年からはカバーモデルを務める。
2019年卒業後、雑誌「エクラ」、「GLOW」、「WEB Domani」などの

ファッション雑誌やイベント、女優業ヘと活躍の幅を広げている。

 

離婚した直後に発覚したガン

――ガンを患ったとお聞きしました。いつごろのことだったんですか?

離婚をしてから、ずっと胃が痛かったんです。“この丈夫な私が胃が痛いなんておかしいぞ”と思って1ヵ月くらい過ぎた頃、ある朝、起きれないほど腹痛がひどくなって、妹に救急病院に連れて行ってもらったんです。そこで痛みの原因を突き止めるために、内科・外科・婦人科と調べたんだけど、どこが原因かわからなかった。だけど、炎症が起こっているのはわかるけど、場所がわからないから“開腹します”っていうんですよ。「原因がわからずお腹切られるのなんておかしくないですか」って、意識朦朧としながらお医者さまに言ったのを覚えています。

――切って開けてみたらわかること?

納得がいかなかったのでお医者さまに言って、腹腔鏡手術にしてもらったんです。結果、悪いところを特定できて、無事摘出。どこかというと、ほっとくと悪性になるような腫瘍が盲腸にできてたんですね。ひどい腹痛の原因は、それだったんです。盲腸は摘出して、そこから5年間がん検診して経過を見て、もう大丈夫。

――そのあと、もう1カ所見つかったと…

そうです。腹痛の原因を探しているときに、内科・婦人科・外科と調べてもらったおかげで、盲腸を摘出後の入院中に、婦人科で子宮頸がんの初期が見つかりましたって言われて。当時の私は、“子宮頸がん”っていう言葉も知らないし、無症状だから自覚もなかった。そこで言われなかったら、私の命はなかったかもしれない。若いから私がなるわけないって思ってた。
盲腸から摘出したものを検査したら、悪性でしたよと言われ、「はあ…ガン…」って思いながら、そしたらまた後日、婦人科の先生が「検査したほうがいい、あなたもう1個ガンがありますよ」「え?!」みたいな… そんなことが起こりました。

――子宮頸ガンは若い人に多いんですよね。すぐに手術したんですか?

盲腸と同じ病院で手術という形もありましたけど、セカンドオピニオンなど、いろいろ調べて別の病院にかかることにしました。診察したときに、この先生にしようって思って決めました。私の周りはみんなポジティブで、「あなたは生かされたんだよ、いろんな科で検査をしたことで見つかったわけだし」って言われて、手術も前向きでした。

 

何より心配なのは子どものこと
元夫へかけた1本の電話

――1回で2つのガンが見つかったてことですよね。ご自身もちろんショックでしょうし、お子さんたちもまだ小さいし。ご家族はどんな様子でしたか?

だいぶショックですよ。あの頃、病名を言われたときは、元夫に「私に何かあったら、子どもたち頼むね」っていうよくわからない電話をかけました。「どうしたの?」って言われたけど、「それだけは一生忘れないでよ!」って電話を切ったの。

――病名は言わなかったんですね?

言わないです。何かあったらよろしく頼むねって。そしたら「そりゃそうだよ、俺の子だもん」って。「一生それ思ってて」って言いました。

――ご両親だってものすごく心配ですよね。まさか自分の娘がガンなんて。

もう親がどう思ってたかは記憶にない、とりあえず子どものことばっかり考えていて「お願いね」って頼んで。両親は小1、2の子ども2人を急に預けられちゃったから、娘の心配もあるけれど、孫の世話でいっぱいいっぱいだったと思う。期間にしたら、ほんと入院中だけだけど。あと、単なる「お腹切らないで」っていう思いだったけど、実際、腹腔鏡での手術になって、体力の回復が早かったのも良かったかもしれない。

 

ガンを経験してわかる
検診の大切さと保険

――心配は心配ですよね、ずっとチェックしながら、向き合っていく持病みたいな感覚?

5年はしっかりがん検診をしてくださいって、最初の2年は半年に1回。毎回、結果出たら「あーよかった」って。やっぱり若いからこそ、再発があるんじゃないかとか… その間に、ニュースや芸能人の方で、自分と同じ病気の話が出ると、気になりますよね。まだ私にも、その可能性があるかもしれないし。だからしっかり保険も入って、子どもたちにきちんと残してあげなきゃなって考えました。

――病気しちゃうと、保険も入れないとか制約がありますよね。

離婚したときに、保険会社のおばちゃんから「今まで夫の保険に入ってたけど、あなた1人になるんだから子どもと安心な保険に入り直しなさい」と言われて、入り直したばっかりだったの。病気の発見が離婚後、それも保険の見直しあとで、助かりました。保険は大事ですよ。

 

――ガンの経験者として、大事なことを伝えるとしたらなんでしょう?

保険は年齢的にも30過ぎたら保険に入ってっていうのはある。それはお守りでもあるし、ガンになってからだといろいろと制限がでてくるので。あとは若くても1回機会を作って検診してほしいですね。ほんとにしてほしい。

 

――子宮頸がんのワクチンがありますが、お嬢さんはどうされましたか?

主治医の先生から、私も打ちなさいって言われて。そもそも子宮頸ガンを起こす、ヒトパピローマウィルスは普通に体内にいて、それを殺せない体質だから結果頸がんになってしまうという、わかりやすい説明を先生から受けました。娘も体質が遺伝してる可能性が高いから、ワクチンを受けた方がいいと… なので、娘と一緒に打っています。でも、あとから子宮頸がんワクチンの副反応の話を耳にして、心配になりましたが…。離婚だのなんだのっていうのも影響していたかもしれません。

 

――ガンサバイバーとして、公表している方も多いし、当時から比べると状況も変わりましたよね。

それをもっと知ってたら、私あんなに恐怖を味わわなくて済んだなとは思います。もう17年前ですからね。今は検索すれば情報がたくさんとれます。でも良し悪しもあるなとも感じます。人それぞれ状況も体質も違うので、専門的なことは専門家にしかわからないですから。

 

▶次ページは「がんを告白。そのとき幼い子供たちの反応は?」

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この記事を書いたのは
フリーランス編集者 田中希

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