みるみる親子関係がよくなる!魔法の「一往復半パッケージ」のつくり方

2022.01.31 LIFE

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「どうしても怒ってしまう」「子どもの愛し方がわからない」「育児に自信がない」……表立っては言えない、そんな悩みを心の奥底に持っていませんか? 大丈夫、言わないだけで周囲にもそういう人はいっぱいいます。

そんなお母さんたちに向け、書籍『「私、子育て向いてないかも」がラクになる本』から、モラハラ対策カウンセラー・Joeさんが提案する「耕し子育て」のポイントをご紹介します。今回は「3秒コミュニケーション」中級編です。

 子どもが否定的に返してきた場合は?

なお、この声かけは当然、子どもが否定的な返答をしてくることもあるので、その場合のリアクションの例もご紹介しておきます。これも正解があるわけではないので、適当にアレンジして使ってください。

・親「お風呂気持ち良かった?」→子「気持ち良くなかった〜」→ 親「うっそ!」
・ 親「お弁当おいしかった?」→子「おいしくなかった〜」→ 親「げっ! 好きかと思った〜!」
・ 親「学校行くの間に合った?」→子「間に合わなかった〜」→親「わっ! まずいじゃん!」
・親「雨降らなかった?」→子「降った〜」→ 親「やっば!」
・ 親「友達にちゃんと消しゴム返した?」→子「忘れた〜」→ 親「げっ! 明日は返しな!」
・親「順調?」→ 子「順調じゃない」→ 親「わっ! 最悪じゃん!」

このように、頭を使わずにテキトーに。基本的に驚きの言葉で返し、何事もなかったかのように家事に戻ります。

もし、もともとあなた自身が、真面目な気持ちで子どもに尋ねたことだったら、子どもが否定的な返事をしてくると悲しくなったり、腹が立ったりするかもしれません。

しかし、そもそもあなたは「私は今、適所に3秒コミュニケーションを放り込んで、子どもとの日常を明るくしているだけなんだ」と思って声をかけているのだと考えれば、子どもが何と返してこようが、悲しくもないし、腹も立ちません。

それから、そもそも「3秒コミュニケーション」は、母親の側が仕掛けているので、通常、子どもの側もその後に長く会話を続けたいとは思いません。

子どもというのは、自分が話したい時だけ、親にも長く話してほしいものなのです。だから、あなたから3秒コミュニケーションを仕掛ける時は、キレのある言い方で言い終えたら、さっさと家事に戻ってください。

「すっご! 」による「一往復半パッケージ」のつくり方

「あ〜良かった!」と同様に、「すっご!」のバリエーションもご紹介します。

「すっご!」は、非常に使いやすいフレーズです。「一往復半」のコミュニケーションのパッケージをつくって、最後に何でもかんでも、「すっご!」と言っておけばOKです。

〈使用例〉

①部屋がきれいに片付いていたら……。

「部屋、片付けた?」
「うん。片付けた!」
「すっご!」

②子どもがお風呂から出てきたら……。

「お風呂入った?」
「うん。入った!」
「すっご!」

 

③庭にある自転車が、きれいに並べられていたら……。

「これ、誰が並べたの?」
「私が並べた!」
「すっご!」

④テーブルに置いてあった宿題を見て字がきれいだったら……。

「これ、誰が書いたの?」
「僕が書いた!」
「すっご!」

④の例などは、「宿題」なんだから、いちいち聞かなくても、その子が書いたに決まっていますね。でも、そこをあえて誰がやったのかを尋ねることで、驚いてあげる流れをつくるのです。とにかく相手は子どもなのだから、深く考えず、ノリで「すっご!」と言えそうなところでは、この会話の流れをササッとつくって言うべきセリフを言って、さっさと家事に戻りましょう。

それによって、あなたは面白い母親になるし、家庭の雰囲気が明るくなるわけですから。

ポイントは「ふざけて驚くこと」

「すっご!」というのは、初級編でご紹介した「ふざけて驚く」というのと同じ趣旨です。褒める意図はありません。

本当にびっくりするというよりも、あえてふざけて「驚いた(感嘆詞)」という表現方法を使うことで、場を明るくし、日常生活の中で、子どもの心を少しでも弾ませるわけです。

だから、別に「すっご!」という言い方でなくても、全然かまいません。「すっげ!」でも「すごっ!」でも「すごーい!」でも、何でもかまいません。

 

ちなみに、シチュエーション別に、次のような言い換えもできます。
「はやっ!」「うっそ!」「やばっ!」「こわっ!」「マジで⁉」

 

とにかく、これ以外でも、何でもいいので、自分なりに言いやすい、頭にパッと思い浮かぶ「驚いたふう」の言い方でやってみてください。

 

何であれ、子どもとの会話をできるだけ、「ふざけて驚く」という表現に変えることに慣れてきたら、あとは自然に、頭をまったく使わず簡単に子どもを退屈させないリアクションができるようになってきます。こういうのは「慣れ」ですから。

 

この点、多くの家庭では、次のような会話になってしまっていると思います。

・親「お風呂入った?」→ 子「入った〜」→ 親「……(無言)」
・親「片付けた?」→子「片付けた〜」→ 親「あーそう……」

 

どうですか? こういう家庭が、面白そうですか?

あとほんのちょっと言葉を付け足すだけで、家庭の雰囲気が明るく面白くなるのに、多くの親はこういう感じですごく損をしています。その上、たったそれだけのことでも子どもは心を耕されなくなってしまいますし、母親にとっても子育てが面白くもなんともないものになってしまっているのです。

 

忙しいあなたは、わざわざ子どもと話す時間を一日一時間も取る必要はありません。それどころか、家事の手を止める必要すらありません。

 

必要なのは、ほんのちょっとの工夫だけなのです。それだけで、子どもから見たあなたの印象は、劇的に変わります。

この、「一往復半パッケージ」は使い回しがききます。「あ〜良かった!」や「すっご!」でなくてもいいので、自分なりに言いやすい言葉を使ってパターンをつくり、いろんなシーンで気軽に放り込んでみてください。

全然疲れずに、親子関係が良くなりますよ。

 

 同じパターンの使いすぎに注意

「あ〜良かった!」も「すっご!」も同じですが、こういう定型化されたノリは、あまりにも同じ言葉を使いすぎると、子どもは飽きて「ママは、また言っているな」という感じになってしまいます。

 

そのため、慣れるまでは一日一回程度から始めてみてください。

 

日常の、「ちょっと子どもにかまってあげられてないな」「ちょっと沈黙が続いているな」と感じた時に、いろんなパターンを一日一回程度、ポンッと放り込みながら、あとは、初級編にある、さりげないスキンシップやアイコンタクトも織り交ぜてみましょう。そうすると、子どもから見てもワンパターンではなくなり、自然なコミュニケーションになります。

これを毎日続けていると、だんだんとセンスが身に付き、「一往復半パッケージ」を使うペースも、自分なりの面白い言い方も、どんどん発見できるようになります。何より、親子関係が面白くなっていくことに気付くはずです。

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