迷ってばかりの私たちに!坂東眞理子さんが教えてくれる「人生の後半をどうすごすべきか」

2022.11.02 WORK

心のままに読み進めるうちに「私なんて」の迷いが晴れる!「覚悟組」加入者続出!

坂東眞理子先生の新刊『女性の覚悟』発売を記念し、10月に昭和女子大学で講演会「生涯学び、生涯働く 自立・自律の人生を~『女性の覚悟』~」が開催されました。

講演の内容は前編記事『いちど触れたら「覚悟」が決まる…坂東眞理子さんが語る『女性の覚悟』で積もる迷いが吹っ切れた』にまとめました。続く後編記事では会場の皆さんからの質問をお届けします。

 

先生、教えてください!「人生の後半の心得」って?

ここからは会場の質問に坂東先生が答えるQ&Aです。

 

Q1・普段は若い人に混ざって仕事をしていますが、年が離れているため遠慮され、いろいろとは意見を言ってもらえません。坂東先生が学生や若いスタッフらと一緒に過ごす中で気を付けていることは?

 

「仮に自分のことをまだまだ学び足りない存在で、若い人と同列の立場だと捉えていたとしても、やっぱり若い人から見れば年上の存在は煙たいものです。まったく意識せず口にした言葉が圧力になり、重く受け止められることがあります。思ったことをそのまま言うと迷惑をかけてしまうということを念頭に置いてください。

 

心がけるべきは、『聞く』ことです。もしあなたが若い人に対して、こうならいいのに、ああすべきだと言いたいことがあっても、若い人はどうしてこういうふうにやろうとしているのか、どうしてなのかと聞き、その気持ちを理解するつもりで接することです。

 

若い人にアドバイスするのではなく、あなたが知らないことを若い人から学ばせていただくくらいの気持ちで接すると圧力が少し和らぐと思います。こうしろああしろと言ってるつもりがまったくなくても、そう受け取られることがあります。ですから、私はあなたのことを理解したいのだという態度を前面に出すといいと思います」

 

Q2・先生はずっと公務員で第一線を走り、子育てもしてアナザーステージへと転換して忙しくお過ごしです。いま、どんなことに豊かさ、充実感を感じますか?

 

「私の世代は自分の能力を家庭やプライベートの場で発揮した人が圧倒的に多いのですが、いっぽうで私にはやらなければならないことが明確で、取り組めばそれなりに解決できる職場という場が性格的に向いていました。きっと私は自宅にいたらぐうたら本ばかり読んで寝そべっていたんだろうなと思いますし、自分で自分を律して次にやることを形作ることができる人は家庭やプライベートでその力を発揮して人生を送るのがよいのではと思います。

 

在宅勤務が増えてきた際、好きなときに働けていいという人がいるいっぽう、働きすぎてしまう人が一定割合で出てしまいました。夜中でもついメールに返信してしまう人です。でも、心の安定にはメールも見ない、つながらない権利が必要なのではないかと言われています。

 

所得に結びつかない無償労働をある程度は意識的に増やしていくべき、これが新しい課題として浮かび上がってきていると思います。男性は有償労働による稼ぎが自分の価値だと考えますが、女性が行っている無償労働も社会にとっては大事な仕事。ですが、お金に結びつかないためこれまで女性は軽んじられてきました。

 

『ワーク・ライフ・バランス』として『仕事』と育児や介護、趣味や学習、休養、地域活動といった『仕事以外の生活』との調和をとるのが豊かな人生であるという概念を提唱されています。私は30代40代仕事ばかりしていていましたが、今はそうではありません。その人のライフステージごとに重点の置き方は変えていくものなのだと思っています」

 

Q3・私は50歳になるまで仕事が楽しくて楽しくて、自己実現の手段として楽しく仕事をしてきましたが、だんだんその時の楽しさを持って働くのが難しくなってきました。仕事で成長を感じられません。どうすればよいのでしょうか。

 

「それはそうだろうと思います。同じ仕事をしていていると、時間がたつうちに軽々とこなせるようになります。余力ができているんですね、すると物足りなくなってしまいます。あなたはすでに、その余力を発揮する場が必要なステージに到達しているんじゃないですか? はじめはその仕事をやるのがいっぱいいっぱいで、それができるようになっていくことに手ごたえがありましたが、それがやすやすとできるようになっていきます。料理なんかでも、最初はあれだけおっかなびっくりだったのが、やがてレシピを見なくてもできるようになります。

 

経営学者のドラッガーはこの、力が余っているステージにきたときを『もう一歩、次のステージに踏み出す時期』と言っています。私はここで転職するのではなく、副業や第2の活動の場をお作りになるのがいいんじゃないかと思います。自分がちょっとやってみたいこと、これまでの経験が生きることに足を踏み出すいい時期です。がんばってください」

 

Q4・先生にとって働くことって何ですか?

 

「働くというお題を与えられ、それをクリアすることによって、自分の知らなかったこと、できなかったことができるようになります。クリアしたぞという手ごたえを得られる。自分に向き合い、内面を掘り下げることだけで自分の成長を実感するのはなかなか難しいのですが、他者との関係性に於いて他者の反応を見て成長を実感すれば手ごたえが得られます。いろいろな仕事の形があると思います」

 

30代よりも50代のほうが生きやすい。付き合いたい人とだけ付き合っていけばいい

 

ここまでのお話を伺い、私が感じたことは、「仕事をがんばって認められるのではなく、自分の好きなことで認めてくれる人を増やすこと、がんばらなくても私を好きでいてくれる人がたくさんいるようにするのが後半生なんだな」ということでした。

いかがでしょうか、『女性の覚悟』とは悲壮な不退転の決意を固めることではなく、頑張ることでもなく、「人生をよりシンプルに、シンプルであるがゆえに幸福に整えていく」、そのための線をたくさん引いていくということなのではないでしょうか。

私たち、もう頑張らなくてもいいんだと思う。私はこの落ち着いた多幸感を得た人たちを「覚悟組」と呼びたい。みなさんもさっそく覚悟をキメてください!

 

リスキリングを目指す方に、新友との出会いに。昭和女子大学が待望の専門職大学院を開設

さて、耳よりなお知らせです。坂東先生が理事長・総長を務める昭和女子大学は、2023年4月より専門職大学院を新設します。既設の福祉社会研究専攻から 1 年制コースを分離し設置するもので、男女共学。最短1年で修士(専門職)号を取得するコースです。

今回設置され、募集されるのは、福祉社会・経営研究科 福祉共創マネジメント専攻。定員は50名予定です。

医療・福祉分野の強いリスキリング・ニーズにこたえ、公・私・民が連携して「福祉共創社会」を作り出し、リーダーや経営者となる高度専門職人材を養成するコースです。

授業は平日夜間、土曜日でオンラインでの受講も可。履修する科目数に応じて授業料を払う学びやすいシステムが特徴です。

高度情報化の時代に於いて、生涯働くためには何らかの形での知識のブラッシュアップが必須。より幸福な「アナザーステージ」への移動のために武器となるのは新しい知識、そして志を同じくする新しい友達たちとの出会いです。

冒頭でご紹介した編集者の井頭も、かつて仕事の傍ら昭和女子大学大学院で学び、修士号を取得した一人です。大人になってからの学びはより深く自分を見つめなおす時間でもあり、かけがえのない経験だったと伝え聞いています。

すでにオンラインでの説明会がスタートしました。詳しくはこちらから

 

 

PROFILE
昭和女子大学 理事長・総長 坂東眞理子 (ばんどう・まりこ)

●1946年富山県生まれ。東京大学卒業後、総理府(現内閣府)入省。内閣広報室参事官、男女共同参画室長、埼玉県副知事などを経て、98年女性初の総領事(オーストラリア・ブリスベン)。2001年内閣府初代男女共同参画局長。05年昭和女子大学副学長、07年より同大学学長。16年から現職。『女性の品格』は320万部を超える大ベストセラーに。

 

▶【この記事の前編】 いちど触れたら「覚悟」が決まる…坂東眞理子さんが語る『女性の覚悟』で積もる迷いが吹っ切れた

 

読めば「つきものがおちるように」、暖かくて清涼感のある覚悟だけが残る。私たちを支えてくえる新しいバイブル

 

『女性の覚悟』
 坂東眞理子・著 1350円(税込) 主婦の友社

後半期の人生をより輝いて生きるために、自分の人生の責任者である覚悟をもとうと坂東さんは呼びかける。覚悟が決まれば、自ずと自分がやれることがわかってくる。自分の人生を誰より自分がいとおしみ、これからの日々を大切に生きようという、女性へのエールが詰まっている一冊。

 

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この記事を書いたのは
OTONA SALONE編集長 井一美穂

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