もはや、がんと診断されても絶望しなくていい…患者がすべき「5つのこと」とは?案外シンプルで驚く

「がんかもしれないと感じたときからぜひ、漢方も使ってほしい」と語るのは、外科医・免疫研究者・漢方医のトリプルメジャー医である新見正則医院 院長の新見正則先生。

前編『免疫の専門医が語る「がんと診断されたらいちばん最初にしてほしいこと」実は意外な』に続く後編でも患者がすべきことを伺います。

 

抗がん剤も万能ではない。5つの「がん患者がすべきこと」とは?

がんの治療は大まかにいって外科治療、薬物療法、放射線治療などと、それらの組み合わせで行われます。対象となる人が多いのが抗がん剤での治療でしょう。副作用が出ることもあるのはご存じの通り。

 

最近の抗がん剤は、副作用の軽減に有効な薬剤も開発され、おしなべて副作用も軽くなっていますが、いっぽうで抗がん剤は最初は効くけれど、いずれ効かなくなっていくことが多いんです。だから、抗がん剤だけに治療を任せず、自分でも努力するべきことが5つあります」

 

その5つとはいったい何なのでしょうか?

 

「まず1つめ、しっかり食べることがとても大事です。何をいまさら、そんな当たり前のことを?と思うかもしれませんが、がん細胞を壊滅させるためには免疫を活性化する必要があります。免疫力、健康力をいちばん上げるのは良質の食事です。抗がん剤の副作用で食べられないときは別として、食べることをあきらめず、栄養をがんばって摂取してほしい。次が運動、そして日光を浴びて、しっかり寝ることです」

 

適度な運動は常に身体を健康に保ってくれますからわかります。でも、同じくらいに大切なのが日光浴だというのは驚きです。

 

「日本人は大抵ビタミンDが欠乏しています。免疫力を高めるためにとても大切なビタミンですが、じゃあ薬で飲めばいいかというとそうでもない。自分の体内でビタミンDを作り出せる状況にしてあげると、類似するものも生成されますから、全部の数値が上がるのです。同じことはタンパク質の摂取でも言えます。単一原料であるプロテインを飲むよりも、お肉やらお豆腐やら、複合的なもののを口から食べたほうがビタミンやミネラルなどいろいろな微量元素が摂れていいんです。日光浴も、ビタミンDといっしょにいろいろなものを生成しておくほうがいいんですね」

 

よく、がんは白い砂糖や生成された白い糖質が好きだから、砂糖もパンも食べてはダメだと言われます。この点はどうなのでしょうか?

 

「炭水化物はがん細胞と健康な細胞、両方にとってのエネルギーになります。がん細胞のエネルギーにならないようにと炭水化物を減らすのは一理ありますが、でも免疫を働かせて戦わないとならないあなた本人のエネルギーまでもが切れてしまうと、がんより先にあなたが倒れてしまい、戦えないですよね。食欲がないときは砂糖でも何でも食べられるものを食べるべき、食べないと闘病できません。やがてなんでも食べられるようになったら、その時は細胞の栄養となるタンパク質が多い食品を中心にして、炭水化物は制限すればいいと思います」

 

さて、ここまでのご紹介は①バランスのいい食事②運動③日光浴④睡眠でした。すべきことは「5つ」あるとのことでしたが……?

 

「最後の5つめは『安心と希望』です。なんで私だけががんになってしまったの、つらい、しんどいと鬱々とするのではなく、前を向いて『何とかなる!』と言えることが大切。このとき非常に強い助けとなるのが、気力体力を増し、元気を補ってくれる漢方なのです」

 

新見先生がこれまで見てきた患者さんたちのケースでは、病気の予後はこの「希望」にかなり左右されるのだそう。

 

「希望は人類にとって非常に大切です。一番大事なのは未来を向けるかどうか。万が一ステージ4のがんだとしても、『あの世に行けば先に行った人に会えるわね、それもいいわね』くらいに前向きに思っているおばあちゃんの多くが結構長く生きるんです。前向きな気持ちは持てれば持てるほどいい。抗がん剤も進化しましたから、ステージ4でも5年10年生きる人はざらにいます。がんと闘いはじめた人は、どうぞ、希望を持ってください」

 

いかがでしたでしょうか。より詳しい漢方の話、健康づくりの話は、続く新見先生の解説をご覧ください。

 

つづき▶がんに漢方薬は効くの?補完医療として漢方薬を有効活用する方法

 

 

 

■お話/新見正則医院 院長 新見正則先生

新見正則医院院長。1985年慶應義塾大学医学部卒業。98年移植免疫学にて英国オックスフォード大学医学博士取得(Doctor of Philosophy)。2002年より帝京大学医学部博士課程指導教授(外科学、移植免疫学、東洋医学)。2013年イグノーベル医学賞受賞(脳と免疫)。20代は外科医、30代は免疫学者、40代は漢方医として研鑽を積む。現在は、世界初の抗がんエビデンスを獲得した生薬フアイアの啓蒙普及のために自由診療のクリニックでがん、難病・難症の治療を行っている。『フローチャートコロナ後遺症漢方薬』はAmazonで三冠(東洋医学、整形外科、臨床外科)獲得。最新刊は『しあわせの見つけ方 予測不能な時代を生きる愛しき娘に贈る書簡32通』。

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