がんの死亡率、すい臓がんは何位だと思う?知られざる「命をダイレクトにとるけれど全然予防されていない」がん

「乳がん、子宮がんなど女性がんの啓蒙はたくさん行われていますが、40代50代女性が絶対に知っておいてもらいたいのが『すい臓がん』です。実は女性のがんの全死亡因の3位で、肺がんに次ぐ脅威です」と語る免疫研究者、外科医、漢方医のトリプルメジャー医である新見正則医院 院長の新見正則先生に、すい臓がんのお話を伺います。

 

前編『倉田真由美さん夫、森永卓郎さんも闘病「すい臓がん」実は40代後半からリスクがドンと上がる!知らないと本当に怖い「真相」』に続く後編です。

 

死亡率4位のがんだが「絶望のがん」ではなくなっている

がんの年齢階級別死亡率 2015年女性 出典・国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」(厚生労働省人口動態統計)

どのような人がすい臓がんにかかりやすいのでしょう。リスクファクターにはどのようなものが挙げられていますか?

 

「困ったことに、明らかな危険因子も少ないのです。まず、家族歴はリスクで、血縁に罹患者がいる場合は32倍のリスクという調査もあります。糖尿病のほか、大量飲酒の結果起きる慢性膵炎もリスクですが、どれも決定打とは言えず、リスクがまったくなくても発症します。つまり、加齢がいちばんのリスクでしょう。これも見つけにくい原因と言えて、注意すべきポイントが散漫すぎるのです」

 

現在、すい臓がんでの年間死亡数は4万人ほど。2015年のがん死亡率を上図で見ると、女性の65歳ごろには乳がんと逆転し、大腸、肺、胃に続く「致命的ながん」になることがわかります。

 

「男女とも50歳を境に免疫力が落ち始めます。帯状疱疹の予防接種が50歳開始なのは、免疫力が落ちて水ぼうそうウイルスが活発化するから。この時期にがんでの死亡が増えていくのは、ひとえに免疫力が落ちるからです」

 

ちなみに、この免疫の推移に逆らうのが子宮頸がんと乳がんです。これらは女性ホルモンの影響下にあるため、より若い層が罹患します。

 

「でも、ぼくの印象ではすい臓がんがんも若い女子が罹患する病気です。ぼくが医者になった当時は奏功する抗がん剤がないため大きな手術をしましたが、いまは大きな手術をすると逆に免疫が落ちて悪いことがわかっています。5年生存率も10%を越えるようになり、ステージ4でも長く生きる人が増えました。手術ができないと言われてもまだできることがある時代になっていることは確かです」

 

どうやって見つけることができるのか。日ごろから心掛けておくべきことは

では、やはり健康診断で見つけていただき、早めに治療に取り掛かったほうがいいということですよね? 空気がないほうがいいということは、健康診断でバリウムを飲んでしまう前に、エコーを受けたほうがいいということですか?

 

「先にエコーのほうがいいのですが、でも必ず見えるわけではありません。それを承知のうえで、すい臓が見えるといいなと思うので健康診断の受付の際にバリウムより前にエコーにしてほしいとリクエストし、またエコーの検査技師さんにもすい臓がんを確認していただけますかと伝えることが大事です」

 

たとえば、検査しながら、いまどこの部位が映っていますか? 森永卓郎さんのすい臓がんが大変ですよね、私は大丈夫ですか? などと聞いてみるとよいそうです。

 

「医師が言うのも何ですが、病院サイドに対して従順で文句を言わない患者であるよりは、きちんとものをいう姿勢をかもし出したほうが、病変を見つけるという目的を達成できます。もちろん、医療関係者に過剰なクレーマーのような態度をとるのは大問題ですが、クレーマーっぽいって思われないかなと恐れず、きちんと目的を伝えることも大事です」

 

いちばん確実な検査は胃カメラを応用した超音波内視鏡検査。超音波装置のついた内視鏡で直接胃壁からすい臓をエコー検査するので精度が高いのです。

 

「おかしいなと気になるならば、超音波が得意ですい臓をきちんと見ている先生を探して相談すべきです。また、がんが運よく膵頭にできていて浸潤もなく、切除できるという場合は年間執刀件数を確認してください。膵頭十二指腸切除を年に10例も執刀している病院ならば安心できます」

 

ちなみにまで、冒頭で漢方「フアイア」の話が出ましたが、その他の一般的な処方も含めて、漢方もご専門のひとつである立場から見てすい臓がんに対する漢方はどうなのでしょうか、オススメできるのでしょうか? 新見先生のサイトには詳細が書かれています。こちらからどうぞ。ブログこのほかのがん、たとえば乳がんや胃がん、希少がんの心構えもブログに記載されています。

 

 

■お話/新見正則医院 院長 新見正則先生

新見正則医院院長。1985年慶應義塾大学医学部卒業。98年移植免疫学にて英国オックスフォード大学医学博士取得(Doctor of Philosophy)。2002年より帝京大学医学部博士課程指導教授(外科学、移植免疫学、東洋医学)。2013年イグノーベル医学賞受賞(脳と免疫)。20代は外科医、30代は免疫学者、40代は漢方医として研鑽を積む。現在は、世界初の抗がんエビデンスを獲得した生薬フアイアの啓蒙普及のために自由診療のクリニックでがん、難病・難症の治療を行っている。『フローチャートコロナ後遺症漢方薬』はAmazonで三冠(東洋医学、整形外科、臨床外科)獲得。最新刊は『しあわせの見つけ方 予測不能な時代を生きる愛しき娘に贈る書簡32通』。

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