「オートミールブームの仕掛け人」が提言。知らぬ間にやせる!腸に効く「最新の食べ方」8選【大妻女子大学教授に聞いた】
ポイント5 流行りのプロテインは発酵性食物繊維と合わせてとること
運動機能の向上や美容の面から、タンパク質の摂取が推奨されています。ただし注意したいのは、プロテインの過剰摂取。小腸内で吸収しきれないと、大腸で悪玉菌のエサとなり腐敗産物を発生させます。これらの腐敗産物は、肝臓や腎臓などの内臓機能や、皮膚のバリア機能の低下をはじめ、さまざまな病気のリスクを高めるといわれているのです。
プロテインを摂取するときは、同時に発酵性食物繊維をとることがコツ。タンパク質よりも発酵性食物繊維の方がおいしいので、腸内細菌はタンパク質でなく、 発酵性食物繊維を好んで食べてくれます。すると、腐敗産物の発生を抑えることができるのです。
ポイント6 「冷やごはん」も実は腸活に◎
発酵性食物繊維の一種である「レジスタントスターチ」は、体内で消化されないでんぷんです。本来、でんぷんは小腸で吸収されますが、レジスタントスターチは消化されずに大腸まで届いて、腸内をキレイにする働きがあるのです。
ご飯、パン、麺といった穀類や、いも類に多く、含まれる食材を冷やすと、レジスタントスターチの量が増える特性があります。そのため、さつま芋、ジャガイモ、もち麦など、加熱後に冷蔵庫に入れて冷やすのがおすすめの食べ方。しかも、電子レンジで温め直しても増えたままをキープしてくれます。
ポイント7 子どもの発酵性食物繊維は1日10~13g
子どもの発酵性食物繊維の摂取量は、1日10~13gが目安です。発酵性食物繊維の一種である難消化性のオリゴ糖は、子どものおなかにやさしく作用してくれておすすめです。バナナやトマトなどに、多く含まれています。
ポイント8 大豆、米、高野豆腐、酒粕に含まれる「レジスタントプロテイン」で効果倍増
レジスタントプロテインは、腸内で分解・吸収されにくいタンパク質です。長く体内に留まり、腸内に残っている余分な脂分や脂質を吸着して、体外へ排出する働きがあります。つまり、腸内にたまった老廃物をからめ取って体外へ排出することで、腸のデトックス効果がアップ。腸が正常に活動して便秘などの改善が期待できます。
大豆、米、高野豆腐、酒粕などに含まれており、特に発酵性食物繊維といっしょに摂取すると、効果が倍増することが分かっています。その結果、腸内環境が良好になり短鎖脂肪酸もたくさん出る腸になるでしょう。
青江教授の実際の食生活についても聞いてみた!
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腸活食の効果が気になってきたら、ぜひ試してみて。
▶▶「腸活の効果はうんちでチェック!」腸内環境がいいうんち、悪いうんちその違いは?
ダイエット・健康効果が期待できる「短鎖脂肪酸」を生み出し、健康サポートに役立てよう!
発酵性食物繊維が生み出す短鎖脂肪酸は、体脂肪を減らす、基礎代謝を高める、ウィルスや病原菌から体を守るといった健康効果が期待されます。「以前のように簡単にやせない」「休日はどっと疲れが出てしまう」といった体の不調を抱えがちなオトナサローネ読者の皆さんには、特に役立つはずです。ぜひ、発酵性食物繊維をたくさん食べて、健康サポートにつなげてください。
【取材協力】大妻女子大学家政学部食物学科 青江誠一郎教授
農学博士。日本人の穀物由来の食物繊維摂取量の増加を促す栄養指導を推進する。教育に寄与し、生活習慣病の予防と健康寿命の延伸にも貢献している。食物繊維の権威であり、オートミールの仕掛け人。令和4年度日本栄養・食糧学会「学会賞」を受賞。
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