
コスメのプロは更年期の「ホットフラッシュによる汗崩れ」をどう防いでる?「崩れる前提ですべてを作っています」
その日「ごめんなさい、お年頃なので汗をかきやすくて」と言いながら席に着かれたのは、ナリス化粧品PRのYさん。
あれ。Yさんってお肌の感じから40代前半だと思っていたのですが、ちょっと早めの更年期症状でしょうか……? 「いえ、私はいま54歳です。50歳ごろから更年期症状が出始めて」。
うそでしょう……というお話は置いておいて、「会社の顔として肌コンデイションを保つ必要がある化粧品メーカーのPR職の女性は、ホットフラッシュとどう戦っているのか?」と俄然興味しんしんに。この機会に詳しくお話を聞きました。
最初は「手指の関節の痛み」から始まった更年期症状。やがて汗の量も多くなり
ちょうどコロナ禍に不調を感じ始めたというYさん。50歳当時は何が原因で不調が起きているのかがわかりませんでしたが、1年ほどたって「これは更年期症状だ」と気づいたそうです。
「今日もそうなのですが、こうして歩くのを止めて着席したタイミングで汗がわーっと出てきます。最初のころは在宅勤務中でしたらから困りませんでしたが、出勤が始まってからは同僚に汗をかいてアワアワしている姿を見せるのが気恥ずかしくて。でも、同性の同僚や先輩がたは比較的オープンに自分の状態を話しますので、すぐに『お年頃だからしかたないんですわ~』なんて話せるようになりました」
そんなYさんが深く悩んだのは「手指の痛み」でした。先に出た手指の痛みを更年期症状とは気づいておらず、あとから汗が出始めて「もしかして」と気づいたそうです。
「その汗は周囲に理解してもらえばあとは不快感と戦うだけですが、手指のぎしぎしした痛みは本当につらくて……朝に指の痛みで目が覚めてしまうため、だんだん睡眠不足になりました。ボタンを留める、細いものをつまむなど、思いがけないことで痛みが走って不自由なのです」
しばらく我慢したのち、51歳のときに婦人科を受診して、HRT(ホルモン補充療法)を始めました。
「おかげで症状は緩和されました。いまも治療は続けていますが、痛みのつらさが収まった今は、汗の恥ずかしさとの戦いです」
一般にHRTの奏功率は70~90%とされますが、いわゆるノンレスポンダー、投薬への応答性が低い人も存在します。Yさんの場合は緩和されました。
いずれにせよ、手指の痛みは軽視せず早めに関節リウマチなど他の原因との弁別のため整形外科を受診することが必須。除外診断を経て、他に疾患がない場合に「更年期症状」と診断がつきます。ですがHRTが奏功しない場合、あとは手指に負荷をかけない、温める、マッサージをするなど対症療法で不快感を緩和するしかありません。
「私の場合は、薬を飲んでいればぎしぎしとしたいやな感じの指の違和感を抑えることができます。ネガティブな気持ちが強くならないよう、前向きに行こうね!って、同世代のみなさんに呼びかけたいです」
更年期世代が「スキンケア」「ベースメイク」どちらも迷ってしまうのは仕方ないこと
Yさんは、とくに40代以降の世代がみんな一度は「スキンケア迷子になる」と感じると言います。お仕事柄新製品を試し、その時期に最適なアイテムを使い続ける横谷さんは、友人からメイク悩みの相談を受けると「スキンケアアイテムはもっと自分のコンディションに合わせて変えていってほしい」と感じるそう。
「同世代の友人らに聞いてみると、結構な割合が40代以降ずっと同じラインをリピートしています。本来は自分の肌にベーシックに合うものを1つもち、それ以外のアイテムは環境やコンディションごとに最適なものに変えるのがベストなのですが、『選ぶポイントがわからない』と。カウンターに出向いて聞こうにも若いBAさんに気おくれするというグチも聞きます」
ですが、更年期世代はホットフラッシュやほてり、のぼせが原因で「ベースメイクがものすごく崩れやすい」。そのため「素肌の力をあげておくこと」が必須だそう。
「隠さなくてよくなればベストですが、そうもいきません。だから、更年期世代はより少ないカバーで済むように工夫をしたいんです。ファンデーションはざらざらした部分にはたくさん乗って分厚くなってしまいますが、つるつるした部分には乗りません。シミなどの色ムラを減らすより、まず肌の凹凸を減らすことが大切。続いて、シワに、もっと言えば毛穴に余計なものが入っていかないような状況を作る必要があります」
コンディションに合わせて最適なスキンケアアイテムを見極めて、肌の油分と水分を保持。ターンオーバーがスムーズに起きるように整えておき、肌を滑らかに保ちます。その結果、横谷さんはファンデーションを使わず、化粧下地とコンシーラー、パウダーでベースを整えるホットフラッシュ対策に行きついたそう。
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詳しくは>>>https://www.naris-online.jp/shop/c/cA03019/
「ホットフラッシュが止められないなら、汗で落ちてもダメージが少ない状態にする以外ないんですよね。プライマーで毛穴を整えたら、下地をオンしてコンシーラーでシミを隠して、あとはうっすらとパウダーを乗せます。これなら上からカバーしなおせます。ただし、ぺったりした印象になるので、ハイライトはしっかり使っています。このとき時間がたつとできてしまう凹凸部分にパールが入り込むと目立つので、シャイニー感の控えめなハイライターを選ぶのも更年期世代ならではのポイントです」
つづき>>>でも、コンシーラーってあまり使ったことないし、厚ぼったくなりそう……そんな人に「使い方の意外なコツ」を伝授!
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