女41歳、盆栽始めました。聖地・大宮盆栽町と盆栽博物館へ

今年に入ってから足繁く、私はさいたま市大宮のちょっと先まで通っている。
なぜなら、そこに盆栽町があるからだ!

昔から盆栽に興味はあったけれど、毎日の水やりや剪定を考えると、旅好きで家を空けがちな私には無理な趣味だと思っていた。人間の都合で、木の枝を針金でねじったり新芽を切ったりするのも、なんだか悪いなあと感じてもいた。
とはいえ素敵な盆栽を見ると、なんて可愛らしいのだと思ってしまいこらえきれず2 ~3鉢買ったこともある。
そして針金や剪定の手前の、水やりで失敗して、買った全てを枯らしてもいた。ごめん。ごめんよ。

そんな私の手元に、二年前の冬、その盆栽はいい香りを漂わせながら突然やって来た。
濃いピンクの花をつけた、枝垂れ梅。
私が「内なる神さま展」というイラストの個展を開いた際、友人イラストレーター達がお祝いにとプレゼントしてくれたのだった。

 

こいつは枯らしてはならない。私は梅についてきた一枚のコピー用紙「枝垂れ梅の育て方」を冷蔵庫にマグネットで貼り付けた。そして世話をした。
偶然にも鉢を置いた場所が良かったのか、春夏以外は水やりも適当なのに(適当なのか)次の春も、その次の春も、梅は立派に花を咲かせ新緑を茂らせてくれるようになった。
梅は、ベランダで枝垂れたその新緑の枝を揺らして、今日も私の目を楽しませてくれている。
コピー用紙には「剪定次第では次の年咲かない」と脅しのような一文もある。しかしふた春も咲かせたんだから、つまりどうやら、剪定も成功している。盆栽、育てられてる私!おおお。

このようにして、そろそろ他の盆栽を持ってみてもいいかなという気分が盛り上がった時に思い出したのが、件の盆栽町である。

盆栽町。素敵な響き。
かつて、江戸っ子の千駄木の盆栽職人たちが、盆栽作りに適した肥沃な土地と水を求めて新天地を求めて移住した場所。それが住所になった。さいたま市北区盆栽町。そうだ、行ってみよう。

大宮から東武アーバンパークラインで5分ほどの大宮公園駅。街に降り立つとこんな感じで、盆栽町は通称ではなく、本当に盆栽町であることがちょっと嬉しい。

この盆栽村に住むために、当初定められた条件が面白い。

1、盆栽10鉢以上を持つこと
2、誰でもそれを眺められるように門戸を解放すること
3、2階屋は建てないこと
4、垣は生垣とすること

単に広いとこにみんなで引っ越そうということでなく、はっきりとしたヴィジョンを持った街づくりでもあったことが伺える。
これは現代にも脈々と受け継がれており、盆栽町に足を踏み入れると、ここが一般の住宅地でないことが感じられて、ワクワクしてくる。今でも生垣の立派なお宅が多いし、街路樹も立派。街路樹に、もみじすらある。もちろん盆栽を育てているお宅も多い。一軒家ではなくマンションだったとしても、ベランダや窓辺に松の盆栽があったりして、そんなのを眺めて歩くのも楽しいのだ。そして何より現在でも6つの盆栽園が狭い町内に点在し、盆栽通の間では「大宮の盆栽村」といえば世界的にも有名なブランドであるらしい。

 

 

ぶらぶらと散歩しながら盆栽美術館へ。
盆栽に関しての基本的なお勉強もできるし、ぞくっとする迫力のある盆栽にもたくさん出会えますよ。

人の寿命はせいぜい100年だけれど、上の写真の蝦夷松「轟」さんは、なんと推定樹齢1000年。木もすごいが人もすごい。今までに何人の職人たちがこの木を守ってきたのだろう?
スタッフの方に聞いたところ、大雪の時などには職人さんが泊まり込みで木の世話をするそう。枝が折れてはいけないから、寝ずに木に積もった雪を落とすんだって。


実は、この話を聞く前は、このSNSな時代に、この美術館は写真禁止エリアが多すぎるなあ、ケチだなあ、と思っていたのだけれど気持ちを改めましたよ。それだけ気を使って守り育てている盆栽に三脚当たったりしたら、おおごとだものね。

ミュージアムグッズもそこそこ充実しております。ただクリアファイルやポストカードの木の種類をもう少し増やして欲しいなあ。アイドルのグッズを買うのと全く同じ心理で、推しの木のグッズが当然欲しいわけです。蝦夷松さんと楓さんのクリアファイルほしーーーー!

素晴らしい盆栽を堪能した後は美術館の駐車場横に併殺されている、盆栽共同販売所へGO!お手頃価格で良い盆栽を手に入れることができますよ。土や鉢、剪定道具なども一通り揃っているし、アドバイスしてもらえます。私はここで、枝垂れ梅以来初めての盆栽、手のひらサイズの蝦夷松さん3500円を購入しました。盆栽美術館で見た樹齢1000年の蝦夷松さんも最初はこんなに小さかったんだと思うと感慨ひとしお。

そして、お待ちかね。ゴールデンウィークの5月3日(木)〜5月5日(土)に「第35回大盆栽まつり」が開催されます! 盆栽や盆器、山野草屋さんが集まり即売会が開かれたり、各種盆栽イベントも目白押しで、毎年多くの園芸ファンで賑わう大盆栽まつり。ワクワク。


写真はゴールデンウィーク前に撮影したものですが、すでにのぼりがはためいておりましたよ。みなさんゴールデンウィークは盆栽町で会いましょう♡

第35回第盆栽まつり

 

追記
光浦靖子さんが以前テレビで「40過ぎて一人が長いと、女は植物と話せるようになる」と言っていましたが、私ももちろん話せるようになっています。
基本的には毎日の挨拶と愛の告白を。「好きよ」「きれいね」「かわいい」。
植物というのは受け取り上手で、どの植物も謙遜をしない。「うん」「そうなの」「ふふふ」。見習いたいと常に思っています。

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