介護歴4年のライターが「やめてよかった」こととは?「過保護な介護はお互いに不幸」。「ユマニチュード」から教わったこと【医師に聞く】
“ケア技法”を「凄い」と夫も絶賛。唯一「少し不安がある」と言ったのは?
―――夫はまだ本書を読めていませんが、ユマニチュードのケアについて話したら「コレは凄い!」と。ただケアの基本技術となる「ユマニチュードの4つの柱」(「見る」「話す」「触れる」「立つ」)の中で、「触れる」が少し不安なようでした。歩行のときに義母を支えることがありますが、勝手にハードルの高さを感じているようで。自然に「触れる」を実践できるコツはありますか?
本田:それは簡単ですよ。あまり難しく考えず、お義母さまの正面に立って声をかけ、両手を差し伸べてみてください。そうすると、お義母さまは自然に上にご自分の手を乗せるはず。これは、人間の本能的な動きなんです。
今のお義母さまの状態なら急に近づき、不自然に「触れる」必要はありません。私たちは通常、人との間に一定の距離(パーソナルスペース)を保っていますが、認知機能が低下していくと相手との距離がグッと近くなっても抵抗がない。それと同じで、「触れる」ことも要介護度に応じて変化させればいいんです。
―――なるほど! これなら夫も抵抗なくできそうです。
本田:大事なポイントとしては、「触れる順番」と「つかまない」ということ。そして、「見ながら・話しながら・触れる」というように組み合わせを意識することで、優しさが伝わると思います。
いきなり敏感な部分に触れられると、とてもびっくりします。触れるときには、まず鈍いところから触れ始め、それから敏感な部分へという順番が大切です。背中、上腕、肩、下腿(ふくらはぎ)などは鈍く、手の平や足先、性器、顔は敏感な場所です。
また、体を拭いたり着替えをサポートしたりするときは、つい相手の手首をつかんでしまうことも。でもこれは、「あなたの自由を奪います」ということになってしまうんです。「つかまずに、下から支える」ことで、「あなたを尊重しています」というメッセージを手が相手に伝えることができます。
▶「やめてよかった」過保護な介護とは
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