#118 恋人いない歴9年の独女、久しぶりに「ときめいた」理由【40代編集長の婚活記】
ファッションに寛大なのはアーティストだから?
しばらくファッショントークに花が咲く。ジェントルさんはレディースファッションの許容範囲が広いようだった。ダボッとしたチュニックにワイドパンツという、普通の男性なら「女性らしさ」を感じない恰好でもほめてくれる。風変りなファッションでも受け入れてくれるジェントルさん。やっぱり“アーティスト”だからかな。
ジェントル「このトップス、ポイント部分の色使いもユニークです。カワイイ」
アサミ「カワイイですか?」
ジェントル「日本の色彩感覚とはちょっと違いますけど、カワイイです」
またちょっと気になった「カワイイ」と言ったときのジェントルさんの声のトーン。やっぱりまた、裏声っぽくなった。
え、そこに反応するの?
しばらくして、ジェントルさんはちょっぴり大きな声を出した。ジェントル「あ!!」
アサミ「どうしました?」
びっくりした。それまで話していた声のトーンで、最も大きな声だったから。
ジェントル「アサミさんのネイル、カワイイ!」
アサミ「え、ネイルですか?」
ジェントル「カワイイ。もっとよく見せて」
その日の私がしていたのは、ダークな色にネコのモチーフを描いたネイルアートだった。まったくもってモテネイルじゃない。
個性的なネイルをやたらほめる
両手を彼の前に出してみた。自分のお気に入りのネイルだったので、カワイイと言われたのはうれしかった。ジェントル「オシャレですね。上手。カワイイ♡」
アサミ「ありがとうございます。ネイリストさんが上手なんです」
やっぱりジェントルさんは、個性的なものもカワイイって言ってくれる。うれしいな! ジェントルマンなうえに、女性ファッションへの許容範囲が広い男性。なんだか一緒にいて無理しなくてよさそうだし、自分らしくいられそう。ときめいた気がするし、なんか居心地がいい。これって…♬
ジェントル「デザインはどうやって決めてるんですか?」
アサミ「その時々ですけど、具体的にお願いすることもあれば、イメージだけ伝えてお任せすることもあります」
ジェントル「いいなぁ、女性は。ネイルアートが楽しめて」
ん、いいな……?
アサミ「男性でネイルケアされてる方もいますよね」
ジェントル「いいなぁ、カワイイ。僕もこういうネイルアートやりたいです。女性はいいなぁ」
ん⁉ 女性はいいな……⁉
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