
ストレスゼロは無理でも「軽くはできる」。白髪染めをやめて気づいた「自分のことは自分で決める」の本意
日々が飛ぶように過ぎていく中、自分のあり方に漠然と迷う40代50代。まるでトンネルのように横たわる五里霧中ですが、そんな中「ほんのちょっとしたトライ」で自分のあり方を捉えなおすには、「最初の一歩」に何をしてみればいいのでしょうか。体験談をご紹介します。
前編記事『「私のことは私が決める」。52歳女性医師が2年がかりで挑んだ意外な「自己変容」とは』に続く後編です。
カオルさん
佐賀県在住、52歳、麻酔科医師。ねこ2匹とのソロ暮らし。
【私を変える小さなトライ#4】後編
グレイヘアにしようと決めたけれど…いざその日が来るまで「迷いに迷う」
私には更年期症状とグレイヘア問題がいちどに到来しました。でも、コロナ禍に突入した時点ですでに3年ほどは「やろうか、どうしようか」と迷っていたので、「やるなら今でしょ」と思い切ることまではスムーズでした。矛盾しますが、決めはしたけれど、そのあとから迷いがやってきたのです。
当時、美容院には月に1回通い、次回の予約をとって帰るルーティン。10月末に髪を染めて、次回の11月末を予約、次回予約までのまる30日、「本当に私はグレイヘアにできるのか」「時間は年単位でかかるけれどその間耐えられるのか」「周囲の反応は大丈夫か」と、来る日も来る日も迷って迷って。
でも予約当日、思い切って担当さんに「脱・白髪染めでグレイヘアにしたいので、今回からリタッチはやめてショートにして、揃うまではブリーチにしてください」と伝えました。ここからがスタートです。
といってもこの1回ではきれいには色が抜けなかったので、年末年始のお休みの間に続けて3回ブリーチをしてもらいました。年明けに出勤したら、いきなり私がホワイトのショートヘアに変身していたので職場がざわついて(笑)。ご年配の先生なんて、ええって驚愕なさってました。
ショートにしてみてわかった。ストレスはゼロにはできなくても「工夫で軽くなることもある」
さて、切ってみて最初に「本当によかったな」と思ったのは、オペの後がとっても楽になったことです。
コロナ患者さんの手術のときって、オペが終わったらそのまま防護服を脱いでシャワー室に直行、髪も丸ごと洗わないとならなかったのですが、切って短くなったらすぐに乾くようになりました。もちろん、夜中の汗のあともはるかに短い時間で乾きます。
反面、話には聞いていましたが、始めて半年ほどはどうやっても髪型がうまくまとまらず、鬱々としてしまいました。ちょうど更年期の鬱々も重なり、汗だけでなく体も相当しんどく、メンタルにも上下があったため、髪がまとまらないことが予想以上のストレスになりました。
みなさんスカーフやターバンを巻いたり工夫をしているので、私もクラシカルな帽子をいくつか買いましたが、結局はコロナ禍の通勤なのでかぶることもなくて。コロナ禍でこもりがちな日々だったからこそ、余計に鬱々としてしまった部分もありました。
というように3年も迷って、迷って迷ってやっと踏み切ったグレイヘアですが、いざ始めてみると予想以上に反響がありました。みんな普段は染めているので気づけないのですが、グレイヘアにするか迷っている人はたくさんいるんですね。どうスタートしましたか? どんな感じですか? と、切実に思っている人たちにとてもよく質問されました。
グレイヘアが与えてくれたのは「自己決定は自分で行う」自分のための勇気
2年に渡る長いグレイヘア修行を経て、私の心構えも変わりました。何より「私のことは私が決める」という気持ちが強くなったのが収穫です。
私のことはあなたの意見ではなく、私がいま決めるんだ。こうありたい、こうあるべきという決定は私が行うんだ、と。
グレイヘアは決して小さくはないトライでしたが、その分だけ私に「私の主権」を取り戻してくれたなと実感しています。もしいま迷っている方がいらしたら、かけた手間の分だけ自信を自分に与えてくれる、自分のためのトライだと思います。
前編記事>>>『「私のことは私が決める」。52歳女性医師が2年がかりで挑んだ意外な「自己変容」とは』
【編集部より】ヘアサロンを変えた、白髪染めをやめた、矯正を始めた、ドライヤーを買い替えた、骨密度検査をした、習字を始めた、寝る前にストレッチを続けている、パスポートを再取得した、ママ友と温泉旅行に行った、2㎏やせた、子どもとオンライン英会話を続けている……
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