「腰痛対策ストレッチ」痛みの取り方のタイプ別正解は?
慢性腰痛の原因は人によって千差万別、その対策も様々です。
私は腰痛に関わるあらゆる専門家に話をうかがい、あらゆる角度から原因と対策を研究してきました。
腰痛はどんなときに痛みが出るのか、その動きを見ることで、体のどこの部位が腰痛の原因となっている硬い部分かを推測可能です。
そして、硬い部分の柔軟性を取り戻すには、ストレッチが有効です。
ここでは腰痛を3種類のタイプに分けて、硬い部位に対応するストレッチを紹介します。
「腰痛対策ストレッチ」の効果を高める4つのルール
前回、なかなか治らない腰痛の原因は、腰以外の部分の「硬さ」にある可能性を解説しました。
私たちの体は複雑に連動していて、例えば足首が硬い人が腰痛になりやすかったりするのです。
さて、今回は「どんなときに痛みが出るのか」のパターン別に、原因となっている部分をほぐすためのストレッチを紹介します。
まずはストレッチを始める前に、ストレッチ効果をより高めるための4つのルールを覚えておきましょう。
1・呼吸は止めない!
ストレッチをしていると、つい息を止めてしまう人がいます。でも、それはNG。
自然なリズムで、いつも通りの呼吸を心がけてください。
自然に呼吸しているほうが、自律神経の副交感神経が優位な状態になります。そのため、よりリラックスできて、ストレッチの伸張性が高くなるのです。
意識しないと、意外と呼吸を止めていることもあるので注意しましょう。
2・筋を意識する!
ストレッチをするときは、伸ばしている部分の筋を、常に意識するようにしましょう。
「どこの筋を伸ばすのか」、しっかりと意識して取り組むほど、筋肉もきちんと反応してくれます。
3・反動はつけちゃダメ!
体を伸ばそうとすると、反動をつけて勢いよくグイーッと伸ばしてしまう人もいますが、それは逆効果です。反動をつけると、伸ばすのとは逆に筋肉を収縮させてしまいます。
効果的なストレッチをするためには、反動をつけずにゆっくりと筋を伸ばして、その状態を15〜20秒キープするようにしてください。
4・冷えと時間に注意!
ストレッチをするときは、適切な気温、安全な場所、服装などに配慮しましょう。
特に気温が低いときや寒い場所、体が冷える服装などは避けるべき。血管が収縮して、血の巡りが悪くなってしまいます。
ストレッチの時間帯としては、朝起きたときか、寝る前がオススメです。
「屈曲型腰痛」に効くストレッチ
「屈曲型腰痛」は、腰を曲げて、上体を前に倒したときに痛みが出るタイプの腰痛です。
このタイプの腰痛の人は、殿筋(お尻の筋肉)やハムストリング(太ももの裏側の筋肉)が硬くなっていて、うまく伸びないのが原因の場合があります。
この場合、ハムストリングを伸ばす
ストレッチが効果的です。
①タオルを用意して、仰向けに寝ます
②片方の脚を上げ、足の裏にタオルをひっかけてゆっくりと脚を伸ばします
③もも裏の筋を意識して、伸びている刺激を感じる状態でキープします
④これを左右の脚で行います
「伸展型腰痛」に効くストレッチ
「伸展型腰痛」は、体を後ろに反らせたときに痛みが出るタイプの腰痛です。
このタイプの人は、大腿四頭筋(太ももの前側の筋肉)や腸腰筋(太ももの前側、付け根部分の筋肉)が硬くなって、骨盤が前傾してしまっている可能性があります。
この場合は、腸腰筋を伸ばすストレッチが効果的です。
①(右側を伸ばす場合)背筋を伸ばした状態で、右脚で立膝をつきます
②そのまま右腕を上げて、太ももの付け根の部分を意識して伸ばします
③その状態のまま、上体を左側に倒していきます
④体の右側面の筋肉を意識して伸ばします
⑤これを左右両側で行います
「回旋型腰痛」に効くストレッチ
「回旋型腰痛」は、上半身を左右に回したときに痛みが出るタイプの腰痛です。
この場合は骨盤が前傾しているせいで、股関節がうまく動かないのが原因の可能性があります。
股関節の回旋可動域を広げるストレッチで解消しましょう。
①両脚を左右に開いた状態で床に座ります
②上体はキープしたまま左脚を内側に、右脚を外側に倒すようにして旋回させます
③次に右脚を内側に、左脚を外側に倒すようにして旋回させます
体の仕組みを理解することで腰痛は和らぐ
体の仕組みを理解しておくことは、腰痛改善はもちろん、
ケガの予防などにも極めて有効です。
また、どういう仕組みで痛みが出ているのかがわかれば、腰痛に対する不安や恐怖
心、苛立ちが和らぐことも期待できます。
どんな痛みも「よくわからない」と諦めることなく、まずはどこかに不具合がある
はずだと前向きに原因を探ってみてください。
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