【40代編集長の婚活記#180】ストイックな筋肉男子と、一緒に暮らせますか?
ジムさんの「いいところ」
いや、まだ会ったばかりだし、正直、筋肉にストイックなこと以外はまだわからない! 相手と合わないこと、つまりNGなことを探しちゃいけない。ジムさんのいいところを探していこう。
仕事は真摯にやっているようだし、話し方はハキハキとしているし、明るくてフレンドリーな感じ。タバコも吸わないし、苦手なニオイも感じられない。
うん、このあたりは好印象だ。そうそう、物事はポジティブにとらえていこう。
だけど19歳年下かぁ
そんなことを考えていた矢先に出てきたのが、元カノ話だった。3年前、ジムさんが47歳のとき、19歳年下の28歳女性だったのだという。
マジかよ。若い、若すぎる……。
19歳下の元カノ話が出てきたあたりから、今日はもう閉店ガラガラな気がした。ちょっとだけ芽生えたポジティブ思考もけんもほろろ。申し訳ありませんね、ジムさんのたった3歳年下の47歳が来ちゃって。
ヘアメイクさんも元カノのこと知ってたんだったら、なんで私を紹介するかな? ジムさんにはもっと若い女子を紹介してあげないとダメでしょう。
店じまいモードになった私は、黙々と食べ、淡々と飲むことに徹していた。幸い、そのイタリアンは美味しいお店だった。その間、ジムさんとヘアメイクさんは何やらおしゃべりしていたけれど、私の耳は完全に右から左になっていた。
急に振られた「そうゆう流れ」とは?
突然、大きめの声で話しかけられた。
ヘアメイク「そうゆう流れなのよ、アサミちゃん」
ん? 何が? 何がそうゆう流れ? まったく話が見えない。というか、聞いていない。
アサミ「え……はい?」
ヘアメイク「そういうのってダメ?」
アサミ「あ、すみません。」
まさか、元カノが19歳年下と聞いて店じまいしたとは言えない。
アサミ「ちょっと食べ物に集中しすぎてて……このパスタ、美味しいなぁって思って」
とっさに出てきた言葉だった。ホントに美味しかったから。
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