いま「コロナ報道ばかり見てしまう」人が本当に見るべきものとは

こんにちは。「予防医療」のスペシャリストで、医師の桐村里紗です。

この連載では、人生100年時代の折り返し地点、50歳になる前にやめたい悪習慣についてお伝えしていきます。

新型コロナウイルスによるストレスが社会全体に蔓延しています。

究極にシリアスな時ほど、眉間にしわを寄せるのを努めてやめてみて、笑いとユーモアを取り入れてみませんか?

【ネオヘルスケアドクターLISAの「50歳になる前にやめる100のこと」#20

長引くストレスは免疫の大敵

「自粛」による行動の制限で、心まで萎縮していませんか?

安倍首相も「長期戦」と言ったように、新型コロナウイルスとのお付き合いは、今後も長くなる可能性が大。

 

在宅時間も長くなり、心身ともにストレスマックス!という状態かも知れませんが、免疫力を維持するために、ストレスは大敵です。

 

私達の体には、ウイルスに感染した細胞を駆逐するNK細胞(エヌケー細胞)という重要な免疫細胞が備わっています。

 

NK細胞の活性は、肉体的なストレスでも精神的なストレスでも低下してしまうことが分かっています。

 

在宅時間が長くなり体を動かせないことや生活リズムの変化、連日のニュースから入ってくる情報は、いずれもストレスとなり、私達の体に自然に備わる免疫機能に影響を及ぼしています。

 

「楽しみ」「喜び」も自粛すべき!?

日本人は、真面目です。

そして、共感力や協調性も高く、場に馴染むことが得意な国民性があります。

ですから、こんなに深刻な事態が世界的に起こり、「自粛」が求められている今、

「楽しんではいけない!」「喜んではいけない!」

と、自らに制約を課している人がとても多いと思います。

 

笑いとユーモアは人間の知恵

1997年に公開されたロベルト・ベニーニ監督の名作イタリア映画『ライフ・イズ・ビューティフル』を思い出してみて下さい。第2次世界大戦下のユダヤ人収容所という過酷な状況で、子供が希望を失わずに生き延びられたのは、父親がユーモアの力を信じて、笑いを絶やさずにいたからです。

 

ただ単に楽観していた訳ではありません。

 

生き延びるための「知恵」として、ユーモアを使う知的な技とも言えるでしょう。

 

笑いの偉大な効能

笑いの力は偉大です。

  • 交感神経の緊張を緩めストレスを緩和する
  • 副交感神経を優位にしリラックスを促す
  • 痛みを抑え気分を高揚させるβエンドルフィン分泌を促す
  • NK細胞活性を高める

人間の体に備わる機能が低下する大きな原因であるストレスを一瞬で吹き飛ばすことで、本来の力を発揮できるようになります。

 

NK細胞は、自分の体の中でがん化した細胞やウイルスに侵された細胞を発見して駆逐する人に自然に備わっている免疫です。

 

これを活かさない手はありませんん。

 

ニュースに疲れたらこれを観るべし

ニュースに疲れたら、観るべきものは、以下。

 

  • バラエティ番組やお笑い番組にチャンネルを切り替える
  • テレビを消して、Youtubeで好きなお笑いネタを観る
  • HuluやAmazonPrimeでコメディ映画やドラマを観る

 

不安になってあれこれ考え過ぎの頭を空っぽにし、ストレスで緊張した体をほぐすには、無心に笑うのが一番。

 

「こんなご時世に、けしからん!」と言わず、笑いのプロフェッショナルに感謝して、大いに笑わせてもらいましょう。

 

ハラハラドキドキうつうつ系は控えめに

逆に緊張を高めるために、今の時期にオススメでないのは、以下。

  • スリル満点のアクション系
  • 冷や汗出っぱなしのホラー系
  • 精神がやられるスリラー系
  • 救いがなく深刻に考えさせられるヒューマン系

 

これらは、交感神経の緊張をさらに高めたり、ウツ度を高める可能性があるため、社会的なストレスがかかっている今の時期はあまりオススメしません。

日常に努めてユーモアを

今の状況は、「世界的な戦争」と表現する人もいるくらいにシリアスです。

 

決して、楽観視せよという訳ではなく、現実的に備えや守りはしっかりと行った上で、心の自粛を取り払い、

 

「努めて、ユーモアを!」

 

これは、数々の世界的な危機を乗り越えてきた人類の先輩の大切な教訓ではないでしょうか。

 

改めて、新型コロナウイルスの犠牲になった世界中の方々のご冥福を心からお祈りしながら、一丸となってこの大きな局面を乗り越えられるよう、知恵を出し合いたいと思います。

 

参考:
1)「NK 細胞によるウィルス感染細胞認識機構」(ウイルス ,54(2):153-160,2004)
2)「NK細胞活性と心理・ 行動特性、ス トレス 対処行動、 慢性疲労の関係について」(心身医学, 35(5):383−390, 1995)

3)「笑いと免疫能」(心身医学,34(7)565−567,1994)

 

【ネオヘルスケアドクターLISAの「50歳になる前にやめる100のこと」、週1回、土曜の夕方に配信!】

文/内科医・認定産業医 桐村里紗

tenrai代表取締役医師。1980年岡山県生まれ。2004年愛媛大学医学部医学科卒。内科医・認定産業医。治療よりも予防を重視し、最新の分子整合栄養医学や生命科学、常在細菌学、意識科学、物理学などをもとに、執筆、webメディア、講演活動などで、新しい時代のライフスタイルとヘルスケア情報を発信。著書『日本人はなぜ臭いと言われるのか 体臭と口臭の科学』(光文社新書)ほか。

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この記事を書いたのは
内科医・認定産業医 桐村里紗

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