知らずに使ってない? 「オーガニックコスメ」の基準とは

化粧品や剤、食べ物など、なるべくならケミカルなものを生活に取り入れたくないという方は多いことと思います。「オーガニック」と表示されているもののが「すべて」安全で、化粧品だったら肌によさそう、と思いがちですがそうとも限りません。

実際、少々の値段の差だったら、つい、オーガニック表記の商品を手に取ってしまうことも多いのではないでしょうか。本当のところの基準、はどうなっているのか。特に化粧品について簡単にレクチャーしてみましょう。

 

国内のオーガニック「化粧品」の基準とは

そうなんです。単刀直入にいってしまうと、日本にはないのです。

オーガニックとは直訳すると、「有機の」という意味。それは農産物に関しては、化学肥料を使用しない、遺伝子操作せずにつくる等々の基準を満たしたものを、農林水産省が有機JAS認定。

この有機JASマークがついたものでなければ、「有機〇〇」や「オーガニック〇〇」の商品表示をすることはできません。

しかし、これは食品に関してのこと。

 

化粧品には特に基準がないため、現在表示がついて販売されているものには、海外の機関の認証を得たものも多く見受けられます。そして海外(欧米が主)の認証機関もいくつもあって、各機関の基準も厳しいもの、ゆるいものとさまざまなのです。

 

ヨーロッパがオーガニックコスメの基準を先導

ヨーロッパ各国では多くの機関が存在しており、その統一も必要ということで2010年に設立されたのがCOSMOS(コスモス)。

ドイツのBDIH、フランスECOCERT・COSMEBIO、イタリアICEA、イギリスソイルアソシエーション、の5団体が集結。

2015年から共通認定のCOSMOSナチュラル、COSMOSオーガニックとして24,000以上の製品をカバーしています。

各国の大手機関が統一基準制定に乗り出したかたちなので、COSMOSの名前は覚えておいてもよいかもしれません。

 

その他、古い機関というところでは、1924年に発足、1954年に設立されたドイツの「demeter(デメター)」や、

1946年に設立のイギリス「英国土壌協会(ソイルアソシエーション)」があります。

ドイツの「demeter」は世界でもっとも厳しいといわれているオーガニック認証の一つで、シュタイナー博士が提唱したバイオダイナミック農法の製品や、作物に与えられるもの。

イギリスの「英国土壌協会」はその名の通り、肥料や栽培方法から厳しい基準があるのが特徴。

 

そして、気になるオーガニック原料の配合比率ですが、これまた基準が機関により違っており、

厳しいと言われている「demeter」で90%以上、

先述したCOSMOSでは、COSMOSナチュラルだと配合比率の基準がなく、COSMOSオーガニックだと20%以上、とこれまた様々。

 

欧州以外に注目すべきは、オーストラリアの「ACO」。

こちらも厳しいことで知られており、オーガニック原料95%以上使用、さらに残り5%も天然の原材料に限るという規定が。

近年、オーストラリア発のオーガニック化粧品が日本でもかなり手に入るようになっており、目にする機会も増えていると思います。

 

まとめ

以上どうすりゃいいの、というところなのですが、日本にはオーガニックコスメの基準が「まだない」ということ。

そして海外に目を向けたところで、そっちも基準が様々だということがわかっていただけましたでしょうか。

マークだけに惑わされず、配合成分や気になる機関があればそこへアクセスして基準をcheckしてみてもいいかもしれません。

日々忙しくて、むずかしいことを考えたくない場合、今のところは、基準の厳しいゆるい、の差はあれど、

海外認証マークがあればある程度、品質の保証がされているということになるため、購入するときの目安にはなるのではないでしょうか。

 

 

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