「役務」は「やくむ」?簡単なのに間違える漢字10選

2021.04.02 QUIZ

今回は、誰もが知っている漢字を使っているのに、誤読の多い漢字をご紹介します。

 

1・灰汁

読み間違いの例

はいじる

正しい読み

あく

意味

灰を水に浸して取った上澄みの水。炭酸イオン・アルカリ金属イオン等を含み、汚れの洗い落とし、染色などに用いる。植物中に含まれる渋み、えぐみなどのある成分。肉などの煮汁の表面に浮かぶ白い泡状のもの。人の性質や文章などに感じられる、強すぎてなじみにくい癖や個性。

あの人は、灰汁(あく)の強い人だ。

説明

野菜などを煮たときに、上澄みに泡のような苦いものが発生します。それを灰汁(あく)といいます。灰汁を「あく」と読める人が少ないので、レシピなどでは「アク」とかたかな表記する場合が多いですね。昔は灰を水に浸した上澄み液で、アクの強いもののえぐみを取っていたので、その作業そのものに当てられる字となったようです。いくらくせが強くても「悪」ではありませんので、気をつけましょう。

 

2・行灯

読み間違いの例

ぎょうとう

正しい読み

あんどん

意味

木などのわくに紙を貼り、中に油皿を入れて灯火をともす具。室内に置くもの、柱に掛けるもの、さげ歩くものなどがある。

行灯(あんどん)に灯がともる。

説明

これも聞いたことがある言葉だと思います。現代では木や竹、籐などの枠の中に照明があるものを指しますが、初めは、その他に手に提げて持つ物もありました。そこから「行灯」の文字が当てられ、唐読みで「あんどん」になりました。手に持つタイプは提灯(ちょうちん)に取って代わりましたので、今では据え置き型のものを「行灯」と言うようになりました。このような語源を知ることも、誤読を防ぐ方法の一つですね。

 

3・役務

読み間違いの例

やくむ

正しい読み

えきむ

意味

労働などによるつとめ。

日本、フランス両政府は、自衛隊とフランス軍が物資や役務を融通し合う物品役務(えきむ)相互提供協定(ACSA)に署名した。

説明

例文のような場合や、「役務商標」「役務賠償」などの熟語で目にすることが多い言葉ですね。一般人は声に出して読み上げる機会がないので、文字通り「やくむ」と読んでしまう人が多いのかと思います。

 

4・言質

読み間違いの例

げんしつ・げんしち

正しい読み

げんち

意味

後日の証拠となる(約束の)ことば。ことばじち。

ちゃんと先方の言質(げんち)を取ってきなさい。

説明

「言質を取る」という熟語で使われる言葉です。「言質を取る」とは、後で証拠となるような約束の言葉を得ることを言います。ことばじち、言葉の人質ですね。

 

5・好々爺

読み間違いの例

こうこうじい

正しい読み

こうこうや

意味

人のよい老人。にこにこしたやさしそうな老人。

水戸黄門は好々爺(こうこうや)として慕われていました。

説明

「爺」は「じいさん」の「じい」ですが、この場合は「や」と読みます。

出典>>「役務」って正しく読めてる?簡単なのに間違える漢字10選

 

6・拒む

読み間違いの例

きょむ

正しい読み

こばむ

意味

承諾しない。応じない。拒絶する。

楽しそうなお誘いだったけれど、最近良い噂を聞かない人もメンバーに居ると知って、参加を拒んだ様子。

説明

「断る」と似ていますが、「拒む」と表現する時には、「断る」ことを言葉だけでなく、全身で拒否している状態を表現することが多いようです。

 

7・月極

読み間違いの例

げっきょく

正しい読み

つきぎめ

意味

月額を定めて契約すること。月ごとにその始末をつけること。

月極の駐車場を借りた。

説明

「月ごとに額が決まっている」なら「月決め」でいいのでは?と思うかもしれません。実際「月決め駐車場」などと表記しているところもあるようです。が、それは勘違い。戦前までは「極」を「きまる」「きめる」と読んでいたのですが、その後の当用漢字の制定により、この読み方が省かれてしまいました。でも、名残で「月極」と書いて「つきぎめ」と読んでいるのです。「極」は「決める」というより「約束する」という意味があるのです。だから「月決め」では意味が違うのです。

 

8・募る

読み間違いの例

ぼる

正しい読み

つのる

意味

広く求め集める。募集する。力がついて強くなる。ますます激しくなる。ひどくなる。

このプロジェクトの参加者を募る。

説明

「募集」の「募」ですね。「応募」は「募」に「応(こた)える」ことです。

 

9・必定

読み間違いの例

ひってい

正しい読み

ひつじょう

意味

たしかに。きっと。必ず。そうなるに決まっていること。

こんな狭い世界での言い争い、泥仕合(どろじあい)になる事、必定。

説明

「ひってい」と打とうとすると、ひつじょうの誤読ですよーと、ワープロが教えてくれるほど誤読で有名な熟語。普段あまり使う機会がないかもしれませんが、固い表現で使われるような場面が多い分、読み方を間違えると、恥ずかしいので注意しましょう。

 

10・汎用

読み間違いの例

ぼんよう

正しい読み

はんよう

意味

一つのものを広く諸種の方面に用いること。

スマートフォンは、汎用性が非常に高い。

説明

「ぼんよう」と読み間違える人が多いですが「ぼんよう」では「凡庸」となってしまい、全く意味が違ってしまいます。「凡庸」とは優れたところのないこと、人。人だと凡人です。似ている漢字なので注意が必要ですね。

出典>>「牛車」はぎゅうしゃでOK?意外に間違える日本語の読み10

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