「こう」と読むこともできますが……「鎬」の読み方、知っていますか?
本記事では意外と読めない漢字のクイズを出題します。本記事でご紹介するのは「鎬」です。
「鎬」の読み方は?
鎬に含まれる「高」から「こう」と読んだ人もいるかと思います。もちろん「こう」は鎬の音読みなので正解ですが、以下のことわざを表す場合には「こう」と読みません。
「鎬を削る」
この場合の「鎬」の読み方、あなたは知っていますか?
正解は……
「しのぎ」です。
鎬には音読み「コウ」と訓読み「しのぎ」の他に、訓読み「なべ」もあります。
鎬(しのぎ)とは
1 刀剣で、刃と峰との間に刀身を貫いて走る稜線。鎬筋。
2 部材の上端の中央を残し両側を低く削って、刀の背峰のようにした形。出典元:小学館 デジタル大辞泉
を意味します。
「鎬を削る」は“激しく争う様”を意味しますが、その語源について日本漢字能力検定『どれだけ知ってる?漢字の豆知識』がわかりやすく解説していたので引用します。
鎬とは、日本刀の棟と刃の間で一番高くなっている部分のことで、刀で戦うときは、打ち下ろされた相手の刀をこの鎬の部分で受けて逸らすんだ。
つまり、鎬が削れるということはそれだけ激しく戦っているということ
引用元:争う時は何を削る?激しく争い合う様子は……『シノギを削る』|四字熟語・ことわざ|どれだけ知ってる?漢字の豆知識|日本漢字能力検定
鎬が削れてしまうほどに激しく斬り合うことから来ている「鎬を削る」。争う様の激しさがひしひしと伝わってくる表現です。
日本刀が由来の言葉は他にもあります。気心が合わない、うまくやっていけないことを表す慣用句に「反りが合わない」がありますが、これも日本刀に由来している言葉です。刀身の反りと鞘が合わないと、刀を鞘に収めることができません。この関係から転じて、性格や世の風潮などとの相性を表すようになりました。「反りが合う・合わない」や「反りを合わせる」などが用いられます。
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