「しゅつのう」ではありません!「出納」の正しい読み方、知っていますか?|漢字クイズ3選

さまざまな読み方がある漢字。時に思いもしないような読み方の漢字に出会うことがあります。その言葉に馴染みがあればすんなりと読めるかもしれません。でも、全く馴染みがない人にとっては「え、こう読むの?!」と驚いてしまうことも。

本記事では、意外と読めない漢字のクイズを出題しています。

 

第1問:「出納」の正しい読み方、知っていますか?

「出納」に使われている「出」と「納」には馴染みがあるのではないでしょうか。「出」は「出場」「出かける」など、「納」は「納期」「納める」などが浮かぶはずです。そのため、つい「出納」を「しゅつのう」と読みたくなりますが、これは一般的な読み方ではありません。

なお「出納」は

金銭や物品を出し入れすること。支出と収納

引用元:小学館 デジタル大辞泉

を意味し、金銭の収支を記したものを「出納帳」と言います。経理の仕事をしている人などは「出納」に馴染みがあるのではないでしょうか。

正解はこちらです。

「すいとう」です。

先で「しゅつのう」は“一般的な読み方ではない”と挙げましたが、辞書には「しゅつのう」も掲載されています。

【しゅつのう】
1 「すいとう(出納)」に同じ。
2 平安時代、蔵人所(くろうどどころ)・有力公家などで、雑事をつかさどり、雑具の出し入れに当たった職。

引用元:小学館 デジタル大辞泉

また興味深いのが「出納(すいとう)」の読み方の由来です。辞書には、

「すい」は、出す意の字音の一、「とう」は慣用音

引用元:小学館 デジタル大辞泉

とあります。

「出」には

  • 音読み:シュツ・スイ
  • 訓読み:でる・だす(表用外)いだす・いづ

の読みがありますが、面白いのが「とう」が「慣用音」だということ

日本語の発音の由来には

  • 呉音(ごおん):漢音以前に日本に入ってきた音
  • 漢音(かんおん):平安時代の初めごろまでに、遣唐使などにより伝えられた音
  • 唐音(とうおん):江戸時代に、長崎を通じて伝えられた、中国(明から清の初期)語の発音による音

がありますが、「慣用音」はこれらのいずれでもなく、日本で広く使われ、一般化している音のことです

これまで出題した漢字クイズでも「慣用読み」と呼ばれる「本来の読み方ではないが、広く普及し、一般的になった読み方」をご紹介してきました。

“広く使われ”る音が一般的に使われる日本語の柔軟さは面白いものですが、難解な言語と言われる意味も分かったような気がします・・・!

参考文献:出|漢字一字|漢字ペディア

出典>>「しゅつのう」ではありません!「出納」の正しい読み方、知っていますか?

 

第2問:「長閑」の読み方、知っていますか?

「長」と「閑静な住宅街」などの表現に用いられる「閑」が組み合わさった「長閑」という漢字。「ちょうかん」と読んでしまった人も多いのではないでしょうか。

しかし「ちょうかん」は間違いです。

「長閑」の意味は

1 静かでのんびりとして落ち着いているさま。
2 空が晴れて、天候が穏やかなさま。うららかなさま。
3 ゆったりとくつろぐさま。急がないで気長に構えるさま。
4 気にかけないさま。のんき。

引用元:小学館 デジタル大辞泉

ですが、「長」と「閑」の読みに引きずられて、読み方が浮かばない人も多いことでしょう。

正解はこちらです。

「のどか」です。

「長閑」に「のどか」という読みのイメージは湧きにくいかもしれませんが、「長」にも「閑」にも、それぞれ「のどか」を表すだけの意味があります。

「長」には「ゆったりしている」という意味があり、「閑」には「暇なこと」「のんびりと落ち着くこと」の意味があります。「長いお暇」が「のどか」を表しています。漢字1つ1つの意味を知ると、読み方がパッと浮かばずとも「のどか」な情景は浮かびますね。

また「閑」が使われる例文として挙げた「閑静」も「長閑」によく似た表現ですが、少し違いがあります。「閑静」は

土地や住居などがしずかなさま。ひっそりとしているさま。

引用元:三省堂 大辞林第三版

を意味します。

「のんびりとして落ち着いているさま」や「ゆったりとくつろぐさま」を表す「長閑」と、主にその「環境」を表す「閑静」。うまく使い分けてみてくださいね。

出典>>「ちょうかん」ではありません!長閑の読み方、知っていますか?

 

第3問:「歪曲」なんと読む?

「歪曲」と見ると、歪んだり曲がったりしているイメージが浮かびますね。この漢字から意味を読み取ることはできるかもしれませんが、読み方を思い浮かべるのはなかなか難しいですよね。

「〜曲」の字から読み方を思い浮かべて「えんきょく」と読んだ人も少なくないはずですが、「歪曲」を「えんきょく」と読むことはできません。

正解はこちら!

正解は「わいきょく」です。

「歪曲」の意味は

1 物をゆがめまげること。また、ゆがみまがること。
2 事実をわざとゆがめて伝えること。

引用元:小学館 デジタル大辞泉

です。

「歪曲した線路」といったようにモノに対して使うこともあれば、「歪曲して報道する」などと事実をゆがめて伝えるときなどにも使われます。ただ「歪曲」を使う場合、基本的には「悪く変える」ことに使われます。

★間違いやすい「えんきょく」とは

ちなみに「歪曲」の「歪」の読みは

音読み ワイ
訓読み ゆが(む)・いが(む)・ひず(む)・いびつ

引用元:歪|漢字一字|漢字ペディア

であり、「えん」という読み方はありません。

「えんきょく」と間違われやすいのは、「歪曲」と同じく「〜曲」とつく「婉曲(えんきょく)」とごっちゃになっているからだと考えられます。

ちなみに「婉曲」は

言いまわしが穏やかでかど立たないさま。露骨でなく、遠まわしに言うさま。

引用元:小学館 デジタル大辞泉

という意味があり、事実を悪く変える「歪曲」とはだいぶ意味が違います。

読み間違えてしまうと話の内容が変わるどころか、悪い意味で捉えられてしまうことも考えられます。この機会に「歪曲(わいきょく)」「婉曲(えんきょく)」の読み方と意味を把握しておくことをおすすめします!

参考文献:瀬崎圭二監修, 『正しい日本語どっち? 500』, 平成28年5月20日, 株式会社 彩図社

出典>>「えんきょく」ではない!「歪曲」の正しい読み方、知っていますか?

 

★他の問題にもチャレンジ!

答えは>>こちら

スポンサーリンク

スポンサーリンク

スポンサーリンク