【40代編集部長の婚活記#258】復縁なの?それとも…? 元カレと再会して話したこと

2021.07.14 LOVE

それは私も同じ

ドキドキが最高潮に達していたそのとき、オーダーしたドリンクが運ばれてきた。

店員「お待たせいたしました」

ハッと我に返り、乾杯する。けれど、彼は私の手に手を重ねたまま。そして私の手を撫でながら話し始めた。ちょっと恥ずかしいけど、周囲の目をあまり気にしないのが彼のスタンダードだ。

ジェントル「あの時は本当にごめんね。僕がどうかしてた」

アサミ「いえ、私のほうこそ、自分勝手だったと思います」

ジェントル「アサミさんは僕のことを理解しようと努力してくれた。自分勝手だったのは僕のほうです」

アサミ「そんな……」

 

「僕がどうかしてた」と言うけれど

どちらがというのではなく、お互いに自分勝手だったのかもしれない。

ジェントル「病気のことも、子供のことも、複雑な僕の事情をわかったうえでやさしく接してくれていたのに。あの時は自分の状況にパニックになっていて、あなたの気持ちをまったく考えていなかった」

アサミ「仕方ないことです。私があなたの立場だったら、同じように思ったかもしれない」

ジェントル「アサミさんを傷つけてしまいました。悲しませてしまいました」

アサミ「いいんです」

ジェントル「本当に、本当にごめんなさい。許してもらえますか?」

 

許すも何も……

両手を合わせて、ちょっと困ったような表情を見せながら謝るところも、やっぱりチャーミング。こういうのを「可愛げ」っていうのだろうか。年上の男性であり、社会的立場も確立しているけれど、可愛げがあるところが彼の魅力の一つかもしれない。

アサミ「許すも何も」

ジェントル「怒っていませんか?」

アサミ「いいえ」

そもそも、怒ってなんていないもの。悲しかったけれど、怒りの感情はゼロだった。

ジェントル「ひどい男だと思っていませんか?」

アサミ「そんなことないです」

10年ぶりくらいに恋をしたと実感するくらい、好きだったから。

ジェントル「本当に?」

アサミ「本当に」

何度も念を押してくる彼。

 

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