女医が教える脳イキ「もだえるほど気持ちいいセックス」
前回、女性の性反応についてお伝えし、「濡れているからイクのではない」といったオーガズムのメカニズムのお話をしました。クリトリスでイクことを「外イキ」、 腟でイクことを「中イキ」だということも。しかし、今や「脳イキ」ができるかどうか? にまできています。今回は「脳イキ」のメカニズムを詳しくお伝えいたしましょう。【富永ペインクリニック院長・富永喜代先生/オトナの性教育#4(後半)】
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「外イキ」「中イキ」と、「脳イキ」オーガズムの感じ方の違いがある
まず、愛撫や挿入など性的刺激は外陰部にある「外イキ」のクリトリスの刺激や、腟にある「中イキ」のGスポットなど、下腹部性器への刺激が知覚神経を通して脊髄に伝わります。さらに刺激が脊髄から脳の性中枢に伝わり脳の快感回路が興奮することで、女性はオーガズムを感じることをお見知りおきくださいね。
一方、「脳イキ」は脊髄を介さず、性的刺激をそのままダイレクトに脳に伝えることで脳の快感回路を刺激してオルガスムを得ます。具体的には、脳から子宮に向かって直接伸びる脳神経の一つ迷走神経を介する刺激は、脊髄を通らず、脳に刺激を伝えることができます。
「脳イキ」は次なるオーガズムの快感フェーズに入れる
深い挿入から子宮でイったオルガスムを体験した人なら、クリトリス刺激でイッたオーガズムとの差に気づくでしょう。そうなんです。外イキ、中イキ、脳イキ、それぞれ脳に刺激を伝わる神経が異なるため、イク部位によってオーガズムの感じ方に違いが生じます。
「脳イキ」ルートを活性化して深いオーガズムを得よう
それでは、脳に直接伝わる「脳イキ」ルートを活性化するには、どうすればいいのでしょうか?1つは、先程お話した子宮の奥には、脳神経である迷走神経の枝から刺激を伝える方法です。クリトリス、腟、そして子宮を、深さを替えた挿入によってうまく刺激することで、3つの臓器から別々の神経を刺激して情報が脳に伝わり混沌とした深いオーガズムが得られます。
脳イキは聴神経を刺激する声や妄想力でも
「今日はイケたかな、ラッキー」くらいの気持ちでいることが大事
ただ、オーガズムがすべてではありません。オーガズムが得られなくとも、女性は優しく肌に触れられるだけでもオキシトシンが分泌され、心が満たされ愛されていると実感し、幸せを感じます。メカニズムを正しく知った上でオーガズムにこだわりすぎず、「今日はイケた」ぐらいの気持ちで、お互いに満足がいくSEXを送ることが、極上のセックスへの早道です。
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医師/性交痛外来 富永ペインクリニック院長
富永喜代
日本麻酔科学会認定麻酔科指導医。麻酔科医として全国の総合救命救急病院、高度医療センターで勤務し、延べ2万人を超える臨床麻酔実績を持つ。2008年、愛媛県松山市で富永ペインクリニックを開業。人脈ゼロ、資金ゼロから3年で女性院長クリニックでは日本一、年間15000人の肩こり頭痛に悩む人を診療(エーザイ調べ)。
『性交痛外来』では、年間2000人以上の女性の性交痛メール診断を実施。性交痛、デリケートゾーン臭、乾燥が8週間で半減するオリジナルのデリケートゾーンセルフケアマッサージを開発。日本ペインクリニック学会第54回大会、第30回日本性機能学会西部総会で発表する。確かな腕とユニークなキャラクターが人気を呼び、TBS『中居正広の金曜日のスマたちへ』日テレ『メレンゲの気持ち』等テレビ出演多数。肩こり改善メソッド『こりトレ』(文藝春秋)は10万部、『ヘバーデン結節は自分で治せる!』(永岡書店)9万部など、セルフケアにこだわった著書は累計53万部以上。YouTube『女医 富永喜代の人には言えない痛み相談室』の総再生回数は1500万回を超える。
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