中イキ、外イキだけじゃない！女医が教えるもだえるほど気持ちいいセックス

クリトリスでイクことを「外イキ」。 腟でイクことを「中イキ」と言います。 これまで、「外ではイケても中ではイケない」などというのが、 女性のもやもやする性の悩みでした。 しかし、今はクリトリス解剖によりその辺りがあきらかになり、「中イキ」や「外イキ」の考えも変わってきています。 なによりも今、最も熱いオルガスムのバトルは、「脳イキ」ができるかどうか？ なのです。では、2回にわたってそのあたりを詳しくお伝えいたしましょう。【富永ペインクリニック院長・富永喜代先生／オトナの性教育＃4（前半）】

「中イキ」、「外イキ」をご存じですか？

今や、オーガズムをクリトリスや腟で感じる「外イキ」「中イキ」なんて言ってる場合ではありません。脳でオルガスムを感じないと！　そして、男性にいたっては、女性を脳でイカせることができたら、 それは魅力的な男性だと言えるでしょう。

･･････っと、その前に、そもそも「中イキ」、「外イキ」をご存じない方もいらっしゃるかと思われますので、まずそこからわかりやすくお話します。

外イキ（クリトリで感じる）も中イキ（主に腟前壁で感じる）も、同じ陰部神経に支配されています。 女性の知覚神経とは、どこよりもクリトリスに集中しているといっていいのです。 ですから、クリトリスへの十分な刺激をされることが、オーガズムへ導かれるトリガーとなるのです。

では、どのくらいの女性が１回のＳＥＸで本当にイッているのでしょうか？　2020年『an･an』のセックス白書によるアンケート調査では、20～40代の300人の女性で、約２人に１人はイッていないという結果が出ました。

また、20代では半数以上の女性がＳＥＸが好きと答えていたのに、40代では、半数以下に減ってしまうという結果になっています。 これは男性からすると衝撃的な事実でしょうね。

そう、女性はいつも満足していると思っていたらとんでもないのです。
私の性交痛外来でも「オーガズムを感じられない」「どうしたら感じられるのでしょう？」というご相談を受けることがありますが、イカないことで悩んでいらっしゃる方がいかに多いか。

濡れているからイクのではない！　実は性交痛を最も感じやすいとき

イカないことで悩む前に、まずは女性の性反応のメカニズムを知りましょう。
女性の性反応は、①興奮期　→②高原期　→③オーガズム期　→④消退期　これを循環させ、何度もオルガスムを得られるようになっています。

ですから、これらのステップを上手く踏まないと、女性はイケません。
女性は性的な刺激から、『①興奮期』にはいり、濡れてきます。 よくある過ちは、「濡れたからといって、即、挿入」されるパターン。これでは性急すぎるのです。 この時点では、腟壁の充血が十分でなく、挿入されると痛いのです。 いくら濡れているからといっても、実は性交痛を最も感じやすいのが、この『①興奮期』なのです。

女性は脳に性的興奮を得てもいないのに、性器は濡れる

女性は性器が濡れることが、相手を受け入れる準備ができたという合図なのでしょうか？　ある実験で、性的な映像を男女に鑑賞してもらい、男性の勃起と女性の濡れるという事象の関係性を実験しました。 男性は、脳に性的興奮を得て、勃起に至るので、感情と反応がリンクしているのに対し、女性は、脳に性的興奮を得てもいないのに、性器は濡れるという相反する反応が出たのです。
興奮期の女性の体は、セックスへの心が整う前に体の方がいち早く準備を整え始めます。つまり、 「濡れる＝性行為に気乗りしている」という方程式が成り立たないのです。ですから、興奮期での挿入は、まだ早いのです。このことは、パートナーにも教えてあげましょう。
次回は、『脳イキルート活性化で深いオーガズムを得て！』。今注目の「脳イキ」について詳しくお伝えします。

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日本麻酔科学会認定麻酔科指導医。麻酔科医として全国の総合救命救急病院、高度医療センターで勤務し、延べ2万人を超える臨床麻酔実績を持つ。2008年、愛媛県松山市で富永ペインクリニックを開業。人脈ゼロ、資金ゼロから3年で女性院長クリニックでは日本一、年間15000人の肩こり頭痛に悩む人を診療(エーザイ調べ)。
『性交痛外来』では、年間2000人以上の女性の性交痛メール診断を実施。性交痛、デリケートゾーン臭、乾燥が8週間で半減するオリジナルのデリケートゾーンセルフケアマッサージを開発。日本ペインクリニック学会第54回大会、第30回日本性機能学会西部総会で発表する。確かな腕とユニークなキャラクターが人気を呼び、TBS『中居正広の金曜日のスマたちへ』日テレ『メレンゲの気持ち』等テレビ出演多数。肩こり改善メソッド『こりトレ』(文藝春秋)は10万部、『ヘバーデン結節は自分で治せる！』(永岡書店)9万部など、セルフケアにこだわった著書は累計53万部以上。YouTube『女医　富永喜代の人には言えない痛み相談室』の総再生回数は1500万回を超える。