「脳がとろけそうになる」信じられない快楽。不倫のカレと過ごす甘い時間

2021.08.14 LOVE

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【40代、50代の性のリアル #17中編】

ミサさんが言語交換アプリを通して出会ったのは、マイケルさんだけではない。

 

英会話の習得には、ネイティブスピーカーとの会話が不可欠と考え、アプリで近隣に住む男性に「英語を教えてください」とコンタクトを取った。快く引き受けてくれた男性と、公園で待ち合わせをした。現れたダスティンさんは、ファッション誌から抜け出てきたかのような美形だった。

 

日本とは異なる「年上の既婚女性」イメージ

「歳の差は10歳。マイケルもそうでしたが、日本にいたなら最初から恋愛対象とは見ないと思います。でもこちらにいると、積極的に誘ってくるのは20代男性ばかり。同年代の男性は、私に子どもがいると知ると『あなたはいい母親のようだね』と一線を引いてきます。若い男性にとって年上の既婚女性は、遊ぶのにちょうどいい相手なのかもしれませんね」

 

「ずっと世間の目にとらわれてきた」と繰り返すミサさん。これが日本だったら、年齢や外見を気にして自分にストップをかけていただろう。けれど現地で20、30代の人たちから話しを聞いていると、年齢に対するとらえ方が違うと感じる。”見た目が美しければ”という条件はつくが、実年齢は気にしないという人が多数派だ。

 

英会話レッスンは楽しかった。目の保養にもなった。ふたりの関係は、ダスティンさんの「ハグしていい?」のひと言で急変する。

 

「彼にハグされて、雷に打たれたかのように固まってしまいました。すでにマイケルとの関係がはじまっていたので、何をこんなに動揺しているんだろうと自分でも不思議だったのですが……いま思えば、このときに恋に落ちたんだと思います」

 

まるでラブコメ映画! 脳がとろけそうになる甘い時間

この日を境に、公園での英会話レッスンがデートの時間に変わった。

 

「彼とのはじめてのセックスでは、これまで経験したことがないほどの快感を体験できました。オーガズムが何なのかはわかりませんが、恋心がピークに達すると同時に身体も絶頂に達する感じです。キスするだけ、ハグするだけでもいいんです、脳がとろけそうになります」

 

ダスティンさんによってもたらされた甘いひと時を、ミサさんは「遅れてきた青春」と言い表す。人がいないビーチを手をつないで歩き、裸足になって海に入る。いつもの公園を散歩していると、目の前に大きな水溜りが。ダスティンさんはミサさんをひょいっと抱きかかえ、自分は靴が濡れるのも構わずじゃぶじゃぶと進んだ。王道ラブコメ映画のワンシーンのようだ。

 

「彼といると自分が24歳だと錯覚します。でもふとした瞬間、ガラスに映る自分を見て、現実に引き戻されるんです」

 

マイケルさんに対して抱いているのは”情”だが、ダスティンさんに対しては”恋愛感情”なんだと痛感した。

 

奥手の夫には期待できなかった、熱烈な愛情表現

ミサさんは現在、3人のカナダ人男性と交際しているが、出会いはそろって言語交換アプリだ。ミサさんの英会話は、まだ拙い。でもそれが功を奏しているのではないか。つまり言語の壁があると、婉曲な言い回しや、相手に”察する”ことを求める言葉は避ける。ストレートな愛情表現が交わされることになる。

 

「彼らはいつも熱烈な愛の言葉を送ってきます。甘い言葉を交わすのはセックスの前戯みたいなもので、それがあるからこそ実際に会ったときに燃えるんだと思います」

 

ミサさんの夫は真面目で奥手、プロポーズもなかった。義母に紹介されたのが事実上のプロポーズ。そのことに不満はない。カナダでは、ロマンチックな演出や愛の言葉を求めているなら、女性もはっきりそう意思表示すると知った。

 

「ただ、デートに言葉は必要ないんですよね。ほとんどハグとキスとセックスしかしていないので。でもこれは、恋愛だから成立すること。国際結婚の半数が離婚するそうです。恋愛中は必要なかった細部の意思疎通が、結婚後は避けて通れなくなるからでしょう。私も彼らとつき合うなかで、聞き取れなかったり、相手がどういう気持ちでいるのわからなかったりすることがたびたびありますが、将来を考える関係ではないので、あまり気にしていません」

 

日本人なら多くが持つ「こうあらねば」。そこから解き放たれる

異国の地での恋愛にのめり込んでいるようで、現在の自分を客観的に見ているところもある。ミサさんのそんなところが大人の女性ならではの余裕に見えて、若い男性を惹きつけるのではないか。

 

「そんなことはないです。白人男性の90%は白人女性以外に興味はありません。残り6%はラテン系、3%は黒人……アジア系に興味があるのは1%ぐらいだと感じます。アプリを通してわざわざ日本語でメッセージを送ってくる白人男性は、最初からセックス目的なのだと思います」

 

しかしそこから、情や恋愛感情を交歓し合えるような相手と出会えることもある。

 

「どうなんでしょうね、自分がモテるとはまったく思いません。ここで暮らすようになってから、私みたいにAカップで寸胴、お尻がたいらな女性は見たことがありません。大きな胸とお尻の女性を眺めては落ち込む毎日です」

 

ミサさんはたびたび、容姿に対する自信のなさを口にする。容姿にかぎった話ではない。これまでの人生、「こうあるべき」姿を常に意識し、「それができない自分は素敵ではない」と思って生きてきた。同世代の日本人女性の多くが、共感するのではないか。「美人でもないのに」「痩せてないくせに」「この年齢で」「母親だから」という”世間基準”で考えて、自分の欲望や行動を縛る。

 

ダスティンさんと一緒にいるときだけでも、それを忘れたい。

 

そしてカレは旅立った。今後は……?

ダスティンさんは、現在4カ月間の旅に出ている。ミサさんと出会う前から計画していたもので、「君がいやなら、やめる」と言われたが、「絶対に行くべき」と背中を押した。旅先にはたくさんの出会いが待っているだろう。それによって自分とはお別れになっても構わない、それだけ多くの思い出をもらった、そう考えてのことだった。

 

旅先から、頻繁に写真が送られてくる。そのたびにミサさんは、仕事からも家族からも離れて彼とふたりでビーチリゾートで過ごしたいと夢想する。

 

つい先日ダスティンさんから連絡があった。世界の新型コロナウイルス感染状況を鑑みて、早めに帰国するかもしれないという。ミサさんにとっては、朗報だ。新たな変化が訪れそうだ。

 

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■編集部より■

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