
絶対やめて→「喜ばせようと思ってサプライズのお見舞い」元がん患者が語る、お見舞いの作法
オトナサローネにも記事を寄稿してくださった、セルフレジリエンスを提唱している元がん患者の大穂その井さん。
大穂さんの体験記を読んで、その”乗り越え力”に驚愕した人もいるのでは?
今回は、がん患者の「まわりにいる人」の対応にフォーカス。もしあなたが同僚や友達にがんを告白されたら?
お見舞いにいくね!となったとき「お見舞いはいつがベター?」、「何をお見舞いの品として持ってく?」そのあたりの知識はありますか?
そこで、実際がんを経験された大穂さんにベターはお見舞いのマナーをインタビューしました。
お見舞いにベストなタイミングはある?
大穂さん:「よくがん患者を喜ばせようと思って、サプライズでお見舞いを計画する人がいますが、これは絶対やめてほしいことの一つです。
抗がん剤によって、見た目が変化する患者さんもいるし、わざわざ来てくれても体調が悪ければしゃべれないときもある。だから、必ず事前にいつ行けばいいか確認してほしいのです」
お見舞いに行くのに、1日のうちどの時間帯がいいなどはありますか?
大穂さん:「私の場合は、比較的午後でした。だいたい午前に診察があるので、午後のほうが時間が空いてたかな。あとは、平日と土日なら、土日のほうがよかったです。土日はお医者さんたちお休みで、診察がなかったんです。特におひとりさまだと、ご家族がお見舞いに来てらっしゃる方も同室にいて、やっぱり私だけぽつんとしちゃう(笑)。そういう寂しさもあったから、私にとっていいタイミングを聞いてくれてお見舞いに来てくれる方はすごくありがたかったです」
お見舞いの品にうれしかったものは?
大穂さん:「オーガニック系のスイーツがうれしかったです。はじめてのがんのときは、お医者さまに口に入れるもので避けるべきものを詳しく聞くことすらできなかったんですね。で、素人なりに糖分を気にするようになって、なるべくオーガニックのものを口にしていました。
他に乳がんを患ってたがん友は乳製品を避けていたり、胃がんのこは、アイスやプリンなど、ある程度カロリーがあって食べやすいものがうれしかったって言ってましたね。
他には胃がんや大腸がんの患者さんは、スープがうれしかったという声も聞きました。固形物がとれないときもあるから、濃厚なスープがぴったりだったみたい。
こんな風に、がんによっても進行度合いによっても症状はさまざまなんです。人によっては味覚障害もおきたり。
治療中の場合は、小さいサイズで小分けになってるものや、途中で食べるのをやめても日持ちするものがおすすめ。一度食べられなくなっても、治療が落ち着いてきたら、またいただこうって思えるので」
食べ物以外だとどうですか?
「血液がんの患者さんは、通院ではなくて基本的には入院。しかも期間が長いことが多いんです。毎日点滴でなかなか外界の様子がわからないから、季節感のあるものがうれしかったって言ってましたね。ブリザードフラワーとか、季節に合わせたオブジェとか。
でも、どんな患者さんもこれは一緒だと思いますが、お見舞いに来てくれること、そして自分のためにお見舞いの品を考えてる時間を持ってくれたこと、そのこと自体がうれしい。
残念ですが、がんに罹ると遠慮の気持ちから疎遠になってしまう人もいました。「いま声かけちゃいけないんじゃないか」とか、「姿を見られたくないんじゃないか」とかね。それでがん患者側も、自分の人格までもが、がんに侵されたような気になっちゃう。
でもこうやってお見舞いの意思をみせてくれると、自分のことを今まで通り忘れないでいてくれるんだと思えて、それが希望になるんです」
実際、今や日本人の2人に1人は一生のうち一度はがんにかかると言われてるほど、身近な病気。自分を含め周囲でも罹患する人が出てくるのは、必然かもしれません。
だからこそ、どういう対応をしたらいいか、心構えはしておくべきですね。
おおほ・そのい/ITベンチャー社長。ひとりっ子のおひとりさま。1962年東京都生まれ。両親の介護、自分の乳がん再発の大波を乗り越え、その体験を「がん老介護」と名づけて全国で 講演や提言をおこなっている。SNSでは 「セルフレジリエンス 逆境から自分をしなやかに救う」を発信中。
大穂その井さんの体験記を読む▶50代独身・がんと介護が一気にやってきた(泣)!~セルフレジリエンスのすすめ①~
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