【40代編集部長の婚活記#275】40代独身、恋人がいても「恋愛に自信がない」理由
それはわかっていたこと
ジェントル「昨日、子供の夢を見たんだ」
ため息をついて、うつむきながら話す彼。
アサミ「夢? どんな?」
ジェントル「崖のふちを一人で歩いているの。ちょっと躓いた瞬間、深い、深い谷底に落ちていくの」
アサミ「……」
ジェントル「その瞬間、目が覚めて。心臓がバクバクいっていて……。あぁ、夢だ。よかったって」
アサミ「わるい夢ね」
ジェントル「この夢は、昨日だけじゃないんだ。何度か見てる」
彼が見ている悪夢
気になっていることがあるとそれが夢に出てくる、なんて話を聞いたことがある。私も仕事でいっぱいいっぱいだったとき、仕事の夢を見た。
ジェントル「そのたびに、僕はこうしていていいんだろうかって思ってしまうんだ」
アサミ「何が?」
ジェントル「あなたとこんなふうに一緒にいて、甘えていいんだろうかって」
アサミ「どうして?」
ジェントル「子供はまだ両親が離婚したことに苦しんでいるのかもしれない。本当は家族そろった暮らしをしていたかったんだと思うし」
アサミ「……」
ジェントル「僕たち親のエゴで子供を苦しませているのに、僕がこんなふうに幸せでいていいんだろうかと」
僕が幸せでいていいの?
何も言えなかった。
お子さんがいま、両親の離婚をどう思っているのかは正直わからない。でも、離婚した親たちが別の幸せを見つけることがいけないわけはないと思う。だけど、結婚も離婚もしたことがない私に、軽々しく何かを言うことはできなかった。
ジェントル「正直、ずっとそれを思っていた」
アサミ「ずっと? いつから?」
ジェントル「あなたと出会ったときから」
アサミ「出会ったときって、お付き合いする前?」
ジェントル「うん」
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