【40代編集部長の婚活記#280】40代独女、人生初の「大告白」!? 二人の運命はいかに!
意を決して、いまの「本音」を
彼の大きな右手を、私の両手で包んだ。手が小さいから包みきれていないけれど。
アサミ「前に、『私の本音がわからない』って言われたじゃない」
ジェントル「うん」
アサミ「確かにそうだったかもしれないって、あなたに指摘されて初めて気づいたんです」
ジェントル「そう」
アサミ「だから今日は、ちゃんと本音を伝えたくて」
ジェントル「どんなこと?」
アサミ「お友達に戻りましょうって言ったけど……」
やっぱり「お友達」じゃなくて
深呼吸をする。覚悟は決まった。彼にどう思われたとしても、私の気持ちはちゃんと伝えよう。だって明日にはもう、遠くへ行ってしまうのだから。
アサミ「私はやっぱり、あなたが好き」
ジェントル「……」
アサミ「もっと一緒にいたいんです」
ジェントル「ありがとう。僕も好きだよ」
アサミ「一緒にいると楽しいし、落ち着くんです」
ジェントル「僕もそう思ってる」
彼が私の手を包み返す。大切なものを扱うように、やさしく、やさしく撫でている。この触感もやっぱり心地いい。
「他人と暮らせない病」だったけれど
お互いに好きなのに、一緒にいて楽しいと思っているのに、離れ離れにならなきゃいけないなんて。
アサミ「そばにいて、支えたいんです」
たとえ暮らす場所は離れても、心だけは一緒にいられたりしないだろうか。
アサミ「たぶん、こんな気持ちになったのは人生で初めてで」
いままで、私は本気の恋愛をしていなかったのかもしれない。デートしたあとに一人の部屋へ帰るとなんだかホッとしたこともあった。でも、彼は違う。
20代の頃からずっと「他人と暮らすことなんてできない」と思っていたけれど、彼となら暮らせる気がする。ううん、暮らしたい。それってつまり……。
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