
ワクチン3回目副反応「冷やすべき?温めるべき?」医師が教える副反応対策【医師に聞く】
1月末のオミクロン株の感染爆発時、東京の湾岸エリアで往診を始めた東京・江東区、はるそらクリニックの土屋裕先生。
『いまコロナ往診医が目のあたりにしてる「オミクロンも案外ヤバい」現実』ひといきついたかに見える東京都の感染状況ですが、いかがでしょうか?
「いまでも往診は続けており、一段落とは言い難いです。
確かに重症者はデルタ株に比べれば減り、感染のメインも若い人に移って往診が必要な高齢者は少なくなりましたが、それでも毎日たくさんの人が陽性になります。
電話が鳴りやまないピーク時の状態からは落ち着いたものの、ドンと増えた患者数がドンとは下がらず、このままズルズルと過ごすうちにまた増えるんじゃなかと思っています」
そんな土屋先生に、「いまひとびとはどんな副反応に苦しんでいるのか」、またどう対策すべきなのかを聞きました。
副反応で受診する患者さんはどのような症状を訴えていますか?
――現在、はるそらクリニックでも3回目ワクチンの接種を実施中ですが、ワクチン副反応での受診はありますか?
はい、毎日1人2人は必ずワクチン副反応の相談があります。
「胸の痛み」「リンパ節の腫れ」「倦怠感」「熱が下がらない」などが主な内容。長期化する倦怠感や痛みでの受診が多い傾向です。
中には微熱やだるさがダラダラと1か月2か月続く人もいるため、だるさをとる漢方薬で様子をみることもあります。いっぽうで、接種部位の痛みは、3回目ともなると覚悟の上なのかあまり相談はありません。
「胸の痛み」は心筋炎を疑っての受診も多いのですが、心筋炎は100万人に5人程度の稀な副反応、そうそう該当はしません。わきの下のリンパ節炎による痛みや胸の筋肉痛がほとんどです。
最近の厚労省の報告を見ると、心筋炎の副反応は2回目より3回目の方が少ない傾向にあります。逆にリンパ節炎は2回目より3回目の方がやや頻度は多いと報告されています。
胸の痛みが出た場合、体をねじったり深呼吸をした時に痛みが増強するか見てみてください。心筋炎ではこのような動作で痛みは増強しません。もし痛みが強くなるようなら骨や筋肉の炎症を疑うサインです。慌てずに、痛みが強ければ痛み止めで経過をみてください。
コロナに感染した人も、3回目ワクチンは打ったほうがいいですか?
――すでにコロナに罹患し、抗体を持つ人たちが、3回目接種を迷っています。接種すべきなのですか?
すでに罹患した人も3回目接種は受けたほうがいいでしょう。感染して抗体を持っていても再感染した芸能人のニュースを時折目にします。蓄積されつつあるエビデンスによると、より感染性の高い変異株が流行している状況下においても、感染後のワクチン接種がその後の感染に対する防御をさらに高めるとされています。
現在日本ではコロナに罹患後どれくらい間隔をあけた方が良いという指標はなくなっています。ただし、コロナ罹患直後に打つと発熱がコロナ感染によるものかワクチンの副反応によるものかがわからなくなってしまうので、罹患したあと隔離期間が終わり、症状が消失してからがいいでしょう。
つづき>>>解熱剤は「熱が何度出たら」飲んでいい?水を飲むといいって本当?案外知らない対策の話
お話/医療法人長生会 豊洲はるそらファミリークリニック
院長 土屋裕先生
医学博士、日本呼吸器学会専門医・指導医、日本アレルギー学会専門医、日本医師会認定産業医。
「2020年4月に開業したときには新型コロナがまさに流行り始め、呼吸器内科を標榜しての開業が危ぶまれました。しかし呼吸器内科医として逆にこういう時こそ新型コロナに立ち向かわなければいけないと奮起し、開業と同時に発熱外来を立ち上げ、都内で2番目の新型コロナPCR検査を公費でできるクリニックに承認され、新型コロナワクチンも基本型施設となり地域の中核として接種してきました。コロナ診療以外もアレルギー、咳や喘息、肺炎の患者さん、生活習慣病の患者さんが日々多く来院され、スタッフ全員春風のような優しい笑顔をモットーに診療にあたっています」
東京都江東区豊洲4-10-18 プライヴブルー東京1階
03-6211-0833
https://harusora-fc.jp/
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