
病院3院をたらい回しにされた挙句、更年期ではないと言われた。その結果…【100人の更年期#75】後編
*このシリーズの一覧はこちら
オトナサローネは同世代の女性100人がいまどのような更年期を迎えているのか、そのあり方を取材しています。(ご本人の年齢や各種の数値は取材時点のものです)
【100人の更年期#75】後編
ユカリさん 50歳
夫と19歳の息子との3人暮らし。パート勤務をしながら水泳やストレッチなどの運動を8年間続けている
49歳、思い切って婦人科へ。診察は驚きの内容だった!
ユカリさんは、思い切って婦人科へ行ってみることにしました。診療項目に更年期と書かれた病院を選んで受診したところ……
「感じている症状を話しただけで診察が終わりました。漢方は舌や脈を診る『四診』というのがあると聞きますが、特に診られず、また西洋医学的な血液などの検査することもなく、ただ漢方を処方されて終わり。拍子抜けしました」
処方された漢方は、当帰芍薬散(トウキシャクヤクサン)と加味逍遙散(カミショウヨウサン)。診察内容に不信感を抱いたユカリさんは、本当にこの漢方が自分に合わせて処方されたものか、それぞれの漢方の役割をインターネットで調べてみました。
「筋肉が軟弱な人向けとか、虚弱体質の人に、とか書いてあったんです。私はずっと水泳をしていて体つきはがっちりしています。腰痛が始まる前までは健康そのものだったので、自分とは違うって思いました」
漢方が効かないまま3カ月。病院をたらい回しにされて辿り着いた先は…
それでも医師の処方通りに漢方を飲み続けましたが、3カ月経っても、腰痛も筋肉痛も楽にはなりません。早く楽になりたくて別の婦人科を受診すると「更年期の症状ではないから整形外科へ行きなさい」と言われ、整形外科へ行くと「それは婦人科へ行ってください」と言われ…… たらい回されて50歳になった頃に辿り着いたのは、診療科目が幅広い内科医でした。
「これまでの症状と、更年期かもしれないことを話すと、更年期の可能性も考えて診察してくださいました。やっと理解してくれる先生に出会えたと思い、嬉しかったです。ここにくるまで、3院の病院へ行って、いずれも更年期かもしれないという私の気持ちに向き合ってくれませんでした。そして現実は、処方された薬を飲んでも治りませんでした。不安がぬぐえない私に初めて寄り添ってくれたのは、まさかの内科の先生でした。病院を探して続けてよかったです」
更年期はいずれくるもの。辛さを嘆く時間があったら楽になる方法を考えたい
この内科で処方された桂枝茯苓丸(ケイシブクリョウガン)を飲み始めたところ、すぐに腰痛やすねの痛みが減少。50歳から始まったホットフラッシュの発症頻度も、日に7回から4回程度に減少し、体と気持ちがかなり楽になったといいます。ユカリさんは、今後もこの内科に通うことを決め、今月からは院内にあるジムにも通い始めたそうです。
「更年期は、いずれくるものだから仕方がない。早く気付いて、辛ければ病院へ行ったほうがいいと思います。辛さを嘆く時間があったら、如何にして乗り切るかを考えたほうが楽ですよね。私は、今もたまに筋肉痛やホットフラッシュが起きますが、更年期だから仕方がないと笑い飛ばして、なるべく忘れるようにしています」
▶【この記事の前編】50歳、もしかして私は更年期でしょうか。通院しても治らない腰痛、筋肉痛、体のこわばり
◆あなたの更年期の話も教えてください。こちらから
更年期、あなたと同じ悩みを持つ人はどうやって切り抜けたの?
◆いろんな人の「更年期の入り口と出口」ドキュメンタリー
◆更年期に何が起きる?マンガでわかりやすい!
>>>マンガ100人の更年期
◆『マンガ100人の更年期』が電子書籍になりました!◆
Kindle Unlimited会員なら無料で読めます!→こちらから
『マンガ100人の更年期①』天野こひつじ・著 880円+税/主婦の友社
各電子書店で好評発売中。
スポンサーリンク
【注目の記事】
- 「予約がとれないブランディングスタイリスト」が50代女性に向けて提言する「自分をもっと好きになる方法」って?
- 女性の毛髪への新アプローチ「S-DSC毛髪再生医療」とは?「毛の成長を促す起点となる細胞の一つを移植する」治療への期待を専門医に聞きました
- 形がきれい!合わせて着るだけで上品見えする【ユニクロ】の黒セットアップ【40代の毎日コーデ】
- 熱中症「頭が痛くなった」はもう危険スレスレ!昨年の倍搬送されている2025年、「この梅雨明けまえがいちばん危ない」これだけの理由【専門家が解説】
- 運動嫌いだった56才、ゆがみを整えたら「ネガティブな性格」を卒業できた。「離婚から立ち直り、推し活も始めました」【鬼軍曹ゆか様ダイエット】
- 48歳独身女性、立ち上がろうとした瞬間「あれ??」。このめまい、もしかして「更年期」なのかな?【マンガ100人の更年期R】
- 「まさか、私が乳がんに?」53歳でがん告知。抗がん剤で動けないつらい日々に、私を支えてくれたものとは
- 大人気【ユニクロ】ワイドスウェットパンツ。オシャレな人が購入しているカラーとは【40代の毎日コーデ】
- 「意地でもシミを増やさない」紫外線対策4つのポイント。「日傘だけでは不十分!?」50代美白のカリスマ美容家さきめぐ先生に聞いた
- 【熱中症搬送数激増中】実は6月下旬からの「高湿度」が最も危険!「さぼると熱中症リスク激増」の意外すぎる習慣とは?
- 「私の老化度、本当に54歳ぶんなのかな?」更年期以降は全員が気にしたい「自分の生物学的年齢」を計ってみたら衝撃的すぎる結果に
- 「体温が1℃下がると太りやすくなる」問題が、更年期世代の女性にとって特に深刻なのはなぜか?「お風呂に入る前たった1分でできるヤセ習慣」とは?【石原新菜先生が解説】
- 超激務ヘアメイク藤原美智子さんが「42歳で思い切って変えたこと」その顛末は?「顔も体も片側だけ引き攣った状態になるまで」働いて
- 「更年期のあと」ってどうなりそうですか?54歳コンビが語る「ここまでは冗談みたいにしんどかったけれど」の話
- 43歳、新しい職場で心が折れた。でも、25年ぶりにピアノを弾いたら胸が熱くなって──そこから私の転機が始まった
- 更年期後に「消える症状」と「そのまま残る症状」って?7万人のデータが教えてくれる「更年期の真実と、これからの人生」
- 更年期、どうやって乗り越える?運動、食事、サプリ、そして注目成分「ゲニステイン」まで、更年期の専門医が教えます
- 今の生活が「しんどい」なら「命の前借り」をしている証拠。知らずに「疲れを溜めてしまう」生活習慣とは【医師監修】
- 【徹底検証Hip Fit】はいて1日23分、ながらで使える手軽なヒップトレーニング!SIXPADの女性向けショーツタイプEMSで「ヒップから健康」は叶う?
- 「1年で約6倍」老化スピードが速い人と遅い人、その違いは?美人女医が伝えたい老化を早める3つの原因【医師監修】
- 「一度使ったらやめられない」人気スタイリストも40代編集もリピ買い中の『涼ブラ』って?「滝汗でも不快感なし」「つけ心地がラクなのに~」続々と魅了される理由とは?