更年期あるあるじゃない⁉「めまい」に隠れたコワい病気の見抜き方
Q.更年期はどうしてめまいが起こりやすくなるのですか?
目が回る、いきなり気持ち悪くなるなどのめまいの症状、つらいですよね。
更年期のめまいは「非前庭性(ひぜんていせい)めまい」と呼ばれるタイプのめまいです。
日本の女性は平均は一般的に50歳頃に閉経を迎えるといわれてきましたが、昨今の研究では平均値は52歳で、閉経前後の5年間が更年期と定義されます。
この更年期を迎えた女性は、ホルモンの量が減少し、そのバランスも崩れ始めます。
とくに、卵胞ホルモンであるエストロゲンの分泌が低下すると自律神経のコントロールが不安定になり、めまいの原因になります。
また、加齢により感覚器官が変化することも、めまいの要因のひとつになるのです。
Q.更年期以外にも、めまいが起こる原因があるのでしょうか?
はい、更年期以外にもめまいが起こる原因としては、「メニエール病」「貧血」などがあります。
メニエール病は耳の病気で、原因は耳のリンパ液が過剰にたまることによる内リンパ水腫(内耳のむくみ)です。
めまいのほかに、吐き気、耳鳴り、難聴、浮遊感などの自覚症状があります。
主に30~50代に多いとされ、高齢者にはあまりみられない病気です。
貧血によるめまいは、鉄分不足が原因です。
体内の鉄分が不足すると、からだに酸素を届ける役割を持つヘモグロビンの生産量が減り、結果的に脳が酸欠状態に陥ってしまいます。
Q.めまいの原因を見極めるにはどうしたらいいですか?
慢性的なめまい症状がある場合には、まず医療機関で診察してもらうことが大切です。
めまいの原因は複数あるので、自己判断せずにきちんとした検査を受けましょう。
めまい以外の症状がある場合は、すべてお医者さんに伝えてください。
選ぶべき診療科は原因によって異なりますが、迷った場合はまず内科や耳鼻咽喉科を受診してください。
頭痛をともなう場合は神経内科もおすすめです。
また、先述した原因以外にも、「中枢性めまい」という、脳梗塞や脳出血などを原因とするめまいもあります。
物が二重に見える、顔や手足のしびれを感じるなどの症状をともなう場合は、脳神経外科を受診しましょう。
つづき▶めまいが更年期によるものだったときの対処法は?__記事はこちらから
<この記事を書いた人>
あんしん漢方(オンラインAI漢方)薬剤師碇 純子(いかり すみこ)
薬剤師・漢方薬生薬認定薬剤師 / 修士(薬学) / 博士(理学)
神戸薬科大学大学院薬学研究科、大阪大学大学院生命機能研究科を修了し、漢方薬の作用機序を科学的に解明するため、大阪大学で博士研究員として従事。現在は細胞生物学と漢方薬の知識と経験を活かして、漢方薬製剤の研究開発を行う。世界中の人々に漢方薬で健康になってもらいたいという想いからオンラインAI漢方「あんしん漢方」で情報発信を行っている。
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