結婚後、どんどん悪化する「うつ病」。妊活・二世帯同居どころじゃない!思い切って別居してみたら、原因が明らかに

2024.07.24 LIFE

子作り開始

1年経って、ついに仕事復帰。将児さんはあることに気づきます。将児さんが不調になるのは、会社にいるときでも大勢の人と会っているときでもなく、決まって妻と2人きりのときなのです。

2人で出かけると決まって体調を崩す将児さん。そこで2人の外出を減らしました。また、ケンカの種になりそうな、うつ病の治療に関する会話は避けることも決めました。

 

妻もその点は歩み寄ってくれましたが、将児さんの体調は元には戻りません。どんどん2人で過ごす時間は減っていきます。

いったい何のために結婚したのだろう。将児さん以上に彼女はそう感じたでしょう。

 

そんな妻に将児さんは子作りを提案しました。「こんな状況で子作りなんて、といわれるかもしれませんが、子育てが2人の関係を修復する助けになると考えたんです」

「子育て」という共通の目的で協力し合うことで関係がよくなることを期待しました。また、「結婚した意味」を分かりやすい形で見出したかったのだといいます。

 

しかし、確かに少し楽観的に考えすぎていたかも…と将児さん。

彼女から「排卵日」だと教わると、将児さんは決まって不調になりました。健康な男性でも不妊治療のために夫婦生活をコントロールすることはかなりのプレッシャーだといいます。将児さんにとっては相当なストレスでした。

「もともとあなたが言い出したことだったのに」と妻の怒りに火がつきます。

何をしてもケンカの種になる日々に将児さんは疲れ果て、ついに別居を選びました。表向きは「彼女の負担を減らすため」でしたが、実際はもう限界だったのです。

 

 

同居話の決裂が離婚のトリガーに

最初は半別居から始めました。週の半分だけでも実家で過ごすようになると、目に見えて調子がよくなりました。妻と同居しているときは朝どうしても起きられないのに、実家では問題なく起きられます。

徐々に回復していき、1年ほど経つと、薬も最低限の量まで減らせました。さらに2年ほど半別居が続き、だんだんと月に数回しか妻のいる家に帰らなくなりました。

 

さすがにこれはまずい、と、両親との同居話を進めることにしました。将児さんは長男で、いずれ同居することは彼女も了承済みでした。そのため、実家はすでに二世帯住宅にリフォーム済みです。

このまま半別居し続けるより、いっそ彼女もここで同居すれば意外とうまく行くのでは?と将児さんは考えたのです。しかしそうそううまくはいきません。

彼女が「同居したくない」と言い出したのです。当然両親を巻き込んでもめました。

 

それを機に将児さんは荷物を実家に戻し、完全な別居生活に入りました。ここから2人の関係が元に戻ることはなかったのです。

 

 

巨額の慰謝料請求で離婚調停へ

結婚して5年が経っていました。離婚について話し合い、合意はすぐに取れたものの、彼女の条件が厳しすぎて、なかなか話が進みませんでした。なんと彼女は慰謝料として2千万円を要求してきたのです。

彼女の言い分は「ずっと看病ばかりで、楽しい結婚生活が何もなかった。私の5年間を返してほしい」というもの。

 

弁護士によれば「病気は不可抗力で、将児さんに落ち度はない。払う必要はない」とのことでした。理想の結婚生活と違ったのはお互いさまで相殺されるべきだとのこと。

しかし彼女は頑として譲らず、離婚調停へと発展。最終的に、将児さんは貯金をはたいて300万払って納得してもらいました。

 

 

離婚と同時にうつ病がほぼ完治

離婚成立まで2年かかりました。その間に将児さんの容態はめきめきとよくなり、薬が不要になりました。大好きなスポーツ観戦にも出かけられるようになったのです。

「離婚とほぼ同時の完治でした」と将児さんは苦笑い。今思えば、彼女と一緒にいるときには、常に心に負担がかかっていたといいます。

 

「彼女とは距離感が違いました。僕は1人の時間が必要です。誰かと同じ部屋にいても、ずっと一緒に同じことをするんじゃなくて、別々のことをする時間が欲しいんです」

とはいえ、うつ病が彼女個人のせいなのか、単純に生活リズムが変わったことのせいなのかは、不明だといいます。

 

自分自身、気ままで自己チューなところもあると承知しているという将児さん。家族には「そもそも結婚に向いてないのでは?」と言われるとか。

やさしく穏やかな印象の将児さん。彼が結婚に向いていないというより、彼と同じように「一人で過ごすのが好きな人」が相手であれば、うまく行ったのかもしれません。

 

将児さんは「次に結婚すればはっきりするかもしれませんが、今は結婚する気はありません」と笑います。

 

 

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