有働由美子「永遠の32歳」があさイチ卒業と同時にやめたもの

有働アナというと、忘れられないシーンがあります。あれは私が大学生の頃。土曜日の朝のニュースにおじさんアナウンサーと有働アナ(以下、ユミコ)が出演し、ニュースを読んでいました。ユミコは白いスーツに赤の口紅、編み込みヘア、金色のピアスと当時の代表的なキャリアウーマンルックでした。

 

浅草のほおずき市についてユミコが紹介すると、おじさんは「有働さんって、口をパクパクさせてる赤い金魚に似てるね」と言ったのです(ほおずき市では、金魚すくいも開催されるため、そこから思いついたものと思われます)。

 

「金魚に似ている」発言は、その口調からして、ほめ言葉ではありませんでした。一瞬ムッとしたユミコが、次の瞬間悲しそうな顔になったのを、はっきりと覚えています。ちなみにこのおじさんアナウンサーは、別番組でフリーアナウンサーの小谷真生子とも組んでいたことがありましたが、マオコと一緒の時はそんな失礼なことを言わず、終始デレデレしていた。世の中の不平等さを垣間見た気がして、ぶるぶる震えたものです。それがきっかけで、私のユミコ・ウォッチは始まったのでした。

 

今と違って、当時の女子アナは「タレント並みの美貌と、タレントが足元にも及ばない育ちと学歴」を兼ね備えた“高嶺の花”でしたが、その時代にあえてユミコは「自虐して笑いを取る女子アナ」を演じます。誰ともキャラがかぶらないという意味で賢明ですし、他の女子アナがしない自虐をすることで、女性からも注目と共感を集めた。すばらしい自己プロデュース力だと思います。

 

オトコの前で自虐をする意味とは?

が、私はひねくれているので、「自虐する人がサバけている人」だとは思わないのです。

 

自虐は誰にむけてするのかで、意味合いは全然変わってきます。

 

たとえば、女性が女性の集団でする自虐は、「私は自分のことをたいした人間だと思っているわけではないので、攻撃しないでね」という一種の“赤十字マーク”です。

 

それでは、男性に対する自虐は何を意味するでしょうか。

 

有働アナの自虐は、もっぱら「地味」とか「結婚できない」という類の「選ばれないオンナ」自虐を展開していますが、これを男の前でするということは、男の選ぶ権利を尊重していることと一緒だとお気づきでしょうか。つまり、男にマウント取らせているわけで、そういう意味では、自虐は男に対する究極の「オ・モ・テ・ナ・シ」なのです。

 

男に媚びるというと、ぶりっ子を思い浮かべる人もいるでしょうが、あれはある程度の年齢になったら効力がなくなりますし、女性のほとんどを敵に回すのは確実なので、相当メンタルが強くないとできない技です。それに対し、自虐は女を敵に回さず、男に「かわいい女だ」と思われるメリットがあるのです。

 

そもそも自虐は「下の人がする」ものではないのです。

 

学生時代を思い出してください。成績が学年トップの子が「私って頭悪い・・・」と言ったら、周囲は立場がないでしょう。かといってビリの子が同じことをいったら、周囲は「そうだね」と言うわけにいかないので困ってしまう。となると、自虐していいのは、少なくとも下から二番目ゾーンの人。かつ、本当に自分の成績に納得していなかったら、がたがた言わずに勉強するでしょうから、自虐をする人は「現状に満足していない、野心多めの甘えんぼさん」なのです。

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