コロナ感染爆発でも「電車通勤が必須」の人、感染リスクを下げる乗り方は【医師に聞く】
テレビやネットでは、日々の新型コロナウィルスの感染者数増を伝えるニュースが飛び交いますが、「そうはいっても、出勤しなきゃいけないのよ…」という人多いですよね。
特に首都圏だと気になるのは、電車などの公共の便を使用する場合。
そこで、今回は岐阜県岐阜市で地域のファミリードクターとして総合診療を担う医療法人社団藤和会 あんどう内科クリニックの院長・安藤大樹先生に「オミクロン株が蔓延する中での通勤時のアドバイス」について伺いました。
換気がしっかりされた車内でも「密」のリスクを気にすべし
―電車で通勤する読者から、どういう点に気を付けるべきかと質問が届いています。
「鉄道各社のHPなどを拝見しましたが、換気に関してはどこの会社もきちんとされているな、という印象です。なので、乗車される方はどちらかというと”密”を気にされたほうがよいと思います。座る際もなるべく人との距離感を開けて座るなどしたほうがいいですね」
―よく議論になりますが、出入り口と座席付近ってどちらにいたほうが感染の面ではリスクが低いんですか?
「換気がなされていることを踏まえると、一般的に混雑する傾向が多いうえ、どういう人が飛び込んでくるかわからない出入口よりは、座席が並んでるところのほうがリスクは少ないと言えます」
―立つか座るか、どちらがよいのでしょう。考えられる違いはどんな点でしょうか?
「電車のタイプにもよりますが、一番大切なのは座席が空いてるときのポジションのとり方です。ウィルスは上から下に落ちてくる性質があるので、低い位置は基本的におすすめしないんです。向かい合わせの席なんかだと目の前にいる方が咳をされる可能性も考えられます」
―つまり、感染の面でいうと極力立っていたほうがリスクは少ないということでしょうか?
「そうですね。基本的には座るより立っていたほうが感染しづらいと言えます。どうしても電車内は乾燥しているので、ウィルスが飛びやすいんです。特にオミクロン株になってから、車両の半分くらいまではウィルスが届くと言われているので、ここに関してはシンプルに密を避ける、そして咳してる方がいらっしゃったら背中向けただけでも全然違います」
つづき>>>つり革は触っていい?電車から降りてすぐ手洗いをすべきなの?
お話・安藤大樹(あんどうだいき)先生
内科医
医療法人社団藤和会 あんどう内科クリニック院長。藤田保健衛生大学(現藤田医科大学)卒業後、同大学病院研修を経て、同大学病院総合診療内科所属。2011-2015年にかけて同院最優秀指導医賞受賞。岐阜市民病院総合内科を経て現職。岐阜大学総合病態内科学非常勤講師、藤田医科大学救急総合内科客員講師。
『医療よろず相談所』をクリニックのコンセプトに掲げ、医療に関わるあらゆる問題に向き合う生粋のプライマリ・ケア医。「プライマリ・ケアは日本の医療を救う」と信じ、若手医師の教育も積極的に行っている。
岐阜県岐阜市東駒爪町5 tel: 058-262-2974
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