#135 「もっと一緒にいたい」デートの夜は、何かが起こる?【40代編集長の婚活記】
「骨董品を愛でる男」って!
向かい合わせで座る。オーダーしたものが届くのを待つ間、テーブルに片ひじをついて私をじっと見つめるジェントルさん。恥ずかしくなってちょっと目をそらした。ジェントル「お肌、キレイですね」
アサミ「ありがとうございます。ここはちょっと落ち着いた照明ですから…そばかすも多いですし」
ジェントル「いいえ。その前から思っていました。日本の40代以降の女性たちに、美容意識の高い方が増えてますね」
アサミ「確かにそうかもしれません。私のまわりにも素敵に年を重ねているかたがたくさんいます」
ジェントル「仕事で活躍しながら素敵に年を重ねている女性が増えているのは、すばらしいことです」
アサミ「そう思います。年を重ねたからこその魅力ってありますよね」
ジェントル「日本は若い女性をもてはやす傾向がありますが、もっとそうじゃなく成熟した知性ある女性たちをリスペクトする社会にならないとですね」
初めて会ったときもジェントルさんは、働く女性のことをとても褒めていた。そしてオトナ女性のことを応援してくれている。そういえば以前、作家の岩井志麻子先生が「骨董品を愛でる男」のことを書いていた。ジェントルさんは女性に若さを求めるんじゃなく、骨董品を愛でる=50過ぎた女を求める男性の一人なのかもしれない。
2回目デートで疲れた理由
オーダーした品が届いて、お茶を飲みながら会話をする。美術館とミュージアムの感想、ジェントルさんが以前に行ったことのあるたくさんの美術館の話、ご自身の作品の話。
私が知らない世界をたくさん知っているジェントルさん。話を聞いているだけで興味深い。
ジェントル「和菓子、少し食べてみませんか?」
彼がオーダーした、かわいいピンクの和菓子を差し出してくれた。
アサミ「ありがとうございます。じゃ、お言葉に甘えて。私のあんみつも食べてください」
お互いの甘味を交換して食べる。なんか……距離が近づいたってことよね? そんなささいなことにもキュンとしてうれしくなる。今日は昼間からずっと一緒にいるけれど全然、疲れてない。
2回目デートのとき、夕方に疲れてしまったのはなんでだろう。そうか、途中に知人男性を交えた3人の時間があったからだ! そうよ、所在なくて困ったし、気を使ったもの。ジェントルさんと2人だけなら2回目デートだって疲れなかったかもしれない。
カフェの次は、ディナータイム!
カフェを出たのは17時半すぎ。もう少しでディナータイムになる時間だ。今回は夜まで一緒に過ごしたい。もっと一緒にいたい。
お茶と甘いものをいただいたばかりだけれど、30分くらい歩いていれば消化しそうだから……このあとディナータイムまでどうやって時間を過ごそうかな。ウィンドーショッピングでもいいし。
ディナーはどこに行こうかな。ランチは中華だったもんね。イタリアンとか? このあたりにはいろいろお店があるし。それともちょっと移動する? 頭の中でぐるぐると次のデートのプランを考えていた。
ジェントルさん、何が食べたいかな。聞いてみよう!
アサミ「このあと」
言いかけた瞬間だった。