老化スピードが「最大9.8%」遅くなる?日本初の研究で判明!中高年が積極的に摂るべき“加齢により減少する菌”とは

乳幼児期に非常に多いビフィズス菌。加齢により「減る」とどうなるのか

 

――ビフィズス菌の入った食品を食べるように推奨されるのはなぜでしょうか。

 

ビフィズス菌は乳児期の腸内に非常に多く、成長とともに腸内細菌に占める割合が低下していくからです。そもそも乳児期の赤ちゃんはビフィズス菌が腸内細菌の大部分を占め、特に母乳で育つ赤ちゃんでは、腸内細菌に占めるビフィズス菌の割合が8割程度に達することも。まだ腸内細菌叢が発達途中にある赤ちゃんにとって、ビフィズス菌は病原菌など好ましくない菌が増殖しにくい健やかな腸内環境を保つうえで重要な存在なんです。ちなみに乳児期の腸内にビフィズス菌が多いほど、ワクチン接種後の抗体価が高い傾向にあることも研究で報告されています。

 

――乳幼児期に持っていたビフィズス菌が加齢によって減少することについてもう少し詳しく教えてください。

 

腸内にいるビフィズス菌の種類(菌種)や構成比が次第に入れ替わっていくイメージです。母乳には、赤ちゃん自身ではほとんど消化できない「ヒトミルクオリゴ糖(HMO)」が含まれています。一方、乳児期に多いビフィズス菌はHMOを利用して増え、乳酸や酢酸を作ることで、病原菌などが増えにくい腸内環境を作ります。やがて離乳食が始まると、さまざまな栄養素を利用する腸内細菌が増え、乳児期に多かったビフィズス菌が減り、成人の腸内環境に適した菌種へと構成が変化。同時にほかの腸内細菌も増え、腸内細菌叢全体が多様化していきます。

 

一方、加齢とともにビフィズス菌は減少する傾向があり、腸内細菌のバランスも崩れやすくなります。ビフィズス菌の減少は、好ましくない菌の増加や炎症とも関連する可能性があります。そのため高齢期では、ビフィズス菌を補うことで腸内環境を良好に保ち、加齢に伴う腸内環境の変化に働きかけられる可能性が研究されています。つまり、赤ちゃんでは「未成熟な免疫系の過剰反応を抑える」高齢者では「崩れやすくなった腸内環境を支える」というように、ビフィズス菌の果たす意味は年代によって異なる可能性も示唆されています。

 

▶老化スピードが低下した菌とは

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