壇蜜「俺が出世しないのは妻のせい」と思いたい男のニーズを引き受ける理由

売れる芸能人というのは、世相というか時代を反映しているのではないでしょうか。

 

現代の女性アイドルに求められる要素とは?

たとえば、昭和世代の女性アイドルや女子アナは、やる気のなさを頻繁にアピールしていました。

 

友達がオーディションを受けるというから、お付き合いで自分も一緒にいったら、私だけ受かっちゃって……とか、就活の度胸試しで女子アナの試験を受けたら受かってしまいました(でも、実は大学生のときにテレビ局でバイトしていた)とか、ノーメイクで試験を受けたとか、応募書類はスナップ写真だったといった具合に、野心はないが、天性の才能がすごいために見出されてしまったというシンデレラストーリーが好まれたのでした。

 

しかし、現代はやる気とガッツの時代です。

 

平成の終わりと共にHKT48を卒業した指原莉乃ですが、彼女の立ち位置は最初からセンターだったわけではありません。恋愛禁止の掟を破り、HKT48に左遷されるものの、スキャンダルを逆手にとって、お顔も変えながら自虐を使って現在の地位を築いています。

 

格差社会を迎えていますから、生まれながらのアイドルよりも、“逆転力”を人々が求めていると言えるのかもしれません。

 

壇蜜も“逆転力”のある人と言っていいでしょう。

 

グラビアアイドルとしては異例の29歳でのブレイク。我が我がとは前に出ない姿勢や、ハケン社員、和菓子職人や葬祭センターでのバイト経験など異色の経歴で話題を呼びました。

 

現在は肌の露出を抑え、女優業や文筆業へと進出し、高い評価を得ています。

 

セクシー路線の芸能人、受難の時代?

壇蜜に限らず、今、芸能界のセクシー担当は商売がしにくい時代ではないかと思います。

 

「カネをもらっている人が、本音を言っているとは限らない」というのが、私の持論です。

 

先日、ネットでお見合いの仲人業をしている女性の話を読みました。

 

お見合いをして、交際をしないと判断した場合、お相手のどこが嫌だったかを打ち明けられることもあるそうです。

 

口臭や体臭といった生理的な問題に加え、オトコに全額おごってもらうのが当然といった態度というようにマナーの問題もあるようですが、仲人がそれを会員(お見合いしている人)に伝えるかというと、そうではないようです。

 

匂いやマナーは、心がけ一つで直る問題ですから、言ってあげるほうが親切というのは正論ですが、そこで腹を立てて退会する人がいないとは限らない。

 

仲人業は慈善事業ではありませんから、会員数が減ると入ってくるお金も減って損です。

 

もっといやらしい見方をすると、会員のお見合いが決まらないで、婚活市場をさまよってくれると、仲人はトクという側面もあるのではないでしょうか。

 

仲人業の人があくどいと言いたいわけではなく、カネを払っている人の立場が強いというのは、資本主義の大原則です。

 

さて、壇蜜に話を戻しましょう。男性を「殿方」と呼び、「男性に負けてあげる」とあえて上座を男性に譲るポジションをとってきた彼女に男性たちは「頭がいい」と熱狂しますが、そうもいかなくなりました。時代が変わりつつあるのです。

 

壇蜜はセクハラを助長したのか?

朝日新聞に「悩んで読むか、読んで悩むか」という記事がありました。

 

読者の相談に著名人が回答し、おすすめの一冊を挙げるという企画です。

 

女子中学生が、同級生の男子に「胸をもませるか、パンツを見せて」と頼まれる、つまりセクハラに対してどう対応するかについて質問された壇蜜は、男子の手をぎゅっと握り、「好きな人にしか見せないし、触らせないの」とほほ笑む“大人の対応”を提案。

 

これに対し、朝日新聞外部エディターの小島慶子が「セクハラを容認することにならないか」と異議を唱えました。

 

女子中学生はセクハラの被害者であるのに、そこを指摘せずに加害者を傷つけないような対応を“聡明”とする姿勢を問題視したのです。

 

小島の意見は全く持って正しいと思います。が、「それはセクハラだから、先生に相談しましょう」と言うのであれば、壇蜜が起用された意味がない。

 

壇蜜はカネをもらっている立場ですから、本音でなくても「壇蜜っぽい」ことを言わなければ意味がないのです。

 

壇蜜は宮城県のキャンペーン動画にも出演し、炎上を経験しています。

 

観光地のPRであるのに、昭和の深夜放送のような過剰なお色気路線に批判が集まりました。

 

朝日新聞の記事と同様、壇蜜は仕事を受けた以上、台本に沿ってお色気をアピールする必要があります。

 

もしこの二つの問題の悪者をあげるなら、朝日新聞と宮城県庁だと思いますが、壇蜜が表に立っている以上、彼女を「オンナの敵」と言わない人がいないとも限らない。

 

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