なんとなく不調…。貧血、低血圧のせいにしていたけれど【100人の更年期#17】
40代って急にイヤーな不調に襲われませんか? 50代に突入したライター藤井も味わっています。
先日、オトナサローネで田中希さんの「貧血」闘病記を読みましたが、私も「更年期障害だと思って我慢していたら実は原因が違った。それを治療したらすぐ治った」体験をしています。
【100人の更年期 #17】
「鈍感力」が高すぎるのもダメ…こんな罠が
私の古くからの知り合いは全員
「藤井は並外れて我慢強いのか
危険なくらい鈍感なのかわからない」
と言います。
こういう鈍感さは意外と人生の快適さにプラスです。
しかし、健康面ではよろしくないのです、本当に。
正直に言いますと、
私が名実ともに健康になったといえるのは
40代後半です。
喘息持ちで治療を受けていたし、
慢性化した睡眠障害も抱えていたし、
アトピーにも悩まされてたなあ。
それと胃炎と頭痛。
口の悪い友人からは
「病気のデパート(笑)」
と呼ばれていたくらいです。
そういう事情があって、
定期的に通院していたので、
「プロが発見してくれるからイインダヨー」
と少しの不調は無視する日々。
血液検査とかもやってましたんで、
健康に関して不安になる必要はなかったわけです。
年中、倒れてたんですけどね。
物理的にすとーんと倒れるんですよ。
視界が暗くなって、気が付くと倒れる。
きっと貧血だなー、仕方ないかーくらいで
済ませてたわけです。
48歳、「なんとなく不調」が一気に悪化
しかし鈍感力を放置することをやめなければならなかったのは
両親の納骨を済ませた5年くらい前からです。
その時期から異常な動悸だの
頭蓋骨が重くなって視界が狭まるような感覚だの
胸部が圧迫されて呼吸が浅くなってくるだの
という症状が重くなってきました。
抉られるような苦しさがある。
私はコレを『ガオン』と呼んでいます。
この『ガオン』はいつ来るかわからない。
しかもふらーっと倒れる。
同居するパートナーから「おかしい」と指摘されてやっと気づく
父親は高血圧の家系です。
それと心疾患で寿命が長くない家系なのです。
頻繁に『ガオン』で突っ伏し、
すとーんと倒れる私に不安を感じたらしい相棒は
「通院してるんだから、お医者さんに相談しな?」
と言いました。
年齢的に更年期障害でも不思議ではないので、放置していましたが、
パートナーの表情が険しくなってきたので
通院ついでに当時の主治医A先生に相談することにしました。
パートナーには病院に行く前日に
「私の最後は見届けてほしい」
と伝えました。
パートナーはゲームしながら
「うん、結果がわかったらメールしてー」
と画面の中のピカ●ュウをせっせと操作しながら答えてくれました。
思ったよりも深刻……検査のために他院へと紹介される
さっそく通院先の診察室で相談しますと
ここでは細かく検査できないから、と
循環器内科に調べて紹介状を書いてくれました。
かくして私はどきどきしながら、
循環器内科の門をくぐったのです。
血液検査やなにやらを済ませ、さっそく専門医と面談です。
人生で初めて医師が直接行う血圧測定も受けました。
腕を突っ込むだけで測定できる血圧マシンではないのが新鮮です。
測定が終わりました。しかしそのお医者さまは首を傾げている。
「もう一回やりましょう」
お医者さまは唸っています。
「あなた、今、どんな感じです?」
「え?」
「血圧、滅茶苦茶、低いんですよ。こんなに低い人は私も滅多に診ない」
「はい、昔から低血圧です…」
「いえ、これはもう、低血圧というレベルじゃないんです」
これ以上薬を飲みたくない…そんな私に、医師の指示は
1週間後、検査結果を聞きに行くと
貧血の状態も好ましくはないということ。
「先生、私は鉄剤とか飲まなないとならないんですか…?(胃が痛くなるからイヤ)」
「すでに喘息の薬に睡眠導入剤と抗不安薬を飲んでいますよね? 薬が増えるのは嫌じゃありませんか?」
「嫌です」
「ですよね…」
ここで先生に指示されたのは以下のこと。
①体内の鉄分を効率よく増やすため、ビタミンCを補給する。
②食事で無理のない程度に、鉄分を含むものをこまめに食べる。
③筋トレだけでなく、有酸素運動で呼吸器などの体内も鍛える。
➃塩分摂取を増やす。
「塩分を増やす…? 先生、私の父は高血圧だったので私は塩を減らしています。増やして高血圧になりませんか?」
「お父さんは高血圧だったんでしょうけど、お母さんはどうでした?」
「低血圧です。母方はみんなそうです」
「でしょうね、そっちの遺伝が強いんですよ。
通常は中年期以降は血圧が上がります。でもあなたはそうじゃない。
そのうえ塩分を減らし過ぎた。これがいまの不調の原因の一つだと思います」
先生は始終、戸惑ったような表情でした。
我慢と自己診断は危険。40代はすぐに専門医を受診して!
そして現在に至る。
言われたことを全部、守ったんです(継続中)。
そうしたらめまいも、倒れるのも、『ガオン』も消えた!
ま、動悸は更年期だから、たまーに起こります。
でも深刻なほどではなくなりましたね。
年齢だからとあきらめていた
生え際の薄さや切れ毛も消えた。
さらに年中割れていた爪も今は丈夫!
そっかー、爪の弱さの原因は低血圧と貧血だったのねえ……。
体質じゃなかった……。
ちなみに今は一切服薬してません。
薬を飲まないでいい人生、初めてです。
なんて快適なの!
自己診断はダメです。
悪化させます。
身体の不調はさっさと医師に相談して
治療を受けるほうが時間の無駄になりません。
我慢はもっともっと、絶対ダメです。
少し調子が悪いかも?で受診するほうが、
40代は健康でいられますよ。
我慢は美徳じゃありません。
単なる健康の前え借りです。
そんなことを「治ってから」思い知りました!
【100人の更年期】隔週日曜20時連載です。
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■メインの症状別、みんなの話■
「言いようのない寂寥感」 48歳
「太った」 54歳
「生理不順」 45歳
「だるい」48歳
「めまい」 44歳
「突発性難聴」 47歳
「子宮頸がん」 46歳
「甲状腺の病気」 47歳
「鬱」 54歳
「プレ更年期」 45歳
「更年期が過ぎたあと」 59歳
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