【40代編集長の婚活記#162】47歳で恋人に「フラれた独女」の本音とは?
素敵すぎたジェントルさん
いまにして思えば、ジェントルさんは私にはもったいないほど素敵な人だった。
仕事で活躍していて、知識が豊富で、尊敬できる。
やさしくて、気遣いができて、フェミニスト。
料理や掃除、ボタンつけなどの裁縫まで家事全般ができる。
清潔感があって、センスがよくて、背が高くて。
食事、香り、触り心地……感覚の好みも近かった。
そして、いつも言葉や態度で愛情表現をしてくれた。
「ずっと好きでいてもらう」には?
こんな完璧すぎる彼に対して、私は何ができたんだろう? 与えてもらってばかりだったんじゃないだろうか?
……だからフラれるんだ。過去の恋愛を含め、私にはずっと好きでいてもらえる能力がない。
ずっと好きでいてもらうためには、なにが足りないんだろう。
美貌、財産、圧倒的な能力……ないなあぁ。
可愛げ、気遣い、愛情表現……たぶん足りないなぁ。
料理、家事全般……これも不得意だなぁ。
つまり、そもそもかけがえのない魅力がないってこと……? 考えれば考えるほど落ちこむ。
何事もなかったように日々を過ごしていたけれど、心の奥底では深い傷を抱えていた。夜、一人になるとジェントルさんのことを思い出して、涙する夜もあった。
だから、なるべく一人の時間を減らすよう、仕事や交友関係を深めることに勤しんでいた。
突然の「ふろふき大根」
Y嬢「いまからふろふき大根、食べませんか?」
仕事の知人である10歳くらい年下のY嬢から突然に連絡が入ったのは、一人で家にいたくないと思っていた、まさにそんな時期だった。
アサミ「会食だったから、お腹はいっぱいなんだけど……」
Y嬢「ひとくちでいいんで! 行きましょう」
アサミ「うーん、わかった(笑)。どこにいるの?」
Y嬢「池尻大橋です!」
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