お水を飲んだらやせるんですか?味が3Dになるので塩分カット、「味覚リセット」ダイエット

何度ダイエットしても結局リバウンド、というあなた。もしかして、普段から「濃い味つけ」ではありませんか? 残念ながら、ほとんどの日本人は塩分過多です。塩の強い食事は糖質過多になりがちですから、結果的にやせにくい体質に。とはいえ、薄味に変えるのはなかなか難しい。そんなとき、「味覚リセット」がいいと聞いたので、挑戦してみたところ……。

「味覚リセット」っていったい何?

Two smiling charming young women drinking water at the table in cafe

教えてくれたのは、料理・美容・健康分野に詳しい同僚編集者。同じ40代半ばなのにたるみのないスリムな身体です。彼女はこの10年ほど、「ちょっと調子が悪くなってきたな」というときにファスティングと味覚リセットでリズムを整えるのだそう。

味覚リセットそのもので体重が落ちるわけではないですが、味覚が鋭敏になるので食事量が少なくても満足するようになり、減塩にも。いいことづくめなのだそう。

ファスティング(断食)は知っているけど、味覚リセットって?と方法を教えてもらったところ、これがびっくりするほど簡単。2日間「飲み物をすべて味のついていないものに変える」だけ、いつでも思い立ったらその場でスタートできます。

飲むのは水、お湯や湯冷ましのほか、無味の炭酸水もOKです。でも、レモンなどフレーバーのついた炭酸水はNG、麦茶もNG、コーヒーやお茶はもちろんNG……

えっ、お茶もNG!? 高校時代から意識的に1日2リットルはお茶やコーヒーを飲んできた私が、お茶を飲まないですって!!!??? そんなことできるんでしょうか……。

 

迷って迷って、思い立ってトライしてみることに

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しかし、ちょうど栄養指導で塩分過多を注意されたところですし、リバウンドを繰り返すダイエットも何とかしたい。でも、お茶が飲めないだなんて、禁煙よりつらいのでは?

うじうじと数日迷って、ある夜、「いま試してみよう!」とふと思い立ちました。同僚によれば、「思い立ったそのときがはじめどき」。そのタイミングから味覚リセットをスタートしました。寝て起きて、翌日のお昼まではなにごともなく順調にお水を飲んでクリア、なんだ、思ったより簡単だったな……と思っていた矢先、午後の外出先で最初の「困った」シーンに直面します。

考えたこともありませんでしたが、喫茶店には「味のついていないドリンクメニュー」がないのです。この日は一人で時間をつぶしたかったのですが、むしろ相手方のいる打ち合わせなら飲み物を頼んでそのまま手をつけずにいられたのかもしれません。一人だとお金を払う意味がそもそもないので、そのまま散歩をして時間をつぶす羽目に。

こういう偶然があるので、ふと始めるよりは、スケジュールを確認して予定の少ない日を選んだほうが失敗率が下がりそうです。また、日頃お酒を欠かさない人は、断れないお酒の席がない2日間を選ぶ必要があります。

無意識のうちにコーヒーを…

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この日はかなり暑かったのも運が悪かったと思います。外出先でかなり疲れる案件を終え、帰り道におやつを買おうとぼーっといつものコンビニに立ち寄りました。すると、ハッと気がついたときには無意識のうちにアイスコーヒーが……。

我にかえって、どうしようこれ、誰かこのままもらってくれる人はいるかしらと考え込んだのですが、いいや、もう今回は仕切りなおそう、今日はこのまま飲もうとあきらめました。

でも、飲みながらとても気持ちが落ち着いたので、この時点で「もしかして、私は思っていたよりもカフェイン中毒なのかも……?」と思い始めました。

仕切り直し。炭酸水は「きっかけ」を作ってくれた

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次の日、今度はきちんとやろうと決意を固め、出勤途中で炭酸水を購入。あなたがもし意思の弱さに自信のある私のようなタイプなら、「思い立った瞬間から始める」のではなく、このように「何かを買うことから始める」のは成功へのキーです。

リバウンドを繰り返す人の生活習慣を分析すると「きっかけが上手くつかめない」というパターンが顕著に現れます。いやなこと、つらいことを、つい「明日からでいいや」「これを食べ終わってからで」と先延ばしにしてしまうのです。

でも、「炭酸水を買ったから、今から48時間は味覚リセット」と弾みがつけば、何とか乗り切れる確率がアップ。結果的に、この日はもう1本炭酸水を買い、帰宅後は水道水を飲んで無事に味覚リセット1日目を終了しました。

2日目、予期していなかった味覚の変化に驚愕!

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2日目は劇的でした。私は思っていたより重度のカフェイン中毒だったのでしょう、禁煙に近いイライラが朝から続き、しかも出勤後にはしめつけるような頭痛が始まりました。始めて体験する、カフェインが切れて起きる頭痛です。なんで「水を飲む」だけのことでこんなにつらい思いをするんだろう?と痛む頭でぼーっと考えました。

ところが、お昼にターニングポイントが訪れます。なんと、コンビニで買ったツナマヨおにぎりとサンドイッチが、普段より3倍は明確で複雑な味に大変身したのです。たとえばマヨネーズの酸味の背後には「甘くすっぱい」「つんとすっぱい」「塩からくてすっぱい」などいくつものすっぱさが複雑に潜んでいることに自然に気づきます。つまり、「味をより奥深く楽しむことができる」のです。「3Dおにぎり」みたいな世界。

正直、こんな劇的な変化が起きるとは思っておらず、そもそも「味覚のリセットなんて本当?」と半信半疑で始めたので、このツナマヨを食べた瞬間には本当に驚きました。

自分の味覚機能は普段おそらく6割程度しか使えていないし、しかもそれが48時間程度で取り戻せるなんて。すばらしいのですが、カフェイン中毒の私にはあまりにもつらい48時間だったので、次回は失敗しなさそうなスケジュールをよく選びます。

「最初のひと口」のために、始めてみても!

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味覚リセットを教えてくれた編集者は、ファスティングと味覚リセットを同時に行います。1日完全に断食すると、翌日の最初の1杯目のおかゆが感動するくらいおいしいのだそう。それが楽しみだから乗り切れる、と言っていました。

なるほど、ストレス解消のためドカ食いをする私のようなタイプには、一口ごとに感動に近い深い満足を得られるようになる味覚リセットは向きました。おそらく、明日からの食事は劇的に薄味になると思います。

さて、私はたまたまお酒が飲めないタイプだったので、今回はカフェイン欲との戦いに終始しましたが、毎日晩酌をする人にはもっとハードルが高くなると思います。でも、同僚のおかゆの話から考えると、2日耐えたあとの最初のビールは想像することもできないくらいにおいしいはずです。

「最高の1杯を楽しむ」ための味覚リセット、おすすめします!

 

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