絶頂を知らなかった私が快楽に中毒して、やがて不倫に罪悪感を持つまで

2021.08.14 LOVE

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【40代、50代の性のリアル #17後編】

ミサさんこれまで、10歳以上年下のカナダ人男性2人とデートし、セックスしてきた。日本にいたなら、そこまで年の離れた青年たちとのお付き合いは考えられなかったという。自分とは異るバックグラウンドを持ち、価値観も感性も違う世代との交際はそれだけで刺激を受ける。

 

けれどセックスとなると、話は別だ。マイケルさんは若さゆえ拙かった。ダスティンさんとは盛り上がったが、それは恋心のなせるワザだったのだと思う。いずれ気持ちが落ち着く日がきたら、同じように愉しめるかはわからない。

 

未知の領域、オーガズムを体験したい願望

結婚生活20年、ときにやり過ごし、ときに苛立ちながら夫を受け入れてきた。ともに生活を営み、子育てをする相手としては申し分ないし、感謝もしている。けれど、ミサさんはずっと自身の”女”を封印してきたと思っている。

 

封印を解いたのは、同年代の既婚者男性、ルーカスさんだ。前出のふたり同様、言語交換アプリをとおして知り合った。身元は信用できる。最初は夫婦間の悩みなどについてやり取りしていたが、気づけば彼からのメッセージが口説き文句に変わっていた。ミサさんはそのとき旅立ってしまったダスティンさんのことばかり考えていたが、

 

「ルーカスの『僕なら君にオーガズムを体験させてあげられる』という言葉で心が決まりした。私にとってオーガズムは、未知の領域。セックスカウンセラーだと思って会ってみることにしました」

 

はじめてのセックスで彼は、緊張するミサさんのために、部屋を暗くして自分はアイマスクをし裸を見ないようにするなど気遣いを見せてくれた。彼のサイズが大きすぎて痛みが強く、オーガズムには至らなかったものの、気持ちいいと思えるセックスだった。ルーカスさんにとっても満たされた時間だったようだ。

 

彼とのベッドは、何もかもが初体験だった

「彼の家は遠方にあるんですが、日々カナダ中を仕事で行き来するので、飛行機で私の住む地域まで来てくれます。そこまでして求められているのが、本当にうれしくて。一度会えば、3回はセックスします。それを週2ペースでつづけていると、身体が馴染んでくるんですね。ルーカスは女性に尽くし、女性の悦ぶ顔を見るのが好きだと言っています。だから私も、ああしてほいい、もっとこうしてなどの要求を遠慮なく伝えられるようになりました」

 

セックスフレンドという割り切った関係だからこそ、好奇心のおもむくままに試せる。潤滑剤やプレジャーグッズも、ミサさんにとっては初体験だった。彼から与えられるだけでなく、セックスについての知識を得ようとYouTubeでいろいろ調べた。

 

「これまで性に関することは目に入らなかったし、興味も持ってこなかったんです。夫とのセックスは淡白で、お互いオーラルセックスもなし。だからYouTubeでは見るのも聞くのもはじめてのことばかりでした。結婚して以来、母親としては幸せな20年でしたが、女としては失われた20年だったと思い知りました」

 

ところが…不倫の罪悪感は思わぬところでやってきた

“外イキ”といわれるクリトリスオーガズムを知って以来、何をどうすれば快感を得られるのかもつかめてきた。セックスのよさは、ベッドの上だけにとどまらない。彼と過ごしたホテルの近くを通りがかると、快感がよみがえって身体が火照る。いいセックスには中毒性がある、とミサさんは思っている。

 

カナダに来てはじめての婚外セックスを体験したときのことを、ミサさんは「罪悪感はまったくわかなかった」と話してくれた。何事もなかったかのように夫や子どもと接することができた。

 

ところが、罪悪感は思わぬところでやってきた。

 

「ルーカスとホテルで過ごしているときに、旅先のダスティンから電話がかかってきたんです。その瞬間、『私、何やっているんだろう……』と罪の意識にさいなまれました。あらためて自分が恋しく想っているのはダスティンなんだと感じました。夫に対して罪悪感がなかったのは、夫に恋していないからだったんですね」

 

ルーカスさんにも恋はしていない。けれど彼は快感だけでなく、安心感ももたらしてくれる。セックスが終わったあと、ハグし合いながら会話する。お互いの子どもの話もする。心安らぐ時間は、何にも代えがたい。

 

先のことはどうなるかわからないけど

それでも、いつまでも関係がつづくとは思っていない。ミサさん一家は2年後、また別の国に居を移すことが決まっている。

 

「そのときまで心ゆくまで性愛を貪れればいいんですが、先のことはわかりません。ルーカスは最近『君の未知の悦びを引き出したい』とアブノーマルなプレイを求めてきます。私は彼と、感情のこもったセックスを普通にしたいだけ。要求に応えられなくなってフェイドアウト……ということもありえます」

 

“縁”というととても日本的だが、それでも彼との縁は完全に切れないのではないかという期待もある。

 

「ルーカスはこれまでにも何度か不倫をした経験があり、身体の関係が終わってもいい友人としてお付き合いがつづいていると話してくれたんです。私もそうなれたらいいなと思っています」

 

自分を縛る「刷り込み」を見直すタイミング

日本の外に出て、”世間の目”を気にしなくなったミサさん。「女は48歳で終わり」と信じていた。筆者が「なぜ48歳なんですか?」と聞くと、なぜなのか思い出せないという。そんなふうに知らずしらずのうちに刷り込まれていることは、誰のなかにもあるだろう。

 

ミサさんは環境の変化を機にみずからの内面を見直すことになったが、刷り込みを洗い出すことは、いますぐにでもできる。40代、50代は人生の折り返し地点にあたる。それをするには、いいタイミングに違いない。

 

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【編集部より】

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