1分で人づきあい技術がアップする「アサーション」3ポイント

2017.05.03 WORK

社会で生きていく中で、人間関係を円滑にするソーシャル・スキルを身につけることは、とても大切なことです。より良い人間関係とコミュニケーションを得るために、ぜひ身につけたい技能です。その中で、今回はもっとも基本的な、自分を主張する能力、アサーションをご紹介します。

 

■ソーシャル・スキルとは

 

ソーシャル・スキルとは、社会の中で人間関係を円滑に進めていくための技能的な能力のことです。

WHO(世界保健機関)は、

「日常生活の中で出会うさまざまな問題や課題に、自分で、想像的でまた効果のある対処をできる能力」とソーシャル・スキルを定義しています。

具体的に言えば、意思決定、問題解決力、創造的で豊かな思考、批判的に考える能力、効果的なコミュニケーション、自己意識、共感性、情動への対処、ストレスへの対処が挙げられます。

 

これらは、経験として徐々に身についていくもので、簡単に言えば、相手の気持ちを読み取りながらも、自分を上手に主張できたり、感情を抑制できたりする能力のことです。

 

一般にソーシャル・スキルの高い人は人に好かれやすい傾向にあります。低い人はその逆ですが、落ち込む事はありません。その都度スキルを身につけていくことによって状況にうまく対応していくことを学ぶことができ、社会的人間関係にうまく対応していくことが可能になります。

 

■アサーションという技術

 

多様な社会的場面で自分をどう上手に主張していくか、悩む人も多いのではないでしょうか?

そこで今回はアサーションという心理的訓練をご紹介します。アサーションとは、直訳すれば「自己主張」「断言」などと訳されますが、心理的な訓練の場合、少し意味合いが違ってきます。

 

「自分と相手を大切にしながら自己主張する」という表現方法になります。

 

内気でなかなか自分の意思が主張できず、ついつい周りの言うことに従ってしまうタイプの人や、他人に対して攻撃的な人など、コミュニケーションに何らかの問題を抱える人に有効です。

 

■アサーションの実践3ポイント

 

たとえば、「ノー」と言えるかどうかにもアサーションの技法が使えます。

あなたの職場での場合として考えてみましょう。

次から次へと仕事を押しつけられ、でも断ると悪く思われるんじゃないかと思いながら、引き受け続けた結果、パンク寸前に…!でも、そんな時にまた、仕事を頼まれた場合、あなたは「ノー」と言えるでしょうか?

 

角を立てずにノーと言えるポイントは3つです。

 

自分の気持ち、状況を素直に伝える

 

相手の意見も尊重する態度を見せる

 

相手に相談してみる

 

です。

 

この場合、「今、私はこれだけ沢山の仕事を抱えていて、いっぱいいっぱいです。今、持っている仕事が今週末までに終わればなんとか対応できそうなんですが…。あのう、こういう場合はどうしたらいいのでしょう?」となります。

 

まずは、自分の状況を、とにかく思い切って正直に伝えてみること。

ポイントは感情的にならずに、です。

そして相手の意向も尊重しつつ相談して、落とし所を決めていくという技法です。

 

いきなりそれは難しいという場合は、最初は自分の状況では無理だということを丁寧に伝えてみることから始めてみてもいいでしょう。

 

■アサーションの応用

 

友人や恋人同士の会話にもアサーションは使えます。

 

たとえば、一緒に食事をすることになって「中華を食べに行こう」と強引に決められてしまいそうな時。

 

「昨日、私、中華を食べたからなぁ。イタリアンとか和食なら食べられそうなんだけど、そっちの線でどう?」

 

という感じです。これも、自分の状況説明、相手の意見に対しての返答、つまり尊重、相談、という立派なアサーションです。

 

こういったさまざまな場面でのやりとりでアサーション訓練はできます。このソーシャル・スキルを身につければ、あなたのコミュニケーション能力は格段にアップし、さまざまな状況で上手に人間関係に対応していくことができるでしょう。

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