
55歳で閉経、夫から「女じゃなくなった」と言われ…ホルモン補充療法を「やめたら」何が起きる?【100人の更年期#62】後編
オトナサローネは同世代の女性100人がいまどのような更年期を迎えているのか、そのあり方を取材しています。(ご本人の年齢や各種の数値は取材時点のものです)
前編>>>生理不順とは無縁な私に周期の変化が…これが更年期かと感じた51歳【100人の更年期#62】前編に続く後編です。
ノリコさん 57歳
夫と娘との3人暮らし。ヘルスケア関係のサロンで働きながら、歌手や雑誌の美容モデルとしても活躍中。
▶この記事の画像ギャラリー(3枚)
55歳で閉経。夫から「女じゃなくなった」と言われ…
55歳のある日、子宮筋腫の定期健診をしました。そこで、もともとあった筋腫が大きくなったことを告げられました。
ホットフラッシュの治療としてホルモン補充療法を始める前に、主治医から「エストロゲン(女性ホルモンの一種)の補充は、筋腫が大きくなるリスクがある」と言われていたので、そのぶん驚きや不安は少なくて済みましたが、主治医の助言もあり、この時点でホルモン補充は止めることになりました。
ホルモン補充を止めたとほぼ同時に、生理も閉経。夫から「女じゃなくなった」と言われ、イラッとして、つい「そんなこと言うもんじゃない!」と怒ってしまいました。夫は冗談のつもりだったと思いますが、女としてはショックですよね。
ただ、ホットフラッシュも生理もない毎日は、それはそれで快適でした。
なぜ!? ふたたびホットフラッシュが始まった!
快適な日々は、そう長くは続きませんでした。閉経から半年経ったころから、再びホットフラッシュが始まったのです。さらに、以前は感じなかった膝の痛みも出てきて、歩くのが辛くなりました。体が思うように動かなくなると、今度は気分まで鬱っぽくなって、不安はつのるばかり。私は再び主治医に相談しました。
ところが主治医の判断は「ホルモン補充は、長く続けるものではない。貴方の場合は子宮筋腫の心配もあるので、これ以上しないほうがいい」とのこと。私は、なすすべがなくなってしまいました。
長く続けないほうがいいことは、自分でもわかっています。でも、体調が悪い日々を続けることのほうがもっと辛い。そこで、他に治療方法がないか、セカンドオピニオン(第二の医師の意見)を探すことにしました。
手詰まりになった治療法。救ってくれたのは自分と同じ更年期世代の女性医師だった
インターネットや口コミなどから探し当てたセカンドオピニオンの先生は、私の症状をみて、ピル(飲み薬)でホルモン補充療法をしましょうと提案しました。
あくまで私の想像ですが、前の先生は男性で、今度の先生は女性で私と同世代なので、ホルモン補充療法のリスクを背負ってでも楽になりたい更年期の苦しみを、理解してくださったのではないかと思っています。治療ができると分かっただけで、心がずいぶんと軽くなりました。
そしてピルを飲み始め、2週間ほどでホットフラッシュや膝の痛みは徐々に治まっていきました。体が楽になると、気分も明るく前向きになるんですよね。いろいろな治療の考え方があると思いますが、私は、ホルモン補充療法を再開して本当によかったと思っています。
通院も、始めは2週間おきだったものが徐々に期間が長くなり、今は3カ月に1度でよくなりました。いつかはホルモン補充のない生活に戻ることを夢見て、少しずつ薬の量を減らしていきたいと思っています。
■あなたの更年期の話も教えてください。こちらから
更年期、あなたと同じ悩みを持つ人はどうやって切り抜けたの?
◆いろんな人の「更年期の入り口と出口」ドキュメンタリー
◆更年期に何が起きる?マンガでわかりやすい!
>>>マンガ100人の更年期
◆『マンガ100人の更年期』が電子書籍になりました!◆
『マンガ100人の更年期①』天野こひつじ・著 880円+税/主婦の友社
各電子書店で好評発売中。
Kindle Unlimited会員なら無料で読めます!→こちらから
続きを読む
スポンサーリンク
【注目の記事】
- 女性の毛髪への新アプローチ「S-DSC毛髪再生医療」とは?「毛の成長を促す起点となる細胞の一つを移植する」治療への期待を専門医に聞きました
- 形がきれい!合わせて着るだけで上品見えする【ユニクロ】の黒セットアップ【40代の毎日コーデ】
- 運動嫌いだった56才、ゆがみを整えたら「ネガティブな性格」を卒業できた。「離婚から立ち直り、推し活も始めました」【鬼軍曹ゆか様ダイエット】
- 48歳独身女性、立ち上がろうとした瞬間「あれ??」。このめまい、もしかして「更年期」なのかな?【マンガ100人の更年期R】
- 「まさか、私が乳がんに?」53歳でがん告知。抗がん剤で動けないつらい日々に、私を支えてくれたものとは
- 大人気【ユニクロ】ワイドスウェットパンツ。オシャレな人が購入しているカラーとは【40代の毎日コーデ】
- 「意地でもシミを増やさない」紫外線対策4つのポイント。「日傘だけでは不十分!?」50代美白のカリスマ美容家さきめぐ先生に聞いた
- 【熱中症搬送数激増中】実は6月下旬からの「高湿度」が最も危険!「さぼると熱中症リスク激増」の意外すぎる習慣とは?
- 「私の老化度、本当に54歳ぶんなのかな?」更年期以降は全員が気にしたい「自分の生物学的年齢」を計ってみたら衝撃的すぎる結果に
- 「体温が1℃下がると太りやすくなる」問題が、更年期世代の女性にとって特に深刻なのはなぜか?「お風呂に入る前たった1分でできるヤセ習慣」とは?【石原新菜先生が解説】
- 超激務ヘアメイク藤原美智子さんが「42歳で思い切って変えたこと」その顛末は?「顔も体も片側だけ引き攣った状態になるまで」働いて
- 「更年期のあと」ってどうなりそうですか?54歳コンビが語る「ここまでは冗談みたいにしんどかったけれど」の話
- 43歳、新しい職場で心が折れた。でも、25年ぶりにピアノを弾いたら胸が熱くなって──そこから私の転機が始まった
- 更年期後に「消える症状」と「そのまま残る症状」って?7万人のデータが教えてくれる「更年期の真実と、これからの人生」
- 更年期、どうやって乗り越える?運動、食事、サプリ、そして注目成分「ゲニステイン」まで、更年期の専門医が教えます
- 今の生活が「しんどい」なら「命の前借り」をしている証拠。知らずに「疲れを溜めてしまう」生活習慣とは【医師監修】
- 【徹底検証Hip Fit】はいて1日23分、ながらで使える手軽なヒップトレーニング!SIXPADの女性向けショーツタイプEMSで「ヒップから健康」は叶う?
- 「1年で約6倍」老化スピードが速い人と遅い人、その違いは?美人女医が伝えたい老化を早める3つの原因【医師監修】
- 「一度使ったらやめられない」人気スタイリストも40代編集もリピ買い中の『涼ブラ』って?「滝汗でも不快感なし」「つけ心地がラクなのに~」続々と魅了される理由とは?