日ペンの美子ちゃん「デビュー50周年」ですって!?その姿に見る女性と社会の変遷

2022.05.23 WORK

「日ペンの美子ちゃん」を知っていますか?

 

「あ、昔少女マンガ雑誌の裏側に載ってたマンガのおかっぱ頭の女の子!」 と思い浮かんだ方、40代以上ですね? 美子ちゃんがデビューしたのは1972 年。1970 年代と80 年代に大活躍したので、この頃ティーンだった人にはおなじみです。

 

1970 年代といえば、少女マンガの黄金期。「はいからさんが通る」「エースをねらえ!」「ベルサイユのばら」「ポーの一族」などなど、ビッグタイトルが林立していました。大きな瞳をキラキラさせたヒロインに全日本の少女たちが夢中になったのを覚えています。少女漫画雑誌も百花繚乱。

 

その背表紙に必ずといっていいほど載っていたのが、日本ペン習字研究会、略して、「日ペン」の広告です。美子ちゃんはマンガのヒロインと同世代で、確か17 歳の女子高校生だったかな。

 

そして今年2022 年、美子ちゃんはデビュー50 周年を迎えます。え、ということは、美子ちゃんは17 歳プラス50 年で……えええ? まさか年金もらってる世代?! という疑惑を、直接、主宰の学文社に聞いてみました。

 

詳しく聞いてみると……実は、美子ちゃんヒストリーは「女性と社会、仕事」との関係性が結構色濃く反映されていたんです。

 

疑惑終了!美子ちゃんは「永遠の」高校2年生でした!

「昭和・平成・令和を渡り歩く永遠の17 歳、美子ちゃん」の公式Twitter。 日ペンの美子ちゃん【公式】@nippen_mikochan 画像提供:学文社 (画像はクリックで拡大)

「昭和・平成・令和を渡り歩く永遠の17 歳、美子ちゃん」の公式Twitter。

日ペンの美子ちゃん【公式】@nippen_mikochan

 

 

若い頃、少女マンガに熱中していた50 代筆者にとって、美子ちゃんはともに過ごした親友のような存在です。取材に伺った学文社の打合せスペースには等身大の美子ちゃんパネルが!

 

思わず駆け寄り、手に持ったスマホを現・美子ちゃん担当の浅川貴文さん(初対面)に渡し、ツーショットで写真を撮ってもらいました。いただいた浅川さんの名刺にも、笑顔の美子ちゃんがしっかり刷られていました。

 

で、わかりました。美子ちゃんはね、「永遠の」高校2 年生でした!! 年を重ねてはいませんでした。今も元気にSNS を中心に活動中で、お元気そうで何よりです。

 

ボールペン字の広告を少女マンガ雑誌に出した「意外な理由」

懐かしい!初代美子ちゃんのマンガ。画像提供:学文社(画像はクリックで拡大)

でもなぜ当時、少女マンガにはペン字の広告があんなに入っていたんでしょうか? なぜ少女マンガ雑誌にボールペン字の広告を出そうと思われたのですか?

 

「実は1970年ごろは公文書にボールペンの使用が認められた時期です。この頃、ボールペンが手頃な価格に下がったこともあり、筆記具の主流だった万年筆から、ボールペンへと一気に流れが変わったのです」

 

また、当時は女性の社会進出が増えた時代でもありました。

 

「そのため女性が履歴書を書く機会が増えました。また就職してからも、『きれいな字を書くこと』が重要視された傾向もありました」

 

なるほど??? さすがにボールペンが高級品だった時代のことは知らないけれど、履歴書という話はなんとなく想像できます。その後の男女均等雇用法施行につながっていきますね。

 

「そんな時代背景があり、その広告を女性向け雑誌によく出していたんです。当時、1冊の雑誌にペン字の広告が10 社も載ったこともあるんです」

 

そこで他社と差別化をはかるため、広告をマンガ化することにしたのが学文社でした。

 

「少女マンガのヒロインと同世代のキャラを考案し、『美しい字の子』ということで、美子ちゃんと名付けたのです」

 

それは単純、あ、いや、ストレートなネーミングですね。ということは、美子ちゃんは女性の社会進出を影で支えていたことになるのですね! 素晴らしいことです!

 

マンガの登場頻度が高かったのは…履歴書ではなくラブレター!時代すぎる!

「そうなのではあるのですが」

 

と、浅川さん。

 

「実は当時、マンガではラブレターを書くというテーマが多くて、あまり履歴書は書いてなかったのです(笑)。初期の美子ちゃんのマンガをご覧ください」

 

本当だ! 当時はラブレターで思いを伝えることが多くて、ニーズが高かったんですね。そういえば、「下駄箱にラブレター」っていうのも当時は定番の告り方でしたねえ。それが美文字ならさぞ成功率も上がったことでしょう(遠い目)。

 

「結果的に女性の社会進出を後押しすることになったら美子ちゃんも本望です(笑)。でも、実は1回、美子ちゃんは表舞台から消えていたんですよ」

 

ええ?!美子ちゃん闇落ち? そこにも社会状況の変化が深くかかわっていました。

 

▶【続きを読む】日ペンの美子ちゃん50年の歴史に見る「私たちと美文字」のこれだけの変化

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この記事を書いたのは
OTONA SALONE編集部 森信千夏

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