丸文字、書いてたよね…日ペンの美子ちゃんに見る「私たちと文字」これだけの変化

2022.05.23 LIFE

日ペンの美子ちゃんをご存じですね? 実は2022 年、美子ちゃんはデビュー50 周年を迎えます。

美子ちゃんは17 歳プラス50 年で……えええ? まさか年金もらってる世代?! という疑惑を、直接、主宰の学文社に聞いてみました。

前編『日ペンの美子ちゃん「デビュー50周年」ですって!?その姿に見る女性と社会の変遷』に続く後編です。

 

ボールペンと時代の関係、転換点は「メール」「ネット」だった

美子ちゃんと私。筆者の身⾧は163cm。比べると美子ちゃんはけっこう⾧身です。(画像はクリックで拡大)

「それにはまず、美子ちゃんの歴史からお話させてください。実は今の美子ちゃんは6代目なんです」

 

初代の美子ちゃんは、1972 年誕生。描き手は矢吹れい子さんでした。

 

「1984 年に3代目まつもとみなさんに変わった頃、男性の受講生を拡大したいという学文社の考えもあって、美子ちゃんの内容も少女マンガの鉄板だった恋愛ネタから、男女共通の話題にしようということで学校をメインの舞台としたものになりました」

 

このとき、ややぼんやりしていた美子ちゃんのキャラを高校生と明確に設定したのだそう。高校3年生は受験でペン字を習う余裕はないことで、基本的に2年生のイメージです。ふむふむ、美子ちゃんが6人もいたとは驚きです。

 

「4代目は1990 年から1999 年で、描き手はひろかずみさん。5代目の梅村ひろみさんに変わった2006 年末に美子ちゃんのマンガは終了することになったのです。一番大きな理由は、ボールペン字の受講者が激減したためです」

 

ふーむ!? 1900 年代はパソコンが家庭に普及し、電子メールが一般化した時代。1999 年には携帯電話のメールが誕生し、通信手段がどんどんデジタル化していた時期ですね。手書きイコール時代遅れ、という印象になってしまったのでしょうか。

 

「はい。美子ちゃんが消えても反響はあまりなく、もう役目は終えたと実感しました」

 

確かに私も気が付きませんでした。。。そして美子ちゃんは闇落し、暗黒時代に入ってしまったのです。

 

ところが! お話はここで終わりません。その10 年後の2016 年。

 

ネットの日常普及とともに「草の根パロ」の流れが加速していた

画像は現在SNS で活躍する6代目の美子ちゃん。日ペンの美子ちゃん【公式】@nippen_mikochan 画像提供:学文社(画像はクリックで拡大)

「この頃、受講者が少し増加傾向になったこともあり、ダメ元で美子ちゃんを復活させる復活させる案を検討することに。6代目の描き手を探していたところ、美子ちゃんのパロディマンガをネットで発見しました」

 

なんとパロディマンガが?! 描いていたのは漫画家の服部昇大さん。

 

「さっそく連絡をとってお会いしました。ちなみに服部さんは学文社から著作権侵害で怒られると思っていたそうです(笑)」

 

ですよねー――。

 

「服部さんは1981 年生まれで、昭和の少女マンガファンのひとり。美子ちゃんは憧れのキャラだったのだそうです。本家の美子ちゃんを描かないかと打診したところ、快く引き受けていただけました」

 

こうして美子ちゃんは復活し、いまマンガはTwitter で毎週更新されています。

 

美子ちゃん大逆転の復活劇!時代はいま「美しい文字」に向かっている

(画像はクリックで拡大)

え、ちょっと待って。今ボールペン字を習う人って増えているんですか?

 

「そうなんです。2013 年に『美文字』という言葉が流行し、関連のゲームソフトも大人気に。ここから、きれいな手書き文字を書きたいという人は増え始めました」

 

特にここ2、3年は自宅にいる時間も増えて、受講者は増加傾向だそう。

 

「普段の生活や仕事で、手書きの文字を書く機会は減りましたが、就活や就職、結婚や子供が生まれたタイミングで、ペン字を習いはじめる人は多いのです」

 

そういえば、たまに結婚式に行って筆ペンで記名すると字が汚くて、本当にトホホな気分になります。

 

「美しい字を書くことは、日常の小さなストレスを解消や、心がととのうことにもつながります。日ペンは90 年の歴史があり、先生方も超一流なんですよ」

 

あ、それ毎回美子ちゃんが言ってた懐かしいフレーズですね! 今も聞けるなんて、浅川さん、まさか美子ちゃんの中の人では?

 

「いえ、美子ちゃんは永遠の高校2年生ですよ」

 

ですよねーーー。

 

でも、私もきれいな文字が書きたくなりました!

 

左利きの人講座も登場しました。コツコツ頑張れば必ず字はきれいになる

 

左利き美子ちゃん 画像提供:学文社(画像はクリックで拡大)

「今、左利きの人のための講座も新設され、注目を集めているんですよ」

 

なんと。実は私、左利きなんです。50代でも美文字になれるなら、頑張ってみようかしら。下記は、左でペンを持つ美子ちゃんです。応援してくれそう!

 

浅川さんありがとうございました。美子ちゃんのこれからますますのご活躍、祈っております。

 

       

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この記事を書いたのは
OTONA SALONE編集部 森信千夏

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