
「お金に苦しんだ私だから言える」梅宮アンナが語る、子どもを自立させるために大切なこと#4
モデル・タレント、梅宮アンナさん。20歳でファッションモデルとして芸能界にデビュー。ファッション誌『JJ』の表紙を飾り続け、CMにもひっぱりだこに。30代では活躍の場をTVバラエティ番組にも広げ、まさに老若男女問わずお茶の間の話題をさらい続けてきました。モデルとしてこれだけ全年齢に認知度の高い人は他にはいません。
プライベートでは、時代を象徴する人気モデルでありながら恋愛事情を隠さず、そのつど自分の気持ちをストレートに吐露するスタイルに賛否両論が集まり続けます。28歳で結婚、29歳で長女を出産、そしてシングルマザーに。
そんなアンナさんが47歳のとき、父で俳優の梅宮辰夫氏が死去。偉大なる父とカリスマの娘、親子でお茶の間に愛されたファミリーの「看取り」は世間の耳目を再び集め、最近では「親が亡くなった後の始末」についての壮絶な体験を語る機会を求められることも増えました。
百々果さんのお受験体験から、不登校の問題、お金の教育や自立して生きる人間にするための教育方針など、アンナさんが文字通り七転八倒しながら取り組んできた数々の子育てエピソードを語ってくれました。4話目は「お金のお話」。
世間を知るため、お金の価値を知るためアルバイトをした
――百々果さんを育てるにあたって、アンナさんが考えた教育方針についてお聞かせください。こまかくあれこれと考えましたか?
私の教育方針はシンプル、「20歳過ぎたら、経済的にも精神的にも自立して生きていけるようになること」です。そのためには、お金の価値や、お金を稼ぐことの大変さも知ってほしいと思っていました。
——アンナさんご自身、すごく自立心旺盛で、高校生のときからあらゆるアルバイトをしていたんですよね。アンナさんを溺愛するお父さま、梅宮辰夫さんにお願いしたら、お小遣いをたくさんもらえそうなイメージもありますけれども。
世間のイメージと違って、私、甘え下手なんです。うちは、月額のお小遣い制度はなくて、父が「お小遣い足りてるか?」と聞いてきて、ないと答えると1万円くれるという制度でした。ただ私も、案外遠慮して「いいよ、悪いよ、この間もらったし」なんて言って断るんですよね。もらおうと思えば、毎日だって1万円もらえたと思うんですけど。
その点、母、クラウディアさんは甘え上手なんですよ。その才能を、私は引き継いでないんです。
高校からアルバイトをした理由のひとつに「自分でお金を稼ぐ」ことに興味があったというのもあります。自分が恵まれた環境で育っているということはわかっていたので、世間を知りたい!という気持ちが強かったんです。
初めてのアルバイト先はアイスクリーム屋さんだったかな。当時、時給は800円で、「え? 8時間働いても、パパがいつもくれる1万円すら稼げないんだ」って驚いたことを覚えています。
きつかったのが神宮球場でのビールの売り子です。タンクを背負って、急な階段を何度も上り下りしてもうクタクタ。渋谷の家まで比較的近かったこともあって毎回タクシーで帰っていたら、父に「おまえ、働いた金額からタクシー代引いたらいくら残るんだ?」と聞かれて、ハッとして。そこからは自転車で行くようになりました。それくらい、私もお金の価値をわかっていなかったんです。
——夜間のビルの掃除のバイトもされたことがあるとか?
そうそう。高校の友達と卒業旅行でグアムに行こうという話になったんです。必要なお金は5万円くらいだったかな。父に行きたいって言ったら「子どもだけで海外旅行なんて絶対ダメだ!」って言うわけ。
だったら、自分で稼いで自分のお金で行ってやる!と思って、大至急お金を稼ぐため週末に、割のいい、ビルの夜間清掃バイトに入ったんです。
——お小遣いや、アルバイトで稼いだお金は何に使っていましたか? お洋服?
いえ、ほとんど食費に消えましたね。学校帰りに、毎日のように仲良しグループでなんか食べて帰るんですけど、持ち回りでおごるので、まあ、あっという間になくなりますよね。あと、人に気をつかって遠慮しながらメニューを選ぶということをしたくなかったので、おごる回数も多かったかもしれません。
学校を卒業してからは、1日だけキャバクラで体験アルバイトをしましたけれども、自分にはつくづく水商売の才能はないと実感しました。何か欲しいものがあって、コツコツ貯金とか、そういうことはほとんどしなかったな。ぱっぱと使ってしまうタイプでした。
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