
46歳、ビラビラを手術で縮めました。「なんでそんなことを?」「意味あるの?」「痛くなかった?」答えは…
Instagramを見るのは私にとって有効な息抜きで、ほんの短時間でかわいい動物たちや趣味の世界にアクセスでき、友人の近況をキャッチできる。自分もペットの写真を投稿しているので、♡1個を1000個ぐらいに感じて、「うちの子かわいいもんなー」とニヤニヤする。
けど、その合間々々に流れてくる広告の多さといったら。「◯◯区にお住まいの40代の女性!」と呼びかけるアレ、SNSを日常的に使っている人なら誰でも目にしたことがあるはず。痩せろだ、脂肪吸引しろだ、クマ取りしろだ、シミくすみを消せだ、ピラティスしろだ……ピラティスはまあいいとして。だいたいは余計なお世話である。
毛関係もしょっちゅう流れてきませんか? 将来、介護されるようになったときに備え、アンダーヘアを脱毛しましょう、というやつ。いつの間にやら、女性の美や身だしなみの「こうあるべき」は、パンツのなかにまで及んでいる。自分の快適ではなく、他者からどう見られるかを基準にするよう、あちらからこちらから強めの圧がかけられる。
と言いつつ、今回は小陰唇縮小術の体験談です。
【私の更年期by三浦ゆえ】#2
なぜ私は「性器を縮小する整形手術」を受けたのか?理由は2つあって
それ何だろう、と首をかしげる人がいるかもしれない。要は整形手術である。顔ではなく、性器の。腟口のまわりにあるビラビラ=小陰唇を小さくする。婦人科形成といわれるジャンルでは定番のメニューで、経験者も年々増えているという。
と聞くと、今度は、なぜそんなことをするんだろう、と首をかしげる人がいるかもしれない。思いっきり大雑把にわけると、この手術を受ける理由は2種類ある。
その話をする前に、「小陰唇の形や大きさ、色は個人差が実に大きい」という前提を共有しておきたい。大きいのが悪いとか薄い色素がいいとかいうこともなく、正解はない、本来は。
さて理由のひとつめは、「ちょっとした困りごと」問題。自転車に乗るときや、タイトなパンツを履くときなどに圧迫されて痛い。左右のサイズが違うことで、排尿のとき尿がまっすぐ出ない。下着などでこすれて、かゆみや痛みが出る……などなど。些細なようでいて、日常なことだからストレスになる。
私が手術をしたのは、こちらが理由です。
加齢とともに「存在感を増す」こともある。なぜならホルモンの影響で「違和感」が増してしまうから
20代のころから気になってはいたけれど、40代に入ったころから急に存在感が増し、無視できなくなってきたビラビラ。それには加齢も影響しているように思う。更年期になると女性ホルモンの分泌量が下降線を描きはじめるのは、みなさんもご存知のとおり。それによって性器の粘膜が薄くなったり潤いが減ったりするため、乾燥や違和感を感じやすくなる。パンツのなかの不快感を気にする時間が増えた。
手術を受ける一般的な理由のもうひとは、見た目の問題。小陰唇のビラビラがある性器より、ない性器のほうを「美しい」とする風潮がある。これ、めちゃくちゃ不思議です。いつから、そうなったのか。何がどうして、そうなったのか。
私の疑問はともかく、いまそうした空気があるのは間違いなく、空気というのは厄介で、当たり前のように自分のまわりに漂っていて、意識しないまま吸い込んでしまう。
自分はその圏外にいても、パートナーがその価値観をしっかり取り込んでいることもある。そして女性の性器の見た目に心ない評価を下す、という話を、私はこれまでの取材で女性たちから聞いてきた。私はそこで「じゃあ、お前の性器はどんなんだって話ですよねー!?」とノラないよう気をつける。それもまた、性器の見た目や状態を他人が評価するという意味では変わらないから。
これもまた美醜のルッキズムなのか。私たちは何を「失っている」のか。または得ているのか?
子どものときは基本的に、小陰唇は小さく目立たず、大陰唇の内側に収まっている。それが発達するのが、第二次性徴期以降。ふっくらと厚みを増したり、色素沈着が起きたり。これも女性ホルモンが分泌されているからなので、健全な発達といえる。
それを大人になってもビラビラが極小であるのをよしとする背景には、幼さ、未熟さを求める歪んだ文化があると思わずにはいられない。一方で男性器は強くたくましく大きなものがいいという思い込みを多くの男性が共有している、社会のいびつさ。男性にもそのイメージにがんじがらめにになって苦悩している人がいるのを見ると、気の毒と思わなくもない(やっぱり思わない)。
しばらく前に、Xで美容外科医による投稿が物議をかもした。その医師は、小陰唇縮小術を受けた女性から「好きな人から、こんなにきれいな性器をはじめて見たと言われた」と術後の感想を寄せられたという。顔を褒められるのとはまた違う自己肯定感の上がり方がある、といった内容だった。
各方面から、「外性器は十人十色」「美醜を判断するものではない」「医師が安易な美の押し付けをするな」という批判が相次ぎ、それはすべてごもっとも。ただ私は、その内容にわからなくもない部分があると感じた。
それは「顔がかわいいと…」以下のくだり。これを逆にしたら、どうだろう。外性器の見た目についてネガティブな評価をされると、顔についてそうされるよりツラいものがある、と。うん、わかる。なぜならそこは、極めてプライベートな部分で、見せる触らせるにしてもその相手は限られているから。その相手というのは、基本的に信頼関係を結べると思っている人だから。
そもそも、性器だろうが顔だろうが人の外見を評価するのは、失礼極まりない行為だということは、忘れずに書き添えておきます。
つづき>>>「性器にも個性はあって、みんな人それぞれ美しいよ」と書いている本人が「響かないだろう」と思っていた。なぜならば
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