
「お客様が参りました」この敬語はどこが間違いでしょうか?
春です。真新しいスーツに身を包んだ新社会人の方を多く見かけます。会社には徐々に馴染んでいこう!仕事の内容はゆっくり覚えていこうと思っていても、実際に取引先やお客様と直接会う機会もありますよね。そんな時「こんな間違いだけは、恥ずかしいから、とにかく早く直して!」というレベルの尊敬語と謙譲語の取り違えパターンがあります。こういうものは、ポイントを押さえて伝えてあげないと、いつまでも直らないものです。また、指導する立場の私たちが間違えていては恥の上塗り。
尊敬語とは、敬語の中で、相手に対して敬意を表す言葉です。ビジネスシーンでは、お客様や取引先に関することに使います。
謙譲語とは、敬語の中で、自分や自分の身内についてへりくだって表現する言葉です。ビジネスシーンでは、自分や自社に関することに使います。
この二つがごちゃごちゃになっている為に、おかしなことになるのですね。
例1 尊敬語を使うべきところに謙譲語を使ってしまった!
- 先ほど、お客様が参りました。
- そちらの申す通りでございます。
「参る」のもとの言葉は何でしょう?そうですね「来る」です。「来る」は敬語の中でも非常にややこしい言葉で、小学生の敬語の問題にもよく登場します。「来る」は、尊敬語の場合は「いらっしゃる」で謙譲語の場合は「参る」が基本です。尊敬語として使う場合には実は「お見えになる」「おこしになる」「来られる」などもありますが、覚えられない!と焦るのだったら当面の間は「いらっしゃる」で統一しても良いでしょう。シチュエーションによって使い分けられるようになったらベテランですが、まずはとにかく、謙譲語である「参る」を相手に使わないこと。それを徹底させましょう。
「申す」のもとの言葉は何でしょう?そうですね「言う」です。「言う」も非常にややこしい変化をする言葉です。「言う」は、尊敬語の場合は「おっしゃる」で謙譲語の場合は「申す」が基本です。謙譲語である「申す」を相手に使わないこと。それがルールです。
先の2例は
- 先ほど、お客様がいらっしゃいました。
- そちらのおっしゃる通りでございます。
が正解です。
例2 謙譲語を使うべきところに尊敬語を使ってしまった!
- 私からご挨拶なさります。
- 私がご覧になった資料をお返しします。
「なさる」のもとの言葉は何でしょう?そうですね「する」です。「する」も非常にややこしい変化をする言葉です。「する」は、尊敬語の場合は「なさる」で謙譲語の場合は「いたす」が基本です。尊敬語である「なさる」を自分に使わないこと。それがルールです。
「ご覧になる」のもとの言葉は何でしょう?そうですね「見る」です。この「見る」もややこしい変化をする言葉で、「見る」は、尊敬語の場合は「ご覧になる」で謙譲語の場合は「拝見する」が基本です。尊敬語である「ご覧になる」を自分に使わないこと。それがルールです。
先ほどの2例は
- 私からご挨拶いたします。
- 私が拝見した資料をお返しします。
が正解です。
新社会人は、身内の感覚を身につけることも大切!
さて、日本の社会には、独特の「身内」という感覚があります。このことがさらに、会社における敬語のルールをややこしく見せている感じがありますが、実はいたってシンプルなルールです。
- 会社内では基本的に丁寧語を使用し、尊敬語を付けるのは、先輩や上司に対して。
- 会社外では基本的に丁寧語を使用し、尊敬語を付けるのは、お客様や取引先などに対して。その際、たとえ社長であっても社内の人間は身内と判断し、尊敬語は付けない。
例1 会社の中では先輩にあたる人が、担当者であり、その人が今から「来る」場合
〇 弊社の担当者が今から参ります。
× 弊社の担当者が今からいらっしゃいます。
例2 会社の社長が他社の担当者の会合で挨拶をする時の司会
〇 社長の〇〇からご挨拶を申し上げます。
× 〇〇社長からご挨拶があります。
なお、社内で、名前に肩書きを付けるかどうか等については、会社ごとにルールがありますので、それに従うのが良いでしょう。肩書きに関係なく「〇〇さん」で統一している会社もあるようです。混乱してしまう新入社員に対して、先輩としては、社内のルールと一般の敬語ルールをしっかり分けて伝えてあげるのが良いですね。
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