
吉川千明さん、グレイヘアに「しない」理由って? 私たちの命の中身とは #1
この1年で激変した私たちの美容。いま注目すべきこと、大切にすべきことは何なのでしょう?
ステキに年を重ねている美の専門家たちに「いま大切にしているキーワード」を聞いていきます。
シリーズ6人めは、吉川千明さん。5日連続でお届けするキーワードのうち、1つめは「命に対する概念」。さっそくお話を伺いましょう。
吉川千明さん
美容家、「更年期と加齢のヘルスケア学会」認定メノポーズカウンセラー。コスメのみならず、食、女性医療、漢方、植物療法、ファッション、インテリア、旅とナチュラルでヘルシーな女性のライフスタイルを提案。植物療法を学んだ後、日本初の女性専用漢方薬局を開設。1990年代より、オーガニックコスメと植物美容を日本に広げたナチュラルビューティの第一人者。2000年の産婦人科医対馬ルリ子先生との出会いを機に、女性の健康啓発に関わる。2002年から始めた「女性ホルモン塾」は通算150回を数える。植物と美容の専門家。
この世を去る友人の姿を見て「私の中身」に気がついた
「マスク環境でも毎朝のメイクは手を抜かない」という吉川千明さんの化粧台。気分を持ち上げてくれるカラーが並ぶ。(撮影・吉川千明さん)
–植物美容を日本に紹介し、普及させた第一人者の吉川千明さん。婦人科医の対馬ルリ子先生との「女性ホルモン塾」でも知られます。この激変の1年で美容はどう変わりましたか?
ねえ。これからこの世の中はどうなっちゃうんでしょうね。こんなにいろいろなことを考えた1年もそうなかったです。眉毛のメイクアイテムはすごく売れていますが、唇のものはマスクを着用するから売れなくなりましたよね。
私は1日在宅で仕事をしていますが、必ずメイクをきちっとする、メイク推進派です。
そして、私はグレイッシュヘア派ではなくて、髪を黒く染める派です。3週間に1回必ずサロンに行きます。
–吉川さんといえば、すぐ黒髪のショートヘアが浮かびます。どんなときも丁寧にケアなさっているのですね。
特に髪はね。こうして、髪を黒く染めて、外見を整えて、若い人の中に一緒にいると、錯覚する時がありますね。考えていることも昔と同じようなこと考えていて、自分は、20代か、30代の時と変わってないんじゃないかと思う時もありました。
今年61歳ですが、先日、同じ年の友人が世を去りました。彼女は意識がない中で1年ほど闘病しました。お別れのお顔はとても穏やかでしたが、髪がほんとにグレイでした。
いつもうんと明るいブラウンでしたから、その姿を見て、私たちの中身ってこういうことなんだな、実は私たちは本当はこんなにグレイで、年をとっていたんだなって思ったの。
–お気持ちを想像すると涙が出てしまう、心が張り裂けそうなお話です。
たまたま彼女は倒れてしまったけど、私たちは全員、本当はこのくらい年齢がいってるの。だから身体を大切にしないとならないし、人生の長さを感じながら毎日を生きなければなって思ったんです。さみしいなあ。
私、心が強くないから、きっとグレイッシュヘアにしたら鏡を見るたび私って老けたなって思ってしまうし、人混みの中に自信を持って入ってもいけない。
いつでも「元気にしてくれるもの」を探している
–吉川さんのメイクやコスメへの思いには、「美しく装う」以上の願いや祈りも込められているのですね。
そうなの。私はいつでも、これをつけたら素敵に見えるかなって探しています。
服も好きよ。私に似合うもの、元気にしてくれるものを常に探してます。メイクも服も一緒だわね。見ると買っちゃう、またやった、お金を使いすぎたって感じになるわけです。
私は、メイクアップって、自分のキャンバスをいちど白くして、その上で元気のもとを折り込みながら、自分そのものを新たに描いていくこと、自分で自分を元気にしていくことだと思っています。
だから誰にも会わない日も、私は口紅を塗ります。今日はこの色だなって選ぶんです。マスクにつくから塗らないとは考えず、マスクを交換するほうを選びます。
【吉川千明さんオススメアイテム #1】
プリスティンのカシミヤコットンリブタートル
カシミヤコットン 無縫製リブタートル (オーガニックコットン)3万5,200円 /プリスティン (写真出典・公式サイト)
「オーガニックコットンで有名なプリスティン。私がずっと愛用しているブランドです。部屋着もプリスティンなの。
実は昨日、いま着ているのと同じコットンカシミヤを買ってきたところ。これから出張が増えるのですが、何を着ようかなと思ったとき、やっぱりプリスティンを持っていこうって。
カシミヤとオーガニックコットンを混ぜ合わせてるなんて、いいでしょう。カシミヤだけだと頼りない、コットンだけだと固すぎる。人間?人格みたいでしょ。
似たようなお洋服がよそにもありそうで、全然違うの。この風合いとか、暖かさとか、締めつけ感がないのにくたっとしないところとか。
何でもないんだけど暖かくて気持ちよくて。着心地がこれじゃなきゃイヤなんだから、何枚も買っちゃうのも仕方ないよね」
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>>>次の記事(4月25日20:30から配信) ギリギリまで働く私たちがコロナで「気付かされた」真実って
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