
56歳で始まった“手指の痛み”。字が書けない、ペットボトルも開けられない! 友人に「それ、更年期のせいかも」と言われハッとして
閉経の前後5年を一般に更年期と呼びます。日本人の閉経の平均年齢は一般的には50歳といわれていますが、新しい研究での平均値は52.1歳とされています。となると、47~57歳の世代は更年期に当たる人が多くなります。身体の不調に苦しみ「更年期障害」の状態に至る人もいます。
私ってもう更年期なの? みんなはどうなの?
オトナサローネは同世代の女性100人がいまどのような更年期を迎えているのか、そのあり方を取材しています。(ご本人の年齢や各種の数値は取材時点のものです)
【100人の更年期】
◆ミチヨさん 57歳
事務職。半年前から手指の痛みがあり、更年期ケアとしてHRT開始
ある朝、起きたら手指が痛くて動かない!
私がこれまでに経験したことがない体の不調を感じたのは、56歳の9月初旬、北海道旅行から帰ってきた翌朝のことでした。前日、駅から家までスーツケースをゴロゴロと引いて15分ほど歩いたせいか、朝起きたら手の指が痛くて動かせなくなっていました。私は、「きっと重いスーツケースの持ち手をずっと握っていたせい。すぐに動くようになる」と思い、大して気にとめず、いつも通りに起き上がりました。
ところが、起き上がってすぐに右手で扇風機のダイヤル型スイッチを回そうとしたところ、指を動かすと痛くて痛くて……。スイッチを回すどころか、つかんで力を入れることさえできなくなっていました。
これまで体感したことがない痛みだったので不安が増し、すぐに整形外科へ行ったところ、先生は私の親指の付け根辺りを押しながら「腱鞘炎ですね」と言いました。
でも、実際には親指だけというより手指全体が痛くて、ペンも持てないし、字も書けない。むくみもあり、トイレに行ったときにショーツを下ろすこともできない状態です。
「これは本当に腱鞘炎?なんか違う気がする」と思った私は、後日セカンドオピニオンとして手指専門の整形外科を受診しました。ですが、そこでも診断は腱鞘炎。手指の痛みがもっとひどくなるようなら手術をしたほうがいいけれど、今はそこまでひどい状態ではないと言われました。
手指が痛くて仕事ができない!再婚したての夫に料理も作れない
セカンドオピニオンの診断を聞いても、やはりしっくりきませんでした。日が経っても、親指だけでなく指先全体が痛い感じは変わらず、ペンが持てないため仕事に支障が出始めました。私は事務職なので、字を書いたり封書に封をしたりそろばんをはじいたりができないと、仕事がはかどりません。休憩中も、ペットボトルのキャップを開閉できなくて、周囲にいる同僚に開けてもらうようになりました。
炊事や掃除をするにも手を使わなければならず、誰かに手伝ってもらおうにも、子どもたちは成人して家を出ましたし、再婚したばかりの夫は家事がまったくできないので、最低限のことをこなすだけで済ませていました。夫とは別居婚で、私がたびたび夫の家に行って料理をすることもありましたが、手指の痛みが出てからは、それもできなくなりました。
手指の痛みは更年期のせいかも
「本当に私は腱鞘炎なのか」納得ができず、もやもやした気持ちがどうしても晴れないので、ある日ネットで調べてみました。
そこで目にしたのが、更年期になると腱や腱鞘の動きを滑らかにする女性ホルモン「エストロゲン」の分泌量が減って、手指が痛んだり腫れたりするという情報でした。更年期に出やすい症状と言われれば、自分の年齢からすれば納得です。腱や腱鞘が関係しているとなれば、整形外科へ行けば腱鞘炎と診断されてもおかしくない、ということでしょうか。なんとなく、もやもやが晴れてきました。
私はさっそくこの情報と自分の手指の症状を同世代の女友達に話しました。すると、その友達から「それ、更年期になるって言われているメノポハンドじゃない?」と言われました。
メノポハンド?
私にとって、初めて聞く言葉でした。
本編では、ミチヨさんが56歳で突然感じた手指の痛みから始まり、ようやく「メノポハンド」という言葉にたどり着くまでの道のりをお伝えしました。
▶▶漢方が合わず、HRTも効かない…「この痛み、一生続くの?」それでも諦めなかった私の選択
では、更年期症状として知られる“メノポハンド”の正体と、それにどう向き合っているのか、HRTや食生活の変化を通じて、57歳になった今の心境を伺います。
写真はイメージです
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