「何を作っても美味しい人」は塩と砂糖をどうしてる?藤井恵さんの味付けの秘密
「おいしい料理は、塩分濃度が約1%」と聞いて、アタマが痛くなりそうになった方、
もうちょっとだけ続きを読んでください。
自宅で作る全ての料理が、自分好みの味になる秘訣があるのです。
これがわかると、家にある食材だけで、ささっと一品、作れるようになります。
おいしい料理は塩分濃度が1%
「塩味と甘さのバランスがとれていると、おいしいと感じます。
そして、おいしいと感じる塩分濃度は人間の体液の塩分濃度と同じ約1%。
糖分は料理や好みで幅があり、甘さ控えめで2%。甘めなら5-6%」
というのは料理研究家の藤井恵先生。… 作るときに、いちいち数字を考えないといけないのですか?
レシピ通りにつくると塩分濃度は約1%になっている
「レシピを見て作るなら、おいしいと感じる塩分や糖分になるよう提案されているから、作る人が考える必要はありませんよ。ただ、この考え方がわかると、レシピを見なくても、おいしい料理ができあがるようになります」。
考え方をわかりやすく教えてもらいました。
おいしい料理の考え方STEP1
塩分、糖分は具材の重さに対する割合
「塩分、糖分は具材の重さに対する割合です。塩分は塩の分量、糖分は砂糖の分量をあらわします」
すみません。割合という言葉を聞いただけで、もうわからない気がします。
「簡単ですよ。例えば、100gのキャベツに塩味をつけるとしましょう。塩分濃度を1%にするとしたら?」
えーっと…
「必要な塩の分量は100×0.01で1g」
あ、そうか、100gの1%だから、1g!
「そう、つまり100gのキャベツを炒めるときや塩もみするとき、1gの塩で味つけすると、おいしくなるのです」
1gって、どれくらいですか?
「小さじ1は塩分5gです。小さじ1/5が1gですよ」。
おいしい料理の考え方STEP2
ひじきの煮物の具材560gで考える
では、ひじきの煮物で、具体例を見てみましょう。
ひじきの煮物は、具材の重さは560g。
塩分濃度を0.9%にしたいなら、560×0.009で、塩は5gが必要ということになります。
同様に糖分を3%にしたいなら、560×0.03で、砂糖は16.8gが必要。
おいしい料理の考え方STEP3
塩分をしょうゆに換算する
塩分が5gということは、塩の分量は小さじ1。
ただ、ひじきの煮物はしょうゆを使いたい。だから、しょうゆに換算します。
しょうゆは、大さじ1で塩分2.6g。
作りやすい分量に調整して、大さじ1と1/2。
塩としょうゆは、同じ分量でも塩分濃度が違います。
だから、塩としょうゆを同じ感覚で使うと、味つけに失敗する、ということがおきてしまいます。
おいしい料理の考え方STEP4
糖分の場合は?
大さじ1は、糖分9g。塩分と違う
砂糖は、大さじ1が糖分9g。砂糖が16.8g必要ということは、大さじ1と1/2強。糖分が3%だと上品な甘みになります。
最初は、少し面倒に感じるかもしれない塩分と糖分。藤井先生は、調味パーセントと言われる、この調味料の考え方をもとに試作を繰り返して、レシピを考えているそうです。
考え方がわかれば、冷蔵庫にある食材を、さっと炒めて味つけするだけで、絶品料理ができあがります。
レシピを見なくても、自分好みの味になるって素晴らしい♡ 何回かやってみると、味つけに失敗することもなくなりますよ。
まずは、ひじきの煮物を作ってみてください。そして、「藤井恵 繰り返し作りたい定番料理」を参考にいろいろトライしてみましょう。一品作るごとに、料理の腕があがるのが実感できることでしょう。
『藤井恵 繰り返し作りたい定番料理』1,650円/主婦の友社
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